【風俗店の色管理】風紀違反?それとも必要悪?色恋管理のメリット・デメリット【店内恋愛】
風俗店スタッフの主な仕事は女性キャストのマネジメントですが、この「女性管理」について必ず話題になるのが【色管理】の問題です。
上司や先輩の女性キャストに対する扱いを見て「まるでホストかヒモのようだ。あんなやり方で成績をあげてるけれど、あの色管理は風紀違反じゃないのか。」と批判的に見ている人もいれば、
「風俗店でスタッフとして働けば、可愛い女性キャストを色管理してタダマンした上に高収入が得られる。」と誤解して、邪な期待を胸に面接応募する男性も中には存在します。
色管理と風紀違反の境界線、そして色管理のメリット・デメリットについて、正しく理解することがトラブル少なく円滑な店舗経営をするために必要です。
風俗業界では、スタッフと女性キャストの肉体関係、不倫関係や、女性キャストの金銭を頼る所謂ヒモのような状態に関しては、リスクアンドベネフィットの観点からご法度とされています。
しかしながら、人間的に好意を持たれる、疑似恋愛、推しのような存在になることは許容されています。スピード出世するスタッフを見ていると、この辺りの塩梅が非常に上手いのが特徴です。
この記事では、次の3つの点について解説します。
- 色管理とは
- 色管理の事例 軽度から重度の色管理の具体的な違い
- 色管理のメリット、デメリット
この記事の執筆者
小野田みこ
18歳で風俗キャストデビュー。風俗業界歴10年目、全ての風俗業種でキャストを経験。努力で指名を取り、社会の厳しさとお金のありがたみを感じる。TOEIC800点、海外旅行好き。3年前風俗ライターになり、風俗で働く方に役立つコラムを執筆中です。
目次
色管理とは
色恋管理ともいいます。色管理というのは、風俗店での女性キャストマネジメントにおいて、女性に恋愛感情を持たせることで管理しやすくする方法です。スタッフ側は、次のような効果を期待しています。
- スタッフの言うことを聞く
- 出勤日数、待機時間が増える
- 仕事を頑張る
- 女子力アップで綺麗になる
- 嫌なことがあっても我慢する
恋愛とは何が違うのか
仮に女性キャストが、「〇〇店長、いいな」くらいの好意を通り越し真剣に恋愛感情を持っている場合、女性側から見ればそれは恋愛以外のなにものでもありません。
ですが、色管理というのは、お店のためや自分のために、女性の好意や恋愛感情を利用する手法です。男性スタッフ側にとっては、あくまで仕事でしかありません。
風紀違反とは
色管理と並んで、よく話題になるのが風俗店の風紀違反です。風俗店の風紀違反はスタッフが女性キャストと男女の関係になることを指します。これはどこの風俗店でも禁止事項とされています。
風紀違反というと学生時代の風紀検査で制服の丈や髪色をチェックされたことを思い出しますが、風俗店では意味合いが変わります。
風紀違反と色管理は異なりますが、行き過ぎた色管理は風紀違反になると言えます。
店員が自分の店の美味しそうな商品を食っちゃうのが風紀違反、トレーナーがコンテストで優勝させるために訓練やケアするのが色管理といったところでしょうか。
風紀違反の罰則
風紀違反が発覚すると、当該スタッフは、減給や降格、系列他店に異動など、厳しいペナルティを受けることが多いです。
筆者の知る某店長は、坊主頭にして禊をしていました。女性キャストの側にはお咎めなしなことが多いですが、中にはお給料バックが下がったり、在籍プロフィールの並びを変えられるといったペナルティがあるお店も存在します。
また罰則がなくても、他の女性キャストからの視線に耐えられず辞めてしまう女性も少なくありません。
逆色管理って何?
