【緊急取材】コロナショックの今こそピンチをチャンスに! 日本一になるための大勝負に出る! スターグループ代表取締役会長 鈴木

2020年04月09日

by新海 亨新海 亨編集長

新型コロナウィルスの感染拡大が止まらない。4月7日(火)には史上初の緊急事態宣言が大都市を中心に発令された。

風俗業界においてもその影響は計り知れなく、関係者はリーマンショックや東日本大震災を大きく上回る冷え込みだと口々に語る。

そんな状況を業界のトップ経営者たちはどう見ているのか。今回は、エステや派遣型デリヘルを中心に全国70店舗以上を直営展開する風俗業界最大手の『スターグループ』の鈴木会長(41)に話を聞いた。

“予算40億円で全国の風俗店買取り”。“在籍女性への保証で2億円を投入”。SNSをにぎわせた発言の数々の真相に迫った。

創業以来最大の困難。新規、会員のユーザーの減少で売上マイナス50%

――新型コロナウィルスによる影響を感じ始めたのはいつ頃からなのでしょうか?

「これはマズイな」って感じだしたのは、2020年2月半ばくらいです。もともとこの業界の2月は閑散期と呼ばれていて、売上は落ち込みます。

例年ならそこから3月、4月にかけて上昇していくものなのですが、今年は下がる一方。3月の東京の売上は前年比50%落ち込んでいます。

――どういった層のお客さんが落ち込んだのでしょうか?

お客様の種類を大きく分けると【新規】【会員】【本指名】のお客様になります。本指名、つまり特定の女性にリピートされているお客様についてはほとんど変わりありません。

ただ、初めて利用される新規のお客様や特定の女性で遊ばない会員様の利用割合がガクッと減っています。

さらには、出張の時に利用していただいていたお客様はほぼゼロに近いくらいの数字になっています。

ありがたいことにうちは2009年の創業以来、売上は右肩上がりで下がったことがなかったんですよ。でも、今回のコロナショックは想像以上のものでしたね。

広告依存→自社発信。取り組めなかったシフトチェンジを今。

――売上に大きな影響があった中で取り組まれている施策はあるのでしょうか?

今までうちは集客と女性求人にかなりの広告予算を割いてきました。ここをいい機会だから一回見直そうとなり、相当数媒体の掲載を落としました。

前からやりたかったことなんですけど、広告に頼らず自社で発信できる体制を作りたかったんです。

いつもスタッフには言ってますけど、例えばトヨタが業界に参入するとか、ホリエモンが店舗立ち上げるってなったら、今ある風俗店は3ヶ月以内に一発でひっくり返されると思います。一般業界に対する発信力とブランディング力がケタ違いですから。

――たしかに一般企業の資本が参入してきた場合、業界のパワーバランスは大きく崩れますよね。

実際に大企業や有名人が業界に参入する可能性はゼロに近いですけど、風俗業界の広告媒体に頼っているだけの体制というのはやはりグループとして力が弱いですよ。

なので、こういう機会だからこそグループのブランディングと自社発信力というのは強めていきます。

コロナの影響で広告に回す予算が限られてしまった時だからこそ、ピンチをチャンスにして、今までやりたかったけど、いまいち踏み出せなかったことにチャレンジしていくつもりです。

私がTwitterを始めたのもそのひとつです。できればやりたくなかったですけどね(笑)。

働く女性(キャスト)への支援はグループとして最重要項目。


(※画像:スターグループ公式HPより)

――働く女性への支援や保証は、なにか考えているのでしょうか?

働く女性の支援は最重要項目です。

このビジネスは女性がいないと成り立ちません。一概には言えないですけど、行政からの支援を受けられない女性が多いはずです。ですので、上層部の報酬を返上して2億円を女性の保証にあてます。

出勤の最低保証をするとか、このタイミングで業界復帰される方、所属店舗の閉店などの理由にスターグループへ移籍される方には5万円支給するといった支援策を検討しています。

お客様に遊びにきていただくためには、女性の出勤が不可欠です。風俗で働く女性はサラリーマンではなく個人事業主。出勤しても収入ゼロの可能性がある。

そんな在籍女性の不安を少しでも取り除くこと。もちろん、すべては不可能ですけど、できる限りのことはしていきたいと考えています。

年内収束は難しい。それでも店舗買取りを進める理由。

――コロナの収束に対する予想は?

