【緊急取材】風俗業界の新しい働き方#2 スタッフ・キャスト求人におけるコロナ禍の影響

2020年10月12日

by新海 亨新海 亨編集長

世界中で大きな影響を与えている新型コロナウィルスが風俗業界にどんな影響をもたらしたのか徹底取材する第2弾。(前回の記事はコチラ

前回は、営業の方法や経営面を中心に話を伺った。今回は、女性キャストや従業員スタッフの求人採用について掘り下げていきたい。

スタッフ採用にオンラインを取り入れる風俗店が増加傾向。男性求人には明るい兆し

不要不急の外出自粛が叫ばれるコロナ禍の現状において、風俗業界の面接採用も大きく変わり始めている。

スタッフ採用でオンライン面接を取り入り始めた元祖激安デリヘルの『サンキューグループ』・前田社長に話を伺った。

「効率の部分では手ごたえを感じるも、オンライン面接のみで人材を見極めるのは難しい」
(サンキューグループ前田社長)

スタッフ求人に関しては、オンライン面接を取り入れ始めたというグループが多く、感染リスクを抑えることはもちろんのこと、遠方に住む求職者からの応募にも役立っているようだ。

採用担当者の人的リソースを考えても、物理的な距離の制約を受けずに対応できるオンラインでの面接はこれからも増えていくことのではないだろうか。

ただ、前田社長もおっしゃる通り、オンラインのコミュニケーションだけで採用を決定するのは難しく、あくまでも一次面接などに用いられることが予想される。

緊急事態宣言が出された4-5月にくらべると9月現在の『FENIX JOB』出稿広告数は関東エリアで 3.3倍、関西エリアで2.3倍に増えており、採用を求める企業の動きは活発化してきている。

求職者の応募数も、コロナ禍前の前年比-8%減にとどまっており、前月比(2020年7月)で見ると+15.8%増となっており、一般業界に比べると、風俗業界の転職市場は回復傾向にあると言えるだろう。

課題の残るオンラインでの女性(キャスト)採用。女性からの求人応募低迷が続く

一方で女子求人における、キャスト面接はオンライン化についてはどうなのだろうか。 名古屋を中心に熟女系のデリヘルを展開する『nnb.jpグループ』の嶋村店長に話を伺った。

「女性のオンライン面接を導入し始めているが、まだそこまで応募は多くない」
(nnb.jpグループ嶋村店長)

コロナの影響からか収入減による未経験者の応募が多く、「いきなり風俗店に(面接へ)行くのはコワい」といった需要に応えオンライン面接取り入れ始めている。

まだまだ、全体としての応募数は多くないが、選択肢の一つとして広がることを期待しているという。

そんな中、キャストのオンライン面接に対して、都心部を中心にオナクラ店を展開する『かりんとグループ』の木村統括は慎重な姿勢を見せる。

「オンラインの場合、“映像・音声が残る”というリスクがある」
「内部情報、個人情報が外部に流出する可能性も否定出来ない」
(かりんとグループ木村統括)

取り組みとして、今後必要なツールとして捉えていると話す木村統括。ただ、オンラインである以上、双方に映像や音声を保存する方法が残ってしまう。女性の個人情報、店舗情報の流出などのリスクヘッジをいかに行っていくかが今後の課題になっていくだろう。

また、取材の中で多く聞かれたのが、女性求人応募数の低迷だ。

「緊急事態宣言明け以降、客足は戻ってきており前年比を上回る勢い」
「しかし、キャストの求人はリモートが続く学生など若年層からの応募が戻らず伸び悩んでいる部分もある」
「感染が収まらない都心部を避けて、系列の地方店舗(出稼ぎ)を希望する女性も多い」
(サンキューグループ前田社長)

取材を通じて、利用ユーザー自体は全国的にかなり回復傾向にあるという答えが多かった。しかし、出勤が足らず問い合わせを断っているという店舗もあるという。

対面でのコミュニケーションがほとんどの風俗業界において、安心して働ける環境をつくること。また、需要と供給のバランスからコロナ以前より稼げる確立が高い部分をより伝えていく必要があるだろう。

コロナの影響で著しく落ち込んだ風俗業界も、8月から9月にかけて持ち直してきている印象がある。

ただ、まだまだ以前のような状況には戻っておらず厳しい経営状況が続く店舗が多いのは間違いないだろう。

各社が懸命に生き残りをかけた戦いに挑んでいる。

“Withコロナ”の社会にいかに適応できるか。それが、これからの大きな課題になるだろう。

引き続き、Fenixzineでは風俗業界とコロナ禍について取材をつづけていきたい。

執筆者プロフィール

新海 亨

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元大手ハウスメーカー営業マン。お金と引きかえに自由とやりがいを手放す生活から決別するため転職を決意。ある風俗サイトに感銘を受け、デザイナーとして仕事を始めるも、いつのまにか編集員に。最近はハマっている一眼レフカメラの仲間を求め奔走中。座右の銘は“STAY GOLD!!” 東京都出身。

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