逆色管理という言葉を耳にしたことがある方もいるでしょう。文字通り、女性キャストの方からスタッフに色を仕掛けることです。
店長に気に入られると稼げる、お客さんに推して貰える、店ホームページのピックアップやグラビアに取り上げて貰える、働きやすくなるといった理由で、思わせぶりな態度を取ったり媚を売ったり、中には誘ってくる女性がいないとは言えないということです。
ですが多くの場合は、「嫌われると損だから」くらいの気持ちで話を合わせていたり、社会人のマナーとして愛想よくしているだけですので、勘違いしない方が無難です。
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軽度の色管理から重度の色管理まで、色管理の事例
色管理と一口に言っても、「えげつない」という言葉が似合う重度の色管理から、それくらいは社会のどこにでもある社交辞令たよねというレベルの軽度の色管理まであります。
軽度の色管理などというものは、一般企業のオフィスでも、バイトを束ねるカフェの店長でも、美容師やジムトレーナーでも見られ珍しくもなんともありません。
軽度の色管理
- ストーカー客とトラブルになった時に、ダッシュで飛んできてくれ取り押さえてくれたスタッフ。その後もことあるごとに心配してくれて、「いつでも何かあったら電話してください。自分、飛んでいくんで。」と言われて、好意を持った。
- DV旦那から逃げる手助けをしてくれた。夜勤明けなのに自分の車を出して、荷物を運んでくれた。子どもも懐いている。子どもが発熱した時、お店と提携している託児所にお迎えに行ってくれた。「僕、子ども大好きなんですよ。」「〇〇さんはいいお母さんだと思いますよ。わかってくれる素敵な男性が現れますって。」と言われ、ときめいている。
- 毎日、容姿やファッションを褒めてくれる。
- メンタルやられている日に、黙ってカフェオレを渡され、「無理しないでね。相談乗るからね。」と言われて胸キュン。
- 6年付き合ったダメンズ彼氏と別れた直後、「〇〇ちゃんにはもっといい人いるよ。保証する。いなかったら、俺がいるし。」と笑いながら言われた。
いかがでしょう。色営業・色管理を「自分の魅力や優しい言葉で相手の好意を勝ち取ること」だとすれば、これらも色管理と言えなくもありません。が、しかし、こんなこと、営業パーソンなら誰でもやる事ですし、スタッフの仕事のうちでもあります。別の角度から見れば、仕事熱心で人柄が良いスタッフだと言えます。
重度の色管理
- 性的な関係になる。
- 同棲する。
- 既婚であるにも関わらず、将来を匂わせたり約束して関係を続ける。
- 他のキャストやスタッフには言わないよう口止めする。
- 「お前は俺の女だから、ナンバーワンにしてやる」など言って、客回しやランキングで贔屓する。
- 出勤中、2人でいなくなる。講習と称してホテルに行く。営業終了後の事務所で…(以下自粛)
- 複数の女性キャストと風紀違反を犯しており、「店の女性キャストは俺の女」状態。
昼の一般的な職場でも風俗店でも、これらは許されません。むしろ風俗店は女性が商品そのものであるため、一部の乱れている昼職の職場より、このような行為は悪質と見做されます。
番外編
とはいえ、世の中には例外がつきものです。
例外1.
店の女性キャスト複数と風紀違反の関係になりながら、上手く管理してスピード昇進
例外2.