正直にいって、3ヶ月や半年で今の状況から好転していくとは考えにくいです。おそらく年内(2020年)は落ち込みが続くと思っています。

例え感染が抑えられて終息宣言がでたとしても、経済が復調するまではかなりの時間を要するはずです。それまで失業者は増え続けますし、消費は落ち込みが続くと考えています。

風俗業界は不況に強い一面を持ってきた過去の経験から、「コロナが収束すれば」みたいに楽観的な人が多いような印象をうけますが、私は厳しい予想をしています。

――Twitterで業績の厳しい店舗を買取りすると発言されていましたが。

はい。今日(取材当日)も4~5件打合せさせてもらいました。今のところデリヘル、店舗型ヘルス、ソープランドの複数店買取りが決まりました。福岡のソープは8店舗決まっているので、エリアで最大規模になると思います。

――業績が下降気味の中で買取りをすすめる背景にはどういった理由があるのでしょうか?

たしかにうちもコロナの影響をもろに受けています。でも、今の風俗業界で数店規模の個人店での勝負はそれ以上に難しいはずです。

それなら、スターグループのひとつのブランドになっていただいて、一緒に店舗展開していくことが一番早く業績を上げられる方法だと思っています。

――『回春性感マッサージ倶楽部』や、『痴女性感フェチ倶楽部』と同列のブランドになるということですか?

そうです。集客や求人に関してはスターグループのシステムとノウハウを使うことができます。個人店の規模では絶対不可能な展開が可能になるんです。そこから店舗展開ができれば、5倍にも10倍にも売上を上げていけますよね。

店舗だけ買取りをして従業員を全てカットとか、無謀なロイヤリティを請求するなんてことは一切考えていません。現代表の給料は据え置きのまま、お互いがスケールして利益を拡大していくことを目的としています。

これは、業界全体が苦しい今しかできないことです。そういうチャンスがある以上、チャレンジを続けたいと思っています。

経営者として自分の発言には責任を持ち、最大のピンチをチャンスに変える。

――最後に苦難がつづく同業の方々に向けてメッセージをお願いします。

業界の人に対して言えるほど確かな情報もなければ、自分の余裕も残念ながら持ち合わせていません。ただ、今は同じ業界で働く仲間として助け合いながら、早く以前のような環境で仕事ができることを願うばかりです。

自社のことで言えば、誰にも先が見通せないこの状況の中で、更なる経費の圧縮や、最悪の場合には人員の削減をしなければならないかもしれません。

でも、それはこの『スターグループ』を守らないといけないからです。他の経営者さんも同じだと思いますが、私は3000人以上いるスタッフ、在籍キャストを守らないといけない。

経営判断はとても難しいですよ。綺麗事はいくらでも言えますけど、トップとして自分の発言には責任を持たなければいけないと思っています。

一回、口にした言葉や約束は、守りきる。そこは徹底していきます。

私は“風俗業界で圧倒的な1番”になりたいんです。そのために、創業から11年間走り続けてきました。ピンチをチャンスに。それしかありません。

これまで、あまり表舞台には顔をださなかった鈴木会長。

「創業以来最大級のピンチ。だから、自分が先頭に立って進んでいかないといけない。」そう言って、今現場の最前線でたたかっている。

大規模な店舗買取りや、女性保証はスターグループのみならず、業界全体を巻き込んでSNSを中心に話題となっている。

業界全体に厳しい状況が続く中、業界トップを走るグループの経営者の挑戦は続く。

鈴木

スターグループ代表取締役会長。1979年12月生まれ。商品先物取引の営業から関西の大手風俗店グループに転職。2009年から独立し、大阪・日本橋でスターグループを創業。当時まだなかった“風俗性感エステ”というジャンルを確立し、日本全国展開した。現在は不動産や飲食など多方面に事業を展開する。趣味は旅行。Twitterアカウントはコチラ

執筆者プロフィール

新海 亨

新海 亨編集長記事一覧

元大手ハウスメーカー営業マン。お金と引きかえに自由とやりがいを手放す生活から決別するため転職を決意。ある風俗サイトに感銘を受け、デザイナーとして仕事を始めるも、いつのまにか編集員に。最近はハマっている一眼レフカメラの仲間を求め奔走中。座右の銘は“STAY GOLD!!” 東京都出身。

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