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一般職(内勤・スタッフ)】竹之内貢さんのインタビュー記事

2021年入社

竹之内貢 (40歳)

一般職(内勤・スタッフ)

前職:デザイナー

2022.10.13

1人の月給100万円より、全員の月給100万円。頑張れる理由は、“みんなで”の社風

この記事のポイント!

  • なぜ『ウルトラグループ』か。いきなり会長面接。入社後の驚き
  • 「やれ」ではなく、「どうしたい?」。気持ちを尊重してくれる
  • “人のために”が返ってくる仕事。だからとことん上を目指したい

20年前、“TVをつくる”は憧れの職業だった。ところが……

経歴から、ですか。あまりそんな機会もないので、緊張しますね(笑)。

プログラミングを学ぶ専門学校を出た後、映像制作会社で編集の仕事をしました。全然違う分野?(笑) そうですね、20年前TVはすごく良い時代で、夢と刺激に溢れている気がしたんです。どうしてもやりたくなっちゃって。

その後パチンコ店でデザイナーのバイトをした後も、結局TVの世界に戻りました。そこでもデザイナーです。画面に流れるロゴやイラストから、番組内で使うフリップのデザインまで、ありとあらゆることを引き受けている会社でした。

ところが10年いたら疲れちゃったんですね。終電までなんて当たり前で働いている内に、最初の頃にあった感動が消えてしまいました。むしろパターン化した業務をこなす毎日になっちゃったんです。

やがて一念発起してフリーになりました。独立することで、日々の閉塞感を打破できる気がして……。ただご承知のように、時期が悪かったですよね。コロナの直撃をモロに受けて、注文はさっぱり。続けられなくなってしまったんです。

なぜ『ウルトラグループ』か。いきなり会長面接。入社後の驚き

それでなぜこの業界に、というのは、もう映像にもデザインにも、将来や自分の楽しみを見いだせない気がしたんですね。いっそ全く新しいチャレンジをしたくなって……。また40歳という年齢を考えた時に、そんなことができるのもこれが最後じゃないかという気もしました。

中でも『ウルトラグループ』に決めたのは、何より面接です。いきなり会長が対応してくれた上に、あの日確か3、4時間は話したんじゃないですかね。経歴から何からくわしく聞いてくれて。

すごく嬉しかったのを覚えています。「ああ、僕はコマじゃないんだ。やってきたことや人間を本気で見てくれているんだ」と思えたんですね。掛けられた言葉も印象的でした。

「大丈夫、できるよ。“人のために一生懸命に”と思ってやれば良いから。そしたらきっと結果として返ってくる」

実際働いてみると、会長の言葉通りでした。何と言うか、ほんとにウチはグループの店同士、人同士の仲が良いんです。

これまでの職場はそんな感じじゃなかったですよね。上は上、下は下でしたし、話したことがない他部署の方もたくさんいました。

それがウチではときどき会長がペーペーの僕を食事に誘いだしてくれて、しかもそこにはグループの他店の先輩がいて、「ああ、新人さん。聞いてます。どうですか? 慣れました?」とアドバイスまでしてくれるんです。

スタッフだけで今、グループには200人ぐらいいるんですかね? 今年の5月の入社なのに、もうほぼ全員と深い話までできる間柄なんです。驚きますよね。

「やれ」ではなく、「どうしたい?」。気持ちを尊重してくれる

なので仕事もやりやすかったですよ。初めは『ウルトラグレイス24』に配属されて、受付や電話応対、Webサイトの更新なんかを学びました。もう1日の出勤50人というお店なので、先輩の接客の様子を見ているだけでも学びになります。中身が濃いんです。

そして2、3か月したら統括が声を掛けてくれたんですね。「今後どうしたい?」って。

「忙しいからここにいてくれても良い。ただどうしても毎日目まぐるしいから、今のままだとルーティーン業務からなかなか進めないかも」

要は、このままだとアルバイトみたいなものということですよね。満足ならそれでも構わないけど、店長の道に進みたくないかと……。

もし自分が若かったら、「そのままで」と言っていたかもしれません。でも最後のつもりで飛び込んだ40代の選択です。どうせならマネジメントの道を歩みたいと思いました。収入面でもその方が昇給が早いだろうし、何よりゼッタイ楽しいはずですよね。

この辺りも、まず僕の希望を聞いてくれるのがウチの良いところですよね。今までは“こちらの気持ちなんて無視”という職場ばかりでした。それが当然で、不満に思ったことさえなかったぐらいです(笑)。その意味でも、今はすごく恵まれていると感じます。

“人のために”が返ってくる仕事。だからとことん上を目指したい

「ぜひ将来は店長に」ということで、『ウルトラドリーム』に移ったのが8月のことです。それまでよりキャストさんとの関わりが深くなった感じですね。シフトをお願いして、気持ち良く働けるようにサポートして、ときにはメンタルのケアをするという形。

正直、そんなにたいへんということもないですよ(笑)。心がけているのはただ、“1人ひとりとのコミュニケーションから逃げない”というだけですね。稼ぎたいのは彼女達だって同じですから、そうして頑張っていれば、こちらの背中を見てわかってくれます。

さっき会長も言ってたじゃないですか。

「“人のために一生懸命に”と思ってやれば良いから。そしたらきっと結果として返ってくる」

キャストさんとの関わりにこそ、この言葉が活きてくるのかなと……。

あとはひたすらやるだけですね。今月給は35万円ですが、収入面でもこんなところで満足していられません(笑)。2年後には店長、3、4年後にはエリアマネージャーとしてインタビューを受ける。それぐらいの気持ちで仕事をしていきたいです。

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

「とにかく仲の良さに驚いた」と竹之内さん。一言でその雰囲気を表すと、“1人の月給100万円より、みんなの月給100万円”という社風だそうです。だからこそ、横断的に店舗間の交流も盛んなのでしょう。「いいな。羨ましいな」と感じた取材でした。

プロフィール

竹之内貢

一般職(内勤・スタッフ)

(前職:デザイナー)