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アロマエレガンス【総合職(店長・幹部候補)】柏木祐介さんのインタビュー記事

アロマエレガンス

2019年入社

柏木祐介 (37歳)

総合職(店長・幹部候補)

前職:IT企画営業

2021.1.28

“癒し”はもはや、差別化にならない。一般メンズエステ業界で、勝つための戦略とは

この記事のポイント!

  • 一般メンズエステこそ、IT運用の知識を活かせる。自ら店長に
  • 活きたスキルが身に付く喜び。セラピストさんから学ぶことも
  • 昇給の査定は毎月。業績には歩合給。何より業務に“ムダ”がない

“携帯電話好き”が高じてIT企業に。日々は充実していたが……

僕、学生時代から携帯電話が好きだったんですね。当時“ガラケー”はカメラが付き始めた頃で、どんどん画質が良くなったり、色んな機能が付いたりで、おもしろかったんです。興味のままに卒業後、携帯ショップに就職したぐらいでした(笑)。

5年勤めるうちに、今度は“コンテンツ”に関心が移りました。お客様へのご説明のために、当時NTTドコモが展開していた“i モード”サービスの勉強もするわけですけど、自分が企画を出せたら楽しいだろうなって……。

ご縁を得て、Web制作会社に入ってIT企画営業の仕事をしました。携帯電話会社と組んで、有料コンテンツの立ち上げや運営を行うんです。月額の課金サービスですね。

例えば“占い”なんかでも、今ではありきたりに感じるでしょうけど、当時はまだちゃんとしたコンテンツがなくて。企画を考えれば当たるという感じで、日々充実していました。

なので8年かな? スマートフォンの時代に変わっても同じ会社にいたんですが、給与は増えないし、何と言うか、会社自体の雰囲気もゆるくて、頑張りがいがなくなっちゃったんですね。であれば、培ったITの知識を、どこか別のフィールドで活かせないかと思って、退社を決めたんです。

一般メンズエステこそ、IT運用の知識を活かせる。自ら店長に

こちらの会社に転職して、ちょうど1年ぐらいした頃ですかね。一般メンズエステを立ち上げると聞かされて……。

「IT企業としてのスキルとノウハウを、フルに活かした店舗展開をするつもりなんだ」

メンエスを利用したことはあったので、IT運用の知識が集客を左右するのは、僕自身も予想ができました。もう「これこそチャンスだ!」と(笑)。まさに前職で学んだことが、役に立つと感じたんです。

「僕に店長やらせてください」

とは言え出だしは苦労しました(笑)。やはりコンテンツと“人が行うサービス”では、勝手が違います。2か月目までは、なかなか立てた売上目標に届きませんでした。

ただウチもIT企業ですから、社として“集客はこうすれば”というものはあったんですね。

まずTwitter。メンズエステ業界はお客様の側もアカウントを持ち、セラピストさんにツイートやDMでアプローチをしてくるので、重要なツールです。なのでまず1人ひとりのセラピストさんに、“お仕事として呟いてもらう”ということを徹底しました。

他にも、企業秘密のため、ここでは詳しく言えないのですが、独自のIT戦略が功を奏したんですね。徐々にお客様からの認知度を上げることができて……。

ところが問題はここからなんです。“認知⇒リピート”とするためには、“差別化”が必要なんですね。

“癒し”では、もはや差別化にならない。勝つための戦略とは

ご承知のように、メンズエステというのは、風俗のような性的サービスがありません。身体的な密着やマッサージによる“心地良さ”がウリです。だからどこのお店も、“癒し”とか“くつろぎ”とか“なごみ”と使うでしょう。

でも裏を返すと、これってどこも同じということですよね(笑)。そりゃキレイなお姉さんがハグしてくれたら、誰だって癒されます。もう前提みたいなもので、これだけでは“足りない”んですね。

そこで『アロマエレガンス』が取った戦略は“技術”でした。

セラピストさんには、外部の講師にお願いして、しっかり施術と接客を学んでいただきます。歴史の浅いメンズエステには“こうしなければならない”という決まりがあるわけじゃないですよね。だからこそ、“プロ”の技とおもてなしを感じていただくことが、何よりの“差別化”に繋がると考えたんです。

「あそこレベル高いよ」

おかげさまでリピーター様が増えて口コミも広がり、お店を成長軌道に乗せることができました。人気が出てからは、むしろ予想以上の集客なんです。

活きたスキルが身に付く喜び。セラピストさんから学ぶことも

仕事について言えば、ツラいより楽しい思いの方が強いですね。持っていたWebの知識は確かに役に立ちましたけど、Twitterにしろ新しい方策にしろ、会社に入って新たに学ぶことも多かった。時代に合った“活きた”スキルを身に付けられる喜びがあるんです。

そして学べるのはITだけじゃないですよ。例えば先日僕、セラピストさんに怒られちゃって(笑)。

「柏木さん」
「はい」
「歩くの速いよ!」

もともと僕は速足ではあるんですが、そのセラピストさんは高いヒールを履いていたんですね。先を行く僕に追いつくのが大変だったみたいで。ついそこまで考えが及ばなくて……。

講習まで受けてもらって、“おもてなし”として高いものを求めているのに、その僕らが彼女達に気を使えないようではダメですよね。一事が万事。もっと周りを見ないとと、反省しました。

昇給の査定は毎月。業績には歩合給。何より業務に“ムダ”がない

ウチでは方針として、“やる気”をすごく買ってくれます。メンエスプロジェクトを立ち上げて、自分がすぐに店長に抜擢されたのを見ても、それはわかりますよね。

昇給の査定も毎月あるし、業績で歩合給もあります。かつていた企業では、幾ら企画を当てても全然給与に反映されませんでした。その意味でも、とてもやりがいのある環境だと思います。

僕には「いつか独立して自分の会社を持ちたい」という夢もあるんですが、そこも応援してくれています。「出資してやるから、きちんとした企画書を出せ」と言われているぐらい(笑)。もちろん『アロマエレガンス』をもっともっと大きくしてからですけどね。全国展開したいと思ってますから。

でもいずれにしろ、いつか自分で起業したとしても、今自分が学んでいることは役に立つ。ムダなことはない。そう感じながら働けるのって、嬉しいですよ。

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

お話を伺っていて、Webを駆使した集客対策もそうですが、まず“差別化”のためのコンセプトが、事業には大切なのだと感じました。“両輪”があるからこその、お店の成功なのでしょう。「今携わっている業務に、無意味なことがない」。そう思える柏木さんに、羨ましさも感じた取材でした。

プロフィール

アロマエレガンス

柏木祐介

総合職(店長・幹部候補)

(前職:IT企画営業)

柏木祐介さんがハタラク会社はこちら

アロマエレガンス

一般エステ(メンズエステ)

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IT企業が仕掛けるWEB戦略でメンズエステを新次元へ。
企業名 アロマエレガンス
業種 一般エステ(メンズエステ)
事業内容 メンズエステ(非風俗の完全予約制プライベートサロン)の企画、運営。