「無為に過ごしたという後悔が、私を人への取り組みに向かわせた」~夢見る乙女グループ人材開発担当・山口圭太さん#2~

2018年06月07日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集部

――連載第二回の今回は、山口さんの前半生について伺いつつ、人に取り組むある想いについて明らかにしていく。

ギャンブル・キャバクラ・個人投資! その後はチャンスを求めて海外へ

私のこれまでですね。

大学は経営で、ずっと会計系の資格の勉強をしていたんですよ。でも、あることがキッカケでギャンブルにハマってしまって……。

もう朝から夜までずっとやっていたんで、中毒みたいになっていたんですけど、結局そのまま留年して、就職活動を一切しない状態で卒業してしまったんですね。

そこからはキャバクラです。手っ取り早く高収入みたいな感じで、20代の後半までやって。

でも30が近くなって、普通のサラリーマンをやってみたいなっていう思いが出てきたんですよ。

学生からいきなり水商売に行っちゃったので、完全に昼と夜が逆転しちゃってる生活で、普通にスーツを着て、満員電車に乗って、会社に行きたいなみたいなのが出てきて(笑)

それで趣味ではじめていた投資関連の仕事をやりたいなって思って、ネット証券に転職したんですよね。水商売の経歴とかも正直に話したら、「キミ、おもしろいね」ってなって(笑)

そのときは主に、お客様への対応だったり、Webマーケティングなんかをやっていました。

でもここから趣味でやっていた投資がうまくいくようになって、儲かり出したんですよね。月に100万以上利益を出せることもあったりして。

それで30になったときに、決めたんですよ。サラリーマンは辞めて、海外に行こうって。

ちょうどこの頃、アジアの新興国の株価がすごい勢いで上がっていたんですけど、日本はこのままいくと右肩下がりだし、とりあえずまずは行ってみてチャンスを掴みたいって。

これが大きな転機でしたね。

起業の原点! 自分が苦労したから人を助けたい

まずは語学留学っていう形からスタートしたんです。

でも最初は大変でしたね。現地の言葉は話せないし、当然日本語も通じない。それに知り合いや頼れる人もいなかったので、だいぶ苦労をしました。それこそ、ATMの引き出し方とか、家の探し方、携帯の契約の仕方からなわけです(笑)

それから、現地語を聞いたり話せるようになるっていうのもそうですよね。これにも相当時間がかかりました。

それで1年半くらい経ったときに思ったんです。すごいもったいない時間の使い方をしてしまったなって。自分にはもっと出来たことがあったんじゃないかって。

そこからですね、自分のした苦労を、現地に来る日本人の人たちがしなくても良いようにって、彼らをサポートするような事業を始めようって思ったんです。

最初にそれなりになったのは、現地語の語学スクールですね。マンツーマンで集中的に話せるようになりたいってニーズが強かったんですよ。

現地の学校って、大人数で先生が一方的に話すことが多いですし、例えば、日本人の私とアフリカの女の子が隣同士で会話練習をしても、なかなか上達しないんですよね(笑)

――経済を見通す眼と持ち前の実行力で、単身渡航し起業に成功した山口さん。事業は現地日本人の評判を呼び、受講者数は右肩上がりで伸びていった。

またその評判から日本の大手人材系企業とのパートナーシップを締結。優秀な現地人学生を日系企業へと紹介する人材ビジネスにも手を拡げたという。

しかし、海を越えたかの地で山口さんがイチバン力を注いだのは、拡大する事業ではなく、あるボランティアでの取り組みだったという。

そこに込められた今にも繋がる想いとは――。

無為に過ごしたという後悔が、私を人への取り組みに向かわせた

留学の生活ってめちゃめちゃシンプルで、一通り現地に慣れてくると、もう学校に行って勉強するか、遊ぶしかないんです(笑)もう時間もたくさんあって、すごく楽しいんで。

でもそんな生活をしながらも、自分を見つめる時間にもなっていくんですね。日本での生活と違って、あれやらなきゃこれやらなきゃっていうノイズが殆どないので。

そこで私、いつしかこれまでの自分を振り返るようになって、すごく後悔した気持ちになったんですよ。なんか、すごい無為に時間を過ごしてしまったなって。

ギャンブルにはまって留年したり、目標だった会計系の資格を諦めてしまったり、手っ取り早く高収入って安易な気持ちでキャバクラに勤めたり。

実は私、大学3年のときに、両親の経営していた会社が倒産してしまってっていう経験をしているんです。

取引先の連帯保証人になっていた父が、ある日突然、債権回収をかけられて、自分の事業とは関係のないところで、生活が一気に変わってしまったんですよ。

新築だった家も競売にかけられて、一家四人で狭いアパートに引っ越して。両親も自己破産しましたし、それでもう父は、本当に生きる気力をなくしてしまったんですよね。

そのときから私、もう思考が変わってしまったというか、お金に対する執着がアタマにこびりついてしまって。それでまともじゃない、一発逆転みたいな思考で生きてきてしまったんです。

そこですごく思ったんですよ。あのときもし、自分を正しい方向に導いてくれる人がいたら、少しは違ったジンセイを歩めていたのかなって――。

そんな気持ちを持つようになって始めたのが、現地の日本人留学生向けのボランティアなんです。

毎週定期的に集まって、ジンセイ、これまでどんなことがあって、これからどうしていきたいのかみたいな、そんなストーリーを一人ひとりと話し合って作るっていう。

あと現地の日本人起業家との交流ですね。彼らみたいな、現地に骨を埋める覚悟でやっている人たちの話を聞いてもらうことで、これからを考えるヒントにしてもらおうって。

このときに行き当たった、関わる人がより良く生きられるように助けたいっていう想いは、いまのシゴトにも繋がる人生のモチーフになっていますね。

――連載最終回の次回は、山口さんが業界に転じた経緯やスタッフ時代の経験を伺いつつ、“逃げないマインド”をつくるある気付きと、これからの目標について語って頂く。

■連載最終回の記事を読む>>
「関わる仲間を増やして! 目指すは日本一の風俗グループ」 ~夢見る乙女グループ人材開発担当・山口圭太さん#3~

山口圭太

1979年、東京都出身。大学卒業後、キャバクラ店マネージャー、証券会社マーケティング職などの経験を経て、教育系事業で起業。その後、ジンセイの紆余曲折を経て、2015年に夢見る乙女グループ入社。現在は一児のパパとして、わが子の成長と、人を通したグループの成長をライフワークとする。最近ハマっていることはダイエット。座右の銘は「主体変容」。
夢見る乙女グループ:公式サイト

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

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元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。2015年春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

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