「僕は熟女にジンセイを救われたから、死ぬまで熟女に恩返しがしたい」 ~おかあさんグループ代表・齋藤明典の倫理#5~

2016年08月01日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集長
aicon

――熟女にジンセイを救われてきたという齋藤さん(第4回)。最終回となる第5回は、『おあかさん』のこれからと齋藤さんの夢について語ってもらった。

業績不振の兆し―悩んで決断した現場復帰

実は、2015年の決算で業績に黄色信号が見られたんですよ。フリーで入っていただける新規のお客様、指名で入っていただけるお客様とも横ばいでして。リピーターのお客様が増えていなかったんですね。

お客様の目が肥えてきていると感じます。たとえば、人妻店(20代後半~30代)も40代の熟女を採用するようになってきてるんです。そこそこレベルの高い女性ですよ。少々高くてもハズレのないお店で遊びたいって方が増えてるんですよね。

競争も激しくなりました。2009年当時、約200店ある池袋の風俗店のうち、熟女店は5店舗くらいでした。でも今は10~15店舗くらい。2~3倍に増えているんですよ。このままではまずいなと思い、4月から現場に戻ることにしたんです。

現場の判断は、店長に任せてきたんですが、でもこういう結果になってしまったのは、経営者である僕の責任なんです。売り上げが上がったら“部下の功績”、下がったら“社長の責任”。これが鉄則なんですよ。これが逆だったらスタッフは誰も残らないし、ついてきませんから。

正直、かなり悩みましたけどね。

お客様との飲みニケ―ションで良客を作り出していく

ikebukuro_2-1
僕が現場に戻って、まず最初にしたのは、基本に忠実にということ。原点回帰ですね。

電話での対応はもちろん、店を始めた時以上に、直接お客様のもとにお伺いしてごあいさつするようにしています。昨日も飛んでいきましたよ。僕にできることは、それくらいしかないですから。

お客様と飲みに行くことも結構あります。でも半分は要注意のお客様です。お酒を飲みながら、女性が困っている話をとことんするんです。「アソコから血を流して帰ってきた」とか、「本番強要されて事務所で泣いている」とか。

本音で話せば、半分くらいの人はわかってくれます。そして良客になってくれるんです。この前なんて電話で、「社長! オレ言われたこと守ったからね!」なんて言うから、「当たり前ですよ!(笑)」なんてこともありました。

今では20人くらいの常連の方と飲むようになりました。中には直営3店舗のほぼすべての女性と遊んでくれたお客様もいらっしゃいます。うれしいですよね(笑)。

好転の兆しと『おかあさん』全国展開の夢

僕が現場に戻って、変化の兆しが見えてきました。僕は新規のお客様は3回遊んでいただいて初めて顧客だと思っているんですけど、リピーターの獲得に貢献した女性を評価する仕組みの導入を進めようと思っています。

でも、池袋はあと半年くらいかかると思っています。スタッフの対応、女性の接客、突き詰める部分はたくさんありますから。そこをひとつひとつ潰していければ、1年後の未来はかなり明るいと思っています。

これからの『おかあさん』ですが、来年、(第二の故郷である)広島に作りたいと思っているんです。もう2~3か月に1回は調査に行っていますし、店長にする人材も育てています。実は、関西1号店となる大阪京橋に出店した時、失敗した経験があるんです。

東京からエースを店長として送り込んだんですけど、うまくいかなかったんですね。大阪は言葉やお客様との掛け合いが命なんですが、東京出身の店長にはそれが難しかった。結局、地元のスタッフを店長にして、ようやく軌道に乗ったんです。

いかに地元にマッチした人材を育てられるかがカギですね。でも今度の広島店の店長候補には、ちゃんとカープファンを選んでありますから(笑)。

広島のあとは、四国に作りたいですね。それから博多。ここは広島とセットなんで。西に西に進んだあと、最後はやっぱり札幌です。こうして全国に『おかあさん』を作っていきたいですね。

僕は熟女にジンセイを救われたから、死ぬまで熟女に恩返しがしたい

(齋藤さん個人のビジョンについて)

熟女たちに対して少しでも力になれればいいなって思ってるんです。風俗店ですけど、熟女が働ける場所を提供していきたいんです。

現場から身を引いて、コンサルティングをしているほかの風俗経営者の方はいらっしゃいますけど、そういう気持ちはわかります。けれど、僕はこれだけ熟女と会って、結果にこだわってやってきて、飽きてないんですよ。

熟女たちの多くが、いろんなスキルをもっています。人との接し方だったり、料理の腕はもちろん、美容師の資格をもってる人だっています。でも50歳になると、どこも雇ってくれないんです。それだけ年齢が厳しくさせてしまう。

そういった熟女が働ける場所を作りたいと思っています。たとえばですけど、高齢者向けの喫茶店だったり、美容室だったり。堂々と旦那に言えるような働ける場所を作っていきたいですね。

僕は本当に熟女に救われました。だから、死ぬまで熟女に恩返しがしたいんです。

はじめから読む
「面接に3時間! 熟女のジンセイ再生支援が生んだ成長の好循環」 ~おかあさんグループ代表・齋藤明典の倫理#1~

saitou_aicon

齋藤 明典

1968年、岡山県出身。広島大学理学部数学科中退。街の電気店、古本店経営会社勤務を経て、2009年よりおあかさんグループ代表。自身を“古いタイプの経営者”と呼び、松下幸之助や本田宗一郎を尊敬する。酒と麻雀と熟女をこよなく愛す一方、本や音楽、映画などに造詣が深い。座右の銘は「勝負の最中は悩まない」。おかあさんグループ:公式サイト

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

赤星 アキラ編集長記事一覧

元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。昨春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

このエントリーをはてなブックマークに追加