「チャンスを掴め! マイナスの物事をいかにプラスに捉え返せるか」 ~シンデレラFCグループ『グランエステ東京』開発者・伊藤龍治さん#3~

2017年06月29日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集部

――最終回の今回は、『グランエステ東京』立ち上げまでの流れを追いつつ、重責と戦うためのヒントと、今後のビジョンについて、語って頂いた。

“できる”と確信したブランドマネージャーのオファー

前職の大手エステグループでは、約2年ほど店長の仕事を続けました。

そこで、やり切ったというか、店長というくくりのフィールドでは、触るべきものは全部触ったかなという感覚になったんですね。

それで、転職活動をしまして、実は一般の業種に内定をもらっていたんですね。なので、今ごろは風俗業界ではなかったはずなんです(笑)でも、今の会社を受けた。

理由は、率直に申し上げると、給与面です。

自分の生い立ちというところで、人より稼ぎたいという気質をずっと持っていたということをお話したんですが、やはりこの業界の責任者というと、そこそこお給料もいい。

今の会社は、スタッフ求人サイトからエントリーしたんですが、ご懇意にして頂いたんです。

15年の歴史の中でヘルスの業態で出店、拡大してきた会社だった一方で、たまたまエステはやっていなかった。そういうところで目をかけて頂いて、お声がけ頂いたんですね。

それで、正直できると思ったので、そこはチャレンジしたいと。もう悩まずに、ここでやるんだと、スパっと決断しました。やはり、自分のブランドを立ち上げる機会というのは、なかなかないですしね。

昨年の夏の話です。

ものすごいスピード感・スケール感で進んだ開業までの3ヶ月

『グランエステ東京』の開業は昨年の11月、準備期間は3カ月でした。

今となっては、よくできたな、なんて思ったりもしますけど、やはりグループ力として強いものがあって、いろいろなバックアップ、協力体制というのがあったからこそだと、本当に思いますね。もう周りのスタッフへの感謝しかないです。

ブランドのビジョン的なものは、前職の店長時代に持っていました。当時は、やはり一店長でしかないので、屋号を替えることなんていうのはできないし、会社の方針には全部従うじゃないですか。

ただ、本当はこういうふうにやった方がいいだろうなとか、こういう考え方を持っていなきゃだめなんだろうなというのは、自分なりに感じるものがあったんです。なので、事業計画の作成も、草案自体は2日もかかっていないです。

では、何がスピード出店の決定打になったかといえば、やはり社長のパワーと柔軟性、あと決断力。ここに尽きると思います。もうその場、その場で決まっていきましたね。だから、本当にすごいなと思いました。

新規事業開発というのは、その会社で実績をつくった人、信頼できる人が任されるものですよね。普通だったら、どこの誰かもわからない人には、任せられない。だから、自分のことではありますけども、すごいなと思いました。

今回の件に関しては、すごく運がよかったなと思います。

貝瀬アツヤさんに参加して頂けたのもそうですが、ここまでタイミングよくいろいろなものが、ワッとものすごいスピード感を持って、ものすごいスケール感を伴って進むというのは、やはりなかなかないと思いますね。

重責と戦うヒント―マイナスの物事をいかにプラスに捉え返せるか

自分の性格なんですけれど、ストレスとかプレッシャーとか、そういうものをあまり感じないんですね。感じているのかもしれないですけど、僕は自己処理ができるんです。

ヤバいなとか、ピンチだなとか、どうしようとか、追い詰められることは、生きていれば何だってあるじゃないですか。そのときに、すぐに物事をプラスの方向に考えることができる、ひっくり返すことができるのは、自分の強味だと思っています。

例えば、風俗業界で働くということの捉え方もそうですね。

胸を張って人に言えるかというと、なかなか言えないと思うし、まだまだそういう目で見られるのは致し方ないことだと思いますが、方向性を変えると捉え方って、やっぱり違うと思うんです。

最近すごく感じるのが、やっぱりこのビジネスがあるから救われる女性たちがいるんですよね。それから、我々男性客も、何か満たされるものがあるわけじゃないですか。やっぱり社会的に必要とされているものなんだと思いますね。

初めてこの業界に足を踏み入れるとき、すごく自問自答しました。

このポイントは、やはり業界を踏んでいなかったので、一般の方と同じ思考回路というのを、僕自身も持っていた。

でも、そこに足を踏み入れたら、簡単に引き返すつもりはなかったので、仕事としてちゃんとやっていけるのか。そもそも、風俗商売って何なんだろうというのを、考えましたね。

そのときには、もうここには行き着いていて、あ、大丈夫だと自分の中で確信できるレベルにはなっていた。

最近、乙武洋匡さんのあの一件があって、ベストセラーになった『五体不満足』という本を読み返したんですよ。あの人こそ、不自由なものに対面したときに、それを180度ひっくり返したところから捉え直して、すごくポジティブに、プラスに持っていく。

素晴らしい本ですね。

子どもみたいなもの―自分の手がけるブランドを持って

(自分の手がけるブランドを持って)

ひとこと、嬉しいです。

やはり自分のブランドというものがあって、その中で出ている数字というのが確かなものであれば、嬉しいですね。

あと、背負うものが大きくなればなるほど嬉しいです。

男性スタッフが増えてきた。男性スタッフの生活。働く女性が増えてきた。女性の生活。責任者って、背負い込むものが増えていくじゃないですか、役職が上がれば上がるほど、立ち位置が強くなればなるほど。何かそれが原動力になっています。

女性は、特にわかりやすいですね、この業界って。「よかった」って言ってくれる人もたくさんいるし、こっちがよかったという話にもなりますし(笑)。

何か、不思議な気持ちです。だって、世の中に今までなかったブランドが、自分の手から生まれているわけなので。

たとえるなら……、子どもみたいなものです(笑)

実際に子どももいるんですが、子どもって、いろんなことが心配じゃないですか。だから、いろんなことで、カチンと来ることが多々あるんです。可愛いので(笑)

(ブランドのビジョンについて)

短期的には、出店を加速していきます。当社のヘルス店のあるエリアに、順次エステブランドを横展開していく形になります。

中長期で申し上げると、エステにはエステの楽しみ方とか、エステだからできることというのがたくさんあるので、そういうものを他店様よりも高い品質で出し続けていきたいですね。

その結果、風俗ユーザーが、「今日はエステの気分だな」って思ったときに、「エステに行くんだったら『グラン』だな」というふうに思ってもらえるような認知レベルを目指したいですね。

――あまたのプレッシャーを跳ね除けチャンスを掴んだ伊藤さん。屈指の大手グループという“生育環境”を得て、これから“わが子”をどのように成長させていくのだろうか。伊藤さんの今後に注目したい。

はじめから読む>>「これが私の事業観! 女性目線・お客様目線の徹底こそ利益への近道」 ~シンデレラFCグループ『グランエステ東京』開発者・伊藤龍治さん#1~

伊藤龍治(いとうりゅうじ)

1988年生まれ。早稲田大学中退後、フィットネスクラブ運営企業を経て、風俗業界に転じる。2016年シンデレラFCグループ入社。現在、エステ事業責任者として、『グランエステ東京』『エステdeシンデレラ』『アロマピュアン』の各ブランドを展開中。生き方として“男の美学”を大事にする。愛読書は、乙武洋匡の『五体不満足』。既婚。
『グランエステ東京』:公式サイト

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

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元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。昨春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

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