「年収3,000万円は余裕で可能! デッド流スタッフマネジメントのリアル」 ~デッドボールグループ総監督・篠原政見のリアリズム#3~

2016年08月29日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集長
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――連載3回目となる今回は、『デッドボール』の成長を支える運営スタッフのマネジメントについて話を伺った。

初の前年割れの危機を乗り越えたのは“個のチカラ”

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2015年の12月、2016年1月、2月、と初めて売上が前年割れしましたね。

鶯谷店のスタッフがかなり弱体化していたので、女性の出勤率が低下して、継続率も悪化して。スタッフの意識が、「早く帰りたい」とか、オーバーに言うと電話が鳴らない日は、「今日楽だな」とか。

そこで、鶯谷店は規模が大きいから、こっちに今の店長を池袋店から呼んで、もっかいイチからやろうってやり方で。2015年の秋口くらいから、「年末年始、絶対前年割るな」ってわかってたんで、その年末に彼を連れてきたんです。

そしたら、2016年の3月くらいから持ち直して、4月からの三か月で池袋の前年割れ分を鶯谷でカバーできるくらいまでになりました。

スタッフや女性のマインドは特に変えてないんですよ。個のチカラですよね。

風俗店の1店舗なんて、しっかりしたのがひとりいて、事務員が4人くらいいれば、なんとでもなるんです。あとは通常業務をこなしてくれればいい、みたいな。

鶯谷店の店長は27歳で、入社2年です。新橋店の店長をやって、池袋店のスタッフをやって、鶯谷店に来て、ここの水が合ったというか。彼はまだ新店の立ち上げはできない。けど、出来上がった店を回すのは得意なんだって、池袋のスタッフをやらせてみてわかってたんです。

今の鶯谷店は“完成された店舗”ですよ。

鶯谷のラブホテル街

――初の危機を適材適所の店長人事でリカバリーさせた篠原さん。そうした店長を育成するポイントとはなんなのか。また、モチベーションを喚起する評価システムとはどのようなものなのか。

冷静に数字を見るチカラが大事

店長になれるかなって思った人材に関しては、まず数字のカラクリや仕組みを教えます。出勤率や回転率の考え方、求人応募数や入店、継続率、当初の予算から1年間、どうやったらブレないやり方ができるかっていうテクニックだけ、まずは頭に入れさせといて。

それから、女性の管理。面接やその後の女性のフォローって、マニュアルでは対応しきれないんです。私のやり方を押し付けても、私とそのスタッフの性格も、女性個人もすべて別人格だから。違う人格でいろんな女性にマニュアルを押し付けても上手くいくわけない。

相手も人だから、女性との接し方は、その人がその女性に対してベストと思える方法を探すってことです。そのセンスで、「女性を在籍させられる」っていうのもポイントになります。

あと、ちょっと売上が悪くなったときに、冷静に分析できる人かどうか。

どこが悪くなったかってことをバーって数字を出してみて、そこを理解して対策できるか。分析ができなくても、コチラが分析した対策すべき項目を与えて、それらを実行できるか。悪くなった部分を持ち直すのか、ほかの部分でカバーするのが得策なのかを判断できるか。

数字を理解する力と対策して実行する力があるかは、大事なポイントですね。

年収3,000万円は“余裕で可能”

評価については、まずお店の売上です。

そこが一番ですよ。あとは、総合職であれば、数字を理解したうえで仕事をしているか。それを的確に判断できているか。プロセスも見ますけど、結果が出ないとあんまり評価しないです。

昇給のチャンスは、四半期に一度ですね。あとは日々のモチベーションとして、一日の売上目標を達成したら、“大入り袋”をその日に現金で。一応、前払い給料として明細には載せますけどね。売上がいいとそれだけで、月10万円くらいになります。

Twitterなんかで書いてる年収3,000万円っていうのは、余裕で可能だと思いますよ。

新店からその子が作り上げた一か月の売上が一店舗で1,200万円になれば、給与として月に300万円くらいは出す価値がありますんで。ただ、そこにたどり着く者は100人にひとりくらいかもしれませんが。

それから、その売上を出しても継続できないと、年収にして200万円とか300万円とか平気で下げますけどね。

総監督

池袋店の店長は、デッドボールグループの管理も一部担当するって条件で年収1,000万円を超えました。

現状の店舗では、池袋が一番伸びしろがあると思うんですよ。

やっぱり土地ですよね。まずは人が集まる。そして、かなりの数の風俗店がある。仮に各店のファン10人ずつが『デッドボール』の常連になれば、とてつもない売上になってしまう。街のパワーが鶯谷や西川口とは違う。乗降客が多いし、夜も不利な街じゃない。

一方、鶯谷や西川口は、条件が限られた土地じゃないですか。

それなのに池袋店の売上は鶯谷の三分の一、西川口にもまだ届いていない。競争が激しいだろうけど、伸びしろだけで見ると池袋は一番可能性がありますね。

人が育ったタイミングで千葉・神奈川進出を進める

千葉・神奈川に出す計画があるんですけど、人を育てて、その人材にやる気があれば出店するみたいな感じですね。

たとえば、『回春性感マッサージ倶楽部』さんみたいにシステムが出来てて、看板をどんどん立ち上げる。そして、現地で人を採用してバンバン出店するっていう仕組みは、『デッドボール』にはないので。

どっちかって言うと、ラーメン屋ののれん分けですかね。店ありきじゃなくて、スープ、タレを仕込める人ありきですよね。

ただ正直、人材育成は運もあると思ってます。ある程度決まった教育はするけど、それが活きる活きないは、もう個人の能力次第ですからね。だから、なにやってもできる能力をもった人が来るかどうかっていうのが一番。

転職して風俗に流れ着く子っていろんな職を経験してきている子が多いんです。そんな子たちはこれまでの職場でもいろんな教育を受けてきている。

それを活かせなかった子が、ウチで劇的に変化する可能性はかなり低いと思うんです。


――人材採用は運と言い切る篠原さん。しかし、その運を引き寄せる下地作りをするのが、経営者としては大事だと言う。連載最終回となる次回は、篠原流・運の考え方を皮切りに、自身の今後の目標と、『Fenixzine』読者へのメッセージについて語ってもらう。

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「自己責任でどうぞ! チャンスがゴロゴロ転がっているのが風俗業界」 ~デッドボールグループ総監督・篠原政見のリアリズム#4~

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篠原 政見

1972年、長崎県生まれ。高校卒業後、一部上場企業に就職。37歳の時、「年収を3倍にする」と決意し、風俗業界に参入した。好きな女性のタイプは、100人男がいたら100人いい女だという女性。最近、YouTubeにハマっている。著書に『なぜ「地雷専門店」は成功したのか?』(東邦出版、2014年)。
デッドボールグループ:公式サイト

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

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元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。昨春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

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