「半年で店長就任! 自分が楽しめる商品だからシゴトにハマった」~モアグループ『人妻花壇』開発者・池田隼人さん#1~

2017年04月20日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集者

―――品の良い妖艶なサイトデザインが印象的なブランドがある―『人妻花壇』。

『人妻花壇』は、大手デリヘルグループ・モアグループが擁する主力ブランドの一つで、10年目を迎える現在、22の直営店を展開している。

その大手ブランドを開発したのが、今回の主人公・池田隼人さん(42)。池田さんは、デリヘルでの起業を志し、11年前に業界に転職。以来、新店立ち上げの経験を数多く積んできた“立ち上げのプロ”だ。

今年度最初の「プロの肖像」では、池田さんの来歴についてお話しを伺いつつ、立ち上げを成功させるシゴト術やマインドとはどのようなものなのか、全3回シリーズでお伝えしていく。

効率よく稼げる方法を探した20代のころ

中学校時代になりたかった職業は、IBMの社員でした(笑)。

当時、横浜博覧会に行って、すげぇなと驚いたんです。Microsoft社のWindowsもなかったころで。でも、ワープロは小学生の時には持っていて、ビデオのタイトルのラベルとか、ものをつくるというのは、昔から好きでしたね。

学校を卒業して最初に就職したのは、パソコンスクールのインストラクターです。

パソコンについては、そんなに詳しくなくて教えられるほどの知識もなかったんですけど、お給料もらいながらパソコンを学べるというのはいい仕事だと(笑)。

そしたら、学習塾の先生をしている友達から、システム部門を立ち上げるからどうだと誘われたんです。それが転職1回目。

ただ、どっちも給料的には手取りで20万もなくて、働いているうちに先が見えないなと思うようになって、収入を優先的にしようと考えたんです。

それで探したのが新聞屋ですね。同じ時間でたくさん配れる人間が稼げるので。

デリヘルの“無駄のなさ”に注目して起業を志す

新聞屋では、若くて体力があったので、20代で年収600万円もらっていました。

20代でそんなにもらっちゃうと、みんなで遊びに行っちゃうんですよね。遊びと言えば、風俗でしょう。新聞屋というのはギャンブルをやるか、やらなければ遊び好きという人間が多くて、そこで遊びを教えてもらったんです(笑)。

そんなころに、デリヘルが認知されてきていたんです。仲間内でもデリヘルっていうのがあるんだよと話題になるようになっていました。

そのときは、まだデリヘルを利用したことはなかったんですけど、ある日、店舗型の風俗店に遊びに行ったら、相手の女の子と仲良くなって、こんな話を聞いたんです。

「出勤している女の子がたくさんいると、部屋が空かないから仕事ができない。それで、部屋待ちさせられることがある」って。

それで、デリヘルという業種は部屋が要らない。無駄がなく、儲かりそうだなというイメージをもって、すごい業種が出てきたなと思ったんです。

そういうなかで、仲のいい友達と共同出資をして、フランチャイズに応募してみようという話になって。でも、いきなり行くのは危険だから、最初は、それぞれ別々のグループに行って勉強してみようということになったんです。

そこで修行先を探すんですが、『人妻援護会』(モアグループの主力ブランドのひとつ)というのがあって、すごいいいネーミングでビビっと来たんですよ! 『学生援護会』のパロディですもんね。求人誌か何かでありましたよね、昔。

――無駄がなく儲かりそうというイメージで決めたデリヘルでの起業。しかし、修行のため入社したグループで、池田さんは、それまでのシゴト観を大きく変える、経験をする。

自分が楽しめる商品だからシゴトにハマった

入店すると、とりあえず五反田に行ってくれと言われました。行けといわれたら、行くしかないので、それから3日ぐらい働いて。そしたら次は、すぐ新宿に行ってくれと(笑)

当時の新宿の営業所の社長さんは、どちらかというとパソコン関係が苦手だったんです。そこに、パソコンができる奴がいるという話が伝わって、フォローを期待されたのかなと思います。なので、僕の業界経験は、新宿から始まるんです。

スタッフになってみて、シゴトのおもしろさにハマりましたね。

自分が楽しめる商品を自分がもっているというのは、初めてだったんです。だから、「どうでしょう? うちの店、おもしろいでしょう?」みたいなことを常に考えていました。お客様に対して前向きにアプローチするというのは、デリヘルに入ってからですね!

――常に新しい提案を考えていくおもしろさ。勢いに乗った池田さんは、入社後わずか半年で、当時の『OL援護会』店長の役職を任されるようになる。

続く第2回では、『人妻花壇』を立ち上げ、人気ブランドへと成長させたお話しについて、伺っていく。

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「『柏花壇』は大輪の花! 激戦区で揉まれた経験が花開いた」~モアグループ『人妻花壇』開発者・池田隼人さん#2~

池田隼人(いけだはやと)

1974年、東京都出身。パソコンスクール・インストラクターなどの仕事を経て、モアグループ入社。首都圏22店舗を展開する人気ブランド『人妻花壇』を開発する。現在は、株式会社LSG代表として、柏、松戸、小岩、南越谷の4営業所を展開。趣味は、ビール片手に東京ドームで巨人観戦。
『人妻花壇』:公式サイト

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

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元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。2015年春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

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