風俗男性求人はFENIX JOB

風俗で遊んだ経験はゼロ。決め手はホームページのブログ

僕、この業界に入る前はテレビの制作会社でディレクターをしていたんです。バラエティ番組に憧れて、専門学校を出てから3年間ほど。仕事はきつかったけど、面白かったですね。今になって思えば、当時の経験がこの仕事にずいぶん役立っていますし。

制作会社を辞めたのは、給料が安かったから。あの業界って、忙しいわりに薄給なんですよ。ちょうどその頃に結婚したので、もっと稼げる仕事に就きたくて転職しました。

少しの間、家電用品の営業もしましたが、将来性がないなと思って……。もっと安定して稼げる仕事を探してたどり着いたのが、風俗業界だったわけです。

僕は風俗で遊んだ経験もなかったので、この業界にはちょっとコワいイメージもありました。でも、いろいろ調べるうちにそんなこともないなと。

なかでもこのお店を選んだのは、オフィシャルホームページのブログに好感を持ったからです。記事がすごく多くて、それに丁寧に書いてあって、信用できそうだなと思いましたね。

面接もちゃんとしていたんですよ。一次面接、二次面接がありました。

一次面接は「ウチの会社はこういう方針で経営しています。こういう考えですけど、それに賛同できますか？」という確認から始まって。そこを通過すると、二次面接で「こういった場合、あなたはどう対応しますか？」みたいな、より深い質疑応答で適性を見られる感じです。

きつかったテレビ制作会社。それが今に役立っている

実は、風俗ってもっとラクして稼げると思っていたんですよ（笑）。でも実際に入ってみたら、想像していたよりも大変というか、やりがいのある仕事でした。

最初は本当に何も分からず、何もできない状態だったので、とにかく先輩方の動きを見て業務の内容を覚えて……。そういう部分はテレビマン時代と同じ感覚ですね。ADをしていた頃もそんな感じだったので。

AD時代の経験は活かされていますよ。例えば、店長が電話を取って、お客様が「ホテルはどこがありますか？」と聞いたとします。そこで店長が「ではホテル少しお調べしますね」って言っている時に、僕がもう空きのホテルを調べて「どこそこが空いてます」って伝えるみたいな。“THE　AD仕事”と思ったぐらいです（笑）。

察する力というんですかね、そういうものはAD時代に磨かれました。機転が利くと褒めていただくことがよくあります。あと、テレビマンを経験していてよかったのは、拘束時間が長かったこと。今、全然ラクに感じますからね。

お客様は“すぐにも遊びたいテンション”を忘れない

仕事のやりがいですか？　総合的に、すべての業務において水準以上のスキルが備わるという点ですかね。

お客様の対応もしますし、マネジメントもしますし、求人の業者さんの対応、面接でいうと人事のような仕事もします。オールラウンダーと言いますか、総合的に社会人としてスキルアップできる職場だと思っています。

そういうスキルは、店長から学んだんです。何か行動を起こす際、過去の成功や失敗を振り返って、どの選択肢を選べば正解に早く辿り着けるかを想像する……。そういった頭の使い方を、細かく教えていただきました。

僕、今の店長をかなり尊敬していまして。例えば、お客様対応。同じ女の子のご指名で、同じ内容、同じ待ち時間を伝えても、僕が伝えるのと店長が伝えるのでは、成約率が全然違うんです。不思議なことですけど。

要は、伝え方ですよね。お客様は遊びたいテンションで電話してくるんですよ。指名した女の子が接客中で、待ち時間が1時間あるのを「1時間もあるんですよ」って伝えてしまった時点で、お客様のテンションが下がってしまう。そうなると、そのまま成約に繋がらなかったりするでしょう？

でも、例えばラーメン屋さんを想像してみてください。めちゃめちゃうまいラーメン屋さん「1時間待ちです」って言われても、自分がそこで食べたければ待つと思うんです。自分もそんな風にお客様のテンションを維持できるように、接客の精度を上げていくのが目標です。

ラスト1本のお客様を、追えるか追えないかが大事

この仕事って手を抜こうと思えばいくらでも抜けるんですよ。成約できないことを悔しいと思わなければ、いくらでも適当に働ける。でも、そんなことをしていたら、人間ってどんどん怠けてしまいますし、周りにも評価されません。

居酒屋で「5時までです、4時半ラストオーダーです」って時に、4時ぐらいに来店するとちょっと迷惑そうな顔をされるじゃないですか。でも、まだ30分あるんですよ。そこでお客様が4人入ったら、たぶんそれだけで1日の売り上げが大きく変わってくると思うんです。

そういったラスト1本を追えるか追えないかが、スタッフとしてかなり大事になってくるのかな、と。店長からは「そういうスタッフになれ」って、よく言われます。直近ですぐに自分の給料に繋がらなくても、利益を上げていくことで、いずれ絶対100％、自分にも返ってきますしね。

最近、女の子の管理についても気を遣うようになりました。どんな目標を持ってもらうか、どんなゴールを設定するかがかなり大事だと思っています。

夢は……、やっぱり店長になることかな。まずは、周りの先輩を超えること。年齢順に上がっていく仕事ではないので、背中が見えたらすぐ追いこせる。背中を追うのではなくて、追いこす気持ちでいたいと常に思っています。

この頃、周りの人には“顔つきが凛々しくなった”と言われるんですよ（笑）。この仕事は、いかに替えが利かない人材になれるかが大事。そのために自分に厳しく、真剣に仕事しているから、それが顔に現れているのかな。

これからも仕事に責任感をもって、尊敬する店長に、少しでも早く近づけたらいいですね。

（インタビュー：徳山央樹）

取材後記

執筆者

阿仁幸吉

「社会人として、総合的にスキルアップできるのが、この業界の魅力」と語る矢島さん。基本的に、仕事に前向きに取り組める“普通の人”が向いているのだとか。そういう意味では、一般的なビジネスマンに求められる資質と同じなんだなと、あらためて感じたインタビューでした。