【コンサルタント】石橋勇磨さんのインタビュー記事
2021年入社
石橋勇磨 (32歳)
コンサルタント
前職:店長(インターネットカフェ)
2021.10.25
「その仕事は、何のため?」。僕がやりがいと“キャリアアップ”を、手にできたワケ
この記事のポイント!
- 「今辞めちゃ一緒だ」。この決意が、今に繋がる大きな分岐点に
- 働きぶりが評価され、調査の仕事に。現場とは違うおもしろさ
- 経験より“意識”の持ち方。歩合給でやりがいも。上を目指したい
正社員 ⇒ フリーター。29歳という年齢になった時
千葉県の高校を卒業後、最初は倉庫に勤務したんです。正社員採用でしたから、両親も喜んでくれたんですが。
発注表が来てピッキングしてラベルを貼って発送。次が来てピッキングして同じ流れで発送。また次が来て……。朝から晩まで同じ作業の繰り返し。2年目に考えちゃったんですよね。
「ずっとこれを続けていくのかなあ」
20歳でしたし、まだまだ遊びたい盛りだったのかもしれません。耐えられなくなって退職。そこからはイタリアンレストランやパチンコ店でホールスタッフをしていました。特に悩みもなく、日々黙々と業務をこなしていた気がします。
ただ9年もそんな感じでフリーターを続けると、今度は別の悩みが生まれるんですね。
「ずっとフリーターで、大丈夫なのかなあ」
29歳。将来を考えれば、30代もこんな調子で良いはずはない。「ちゃんとしなきゃ」と思って、インターネットカフェに正社員として転職したんです。ホールでの接客は好きだったので、向いた仕事かなと。
「今辞めちゃ一緒だ」。この決意が、今に繋がる大きな分岐点に
ところが世の中そうまくは行きませんね。正直僕、3日目には辞めたくなっちゃったんです(笑)。
「何だよこれ。掃除ばっかりじゃん」
回転の良いお店だったので、お客様が部屋をご退室されたら即掃除、掃除、掃除という感じでした。足も腰も痛くて……。
でもこれって実は“3日目だから”なんですよね(笑)。最初だから掃除ぐらいしかできないのに、自分の先々を見る視野がない。「こんなの続けられるか」って。
とは言え、今度は僕も考えたんです。「辞めて良いのか?」って。
「今辞めたら、ずっと一緒じゃないか?」
30歳を目前に将来を考えて、親のことだって安心させたくて、9年ぶりに“正社員”になったわけじゃないですか。ここで3日で逃げたら、もう変われない気がしたんです。
「後ちょっとだけ頑張ってみよう」
帰り道のこの決意が、僕の大きな分岐点になりました。何と半年で店長に抜擢されたんです。
成功の要因は2つ。“考えて”仕事をする。“目的”を意識する
黙って働くようになった?(笑) いや、違います。もしそれだけだったら、いつか辞めていると思います。僕が意識したのは“考える”ということですね。例えば掃除1つ取っても“たいへんなんだったら効率良くやろう”と思ったんです。
普段掃除をしない男性が、急に奥さんに頼まれると、ものすごく時間が掛かったりするでしょう?(笑) これってただ要領が良くないからだったりするんですよね。だからまず、順番を決めたんです。最初はデスク周りからとか、方向は上から下にとか。
同時に目的(意味)を大事にしました。掃除の場合で言えば、“キレイにする”のがミッションなわけですよね。
ルーティーンの業務だからというわけじゃないし、まして“上に言われるから”やるわけでもありません。アルバイトスタッフだと特にこうなりがちなんですが(笑)、これでは本末転倒。初日から3日間の僕が、まさにこの状態だったと思います。
そして店の究極の目的はと言えば、“お客様に気持ち良く過ごしていただく”ことですよね。それを達成するために、掃除という1つの業務もあるはず。「これは何のためにやっているのか?」を意識することで、業務への向き合い方が劇的に変わりました。
それに楽しくもなるんですね。無意味じゃないから頑張れるし、その頑張りを“誰かが見ていてくれる”から半年で店長にもなれた。お店も流行るから、売上が良い。売上が良ければ給与だって上がります。そこで4年。本当に充実した日々でした。
働きぶりが評価され、調査の仕事に。現場とは違うおもしろさ
『大倉ビル』にお世話になることを決めたのは、半年前ですね。店舗の調査分析の仕事をしています。店長としての働きぶりが評価されて、「ぜひ」とお声掛けいただいたんです。
仕事としては、依頼を受けてお店を調査し、レポートを書くという感じです。それこそ清掃から備品の充実度、店内の動線、Popの魅力、何より接客のところですよね。実際に足を運んで見聞きしてきます。
報告書は業務改善や、ときにはマーケティングに活かしていただくこともあるようです。先輩はコンサルタント的な業務にも携わっていますけど、自分はまだそこまで行きません。勉強中というところですね。
すごくおもしろいですよ。現場とはまた違う楽しさがありますね。例えばチェーンのインターネットカフェであったとしても、お店の個々でやはり雰囲気は違うんです。
接客もそうですし、漫画の棚なんかを見て「随分マニアックな作品を置いているな」と思うこともあります。これは恐らく土地柄や年齢層、よく利用される時間帯なんかが意識されているんですね。
スペースの有効活用に驚くようなこともあります。皆さんよく工夫されていますよ。「どうやってこの棚付けたんだろう?」って、思わず1回本を出しちゃってみたり。「僕の店でもやっておけば良かった!」というのは、よく思います(笑)。
経験より“意識”の持ち方。歩合給でやりがいも。上を目指したい
調査の視点はやはり“目的”ですよね。“おもてなし”として目的が意識できているお店は、ものの配置1つとっても適切だし、接客も行き届いているなと感じます。
不思議なもので、良いお店ってお客様の表情も穏やかなんですよね。これは自店を見ていただけの時代には、気づけなかったことでした。
店長時代の経験にプラスして、こうして新たに気づいたことを、知見としてレポートに活かしていけたら良いですよね。やっぱりわざわざ調査するわけですから、お店づくりに活かしてほしいし、そこを訪れるお客様にも喜んでほしいという思いがあります。
それに『大倉ビル』は、頑張りと成果をきちんと評価してくれて、給与に歩合給として反映して頂けるんですよ。その意味でもすごく“やりがい”があるなと感じています。……フリーターだった僕がこんなことを言っている。考えてみると、すごいことですね(笑)。
繰り返しになりますけど、たぶん経験ではなく、“意識”がより大事なのかなと。ここの仕事だって、全然違う業界から来てもできると思いますよ。
だって「お店で気持ち良く過ごしたい」というのは、みんな一緒じゃないですか。「自分がお客だったら?」と考えて調査するのが、基本だと思います。
娘が2歳になるんで、自分もまだまだこれからです。どうせなら上の役職も目指していきたいですよね。
取材後記
プロフィール
石橋勇磨
コンサルタント
(前職:店長(インターネットカフェ))