「立ち上げのプロの哲学! 変化と進化へのこだわりが幸運を生む」~モアグループ『人妻花壇』開発者・池田隼人さん#3~

2017年05月04日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集部

――連載最終回の今回は、『人妻花壇』のこれからについて伺いつつ、“立ち上げのプロ”の哲学について、語っていただいた。

飽きられないため変化と進化を続けることが大事

(『人妻花壇』のこれからについて)

正直、答えは全く見えていないんですけど、維持するのではなく、常に変化していかないといけないとは思っています。飽きられないように、変化と進化と。

『人妻花壇』は今年で10年目ですけど、常にマイナーチェンジをしてきています。

例えば、『いますぐ/これから逢える情報』というのは、今でこそいろんな情報サイトで当たり前に見られますが、『人妻花壇』では導入が割と早かったと思います。柏が最初で、2011年ですかね。

それから、これはモアグループのいいところなんですけど、月一回の会議で、各エリアの『人妻花壇』のノウハウを共有する仕組みがあるんです。

どんどん、こういういいものがあった、お客さんにいい反応があったと。それでいろいろ試して、どんどん変化させていって。

これは風俗業界で生きていくうえでの財産ですね。

変化と進化というのは常に恐怖心をもっているから

立ち上げでも、ブランドのこれからということでも、変化と進化ということをいうのは、常に恐怖心をもっているからです。恐怖心を知恵と行動に変えています。

風俗産業は、最古のビジネスなんて言われていますけど、単純に、女の子をたくさん抱えていれば儲かるよねという認識でいると、飽きられて、大手のグループでも倒れるわけです。

それから世の中の動向や技術の進歩ということでいうと、過去には、ITインフラの進化によって、デリヘルがシェアを拡大し、店舗型が衰退していった歴史があります。

これからの見通しということで考えれば、同業種というよりは、全ての娯楽業とのユーザーの時間の奪い合いとも捉えられますし。

例えば、広義の風俗営業に分類されるものを、ここ5年くらいで見ると、やや増加の性風俗や、大幅減のキャバクラ・パチンコを尻目に、大幅に伸びてきているのが、有料アダルトサイトなんです。

セックスはめんどくさいという最近の若年層は、「生身の女性より、画面の女性のほうがいい」となりかねない。そうすると、我々にとってアダルトサイトは、“性欲を満たすためにお金を使うという市場”では、強力なライバルとなるわけです。

先日、休みの日に、見逃していた映画のDVDレンタルが始まる頃だと思って調べていたら、動画サイトで見られるのを知ったんですね。その場で決済して見てしまいましたよ。もう一生、レンタルショップには行かないだろうと思いましたね。

自分自身が経験して痛感するんですけど、よく利用していた店をある日突然使わなくなるということが、自分の店にも起こりうる。これは、やっぱり怖いです。

――“立ち上げのプロ”から語られた意外とも思える本音。その感情にこれまでどう向き合い続けてきたのか。池田さんには、座右の銘にしているある言葉があるという。

偶然をきっかけに幸運をつかみ取るため

“セレンディピティ”という言葉です。

偶然をきっかけに幸運をつかみ取る、そんな意味ですね。でも、自分からアンテナを張っていないと、偶然の物事も入ってこないし、来たものも取りこぼしてしまいますから。

例えば、『池袋花壇』の立ち上げで、運良くエースクラスの複数の女性と出会えたのもそうですし、『柏花壇』で、レイソル優勝のキャンペーンを打てたのもそうですね。

僕の場合、アンテナを張るというのは、人と会うことと、本を読むことが多いんですが、アンテナの張り方も工夫しています。

(人と会う)

休みのときは、敢えて業界外の若い子と食事に行ったり、飲んだりします。すると、我々が知らない文化の話を聞けるわけです。

最近聞いた話だと、スマホの通信制限がかかっていると。昔、NTTのテレホーダイか何かで、夜中の11時以降じゃないと定額にならないみたいな感じでしたが、スマホで今そんな状況なんだなと。

そうすると、いずれ技術の進歩で通信制限が外れて、アダルトサイトのシェアは大きくなっていくだろうなと、若い世代の生の話からわかるわけです(笑)

その時、どんな変化と進化をしていくかについては、これから考えないといけませんけど。

(本を読む)

いろんな会社の社長さんの本とか、自己啓発系の本とか、あとキャッチコピーの作り方の本とか読むんですけど、一冊読んでも結局ほとんど頭に入っていないなんてことがあると思うんですよ。

そこで、速読術の本なんですが、要らないものをどんどん捨てて、短時間でパッと単語をインプットしていくと、大事なことがつかめるという考え方なんです。

これを読んでから、インプットの時間や幅広さが変わったなと思います。

(その瞬間の「いいな」を記録する)

来たものを取りこぼさないという意味では、自分にもアンテナを張るんですよ。

これは、情報カードです。街を歩いていて、写真を撮るロケーションとか、「いいな」と思ったことって、結局忘れてしまうんですよ。柏のプロフィール写真のアイデアも、ここからです。

――立ち上げのプロが語るシゴトの哲学とは、偶然の幸運を味方にする、徹底した変化と進化へのこだわりだった。

あまたのセレンディピティを糧に、これからの『人妻花壇』は、どのような花を咲かせていくのだろうか。いつ来ても新しい提案がある場所―『人妻花壇』。

池田さんの今後に注目したい。


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「半年で店長就任! 自分が楽しめる商品だからシゴトにハマった」~モアグループ『人妻花壇』開発者・池田隼人さん#1~

池田隼人(いけだはやと)

1974年、東京都出身。パソコンスクール・インストラクターなどの仕事を経て、モアグループ入社。首都圏22店舗を展開する人気ブランド『人妻花壇』を開発する。現在は、株式会社LSG代表として、柏、松戸、小岩、南越谷の4営業所を展開。趣味は、ビール片手に東京ドームで巨人観戦。
『人妻花壇』:公式サイト

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

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元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。2015年春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

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