スタッフと女性キャストが彼氏彼女になり、めでたくゴールイン
このような都市伝説みたいな事例も皆無ではないのが面白いところです。
色管理エピソード1. 病気か、それとも色管理の達人か
これは、ある有名風俗グループの社長の若かりし頃の話です。筆者も実際にお会いしたことがあるのですが、「そりゃ、貴方はモテますよね」という感想です。爽やかな【イケメン風】。何より初見から、強烈に愛嬌ある笑顔と丁寧な腰の低さ、誉め言葉と【こんな素敵な女性を前に、僕がテレてしまいます】という演技、もとい、態度で、ウブな女性なら「この人、私のこと好きなのかな」と勘違いするに違いありません。
彼は別の風俗グループで店長として働いていた頃から、仕事がデキると評判でしたが、同時に風紀違反で【何回も】処分されていました。当時の上司が「〇〇君は、もう病気だよ…カウンセリングに行ったほうがいい。」というくらい。ですが圧倒的な売上を叩きだすので、減給はできてもクビにはできません。
彼が凄いのは、店の女性キャスト数人と恋人関係になっていながら、待機場が修羅場にならないところです。何なら妻帯者です。女性皆が、彼のポリガミー的な女癖を理解し、彼のために頑張って働くという、正に色管理のジェダイマスターだったのです。
色管理エピソード2. 風俗店で生まれた純愛物語
「風俗嬢と結婚できるか」というお題をSNSや掲示板でもよく見かけます。否定的な意見が目立ちますが、実際、筆者の知っている女性キャスト達の中には、元お客さんや元スタッフと結婚している人が少なからずいます。中には元担当ホストと結婚したというケースもあるくらいです。
元スタッフと結婚したのは箱ヘルでランカーだった女性ですが、2人はほぼ同時期にそのお店で働き始めました。お互い好意を持っていたものの、お店の風紀ルールがあるため、実際に付き合い出すまでに3年以上かかったそうです。それでもお互いが「この人がいい」「この人でなきゃダメ」と想い合っていたのです。
それから1年以上の交際を経て結婚すると決めた2人。クビ覚悟の男性スタッフから報告を受けたオーナーは「許すことはできないが、おめでとう。」という反応だったそうです。しかしながら、ルールはルール。スタッフは降格の上系列店に異動と言い渡され、考えた末、2人とも風俗業界を上がり、今は自営業を営んでいます。
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色管理のメリット、デメリット
色管理のメリットとデメリットを整理しておきましょう。
スタッフにとっての色管理のメリット
- 扱いやすくなる。指導やお願いを聞いてくれやすくなる。
- 出勤が、好きな男性と会うことになるので、女子力アップでキレイになる子が多い。間違ってもノーメイク、上下バラバラの下着で出勤したりしなくなる。
- 出勤日数、待機時間が増える。出勤が足りない日もお願いしやすい。
- マジメに頑張って働いてくれる。好きな男性の「成績」になると思うと頑張る女性は多い。
- 嫌なお客や待機場のストレス、スタッフのミスなども我慢してくれる。
- 思ったほど稼げない、目標額は稼ぎ終わったといった場合でも、退店しないでくれる。
- 正直言ってしまうと、気分もいいし楽しい。
これらは確かにメリットですが、色管理しなければ決して得られないメリットかというと、そんな事はありません。色管理していると、楽だというだけのことです。
スタッフにとっての色管理のデメリット
- 贔屓だと言われ、他の女性キャストから反発される。
- 贔屓や嫉妬が原因で、女性同士で揉める。
- 色管理や風紀違反を受け入れられない女性キャストは少なくないので、そういった女性から徹底的に嫌われ信頼を失う。
- ラブラブな時は良いが、ケンカすると店で気まずい。女性側がメンヘラ気質の場合事務所で言い合いになることもあり、恥をかく。
- 揉めたり別れる時に修羅場になる。そして必ず退店してしまう。
- 隠し通さないと、必ず上に言いつけるスタッフまたはキャストがいる。
- 色管理店の噂が広まり、良い女性が応募、入店してくれなくなる。
まとめ
できる風俗店員と言えば色管理の達人というイメージがあるかもしれません。ですが、皆がイメージしている何股もかけながら上手く管理する色管理の達人がスピード昇進といった下剋上、破天荒な風俗王物語や、色管理から真剣交際の末に結婚、女性は退店、周りからも祝福されたという純愛物語は、本当にはレアケースです。
風俗店が風紀違反として、スタッフと女性キャストの間の恋愛や肉体関係を厳しく禁止するのは、それだけデメリットが大きいからです。やらかしてしまうと、よくて減給、降格、下手するとクビになり、月収30-100万円の仕事を失いかねません。それなら仕事でしっかり稼いで、恋愛や遊びはプライベートでするのが得策だと言えます。
とはいえ、女性マネジメントは風俗スタッフの最も大切な業務の一つであり、男と女がいるところ、ほのかな色は人間関係の潤滑油という面もあります。
肉体関係、不倫関係、所謂ヒモのような状態に関してはNGですが、人間的に好意を持たれる、疑似恋愛、推しのような存在は問題ありません。このあたりのバランス感覚を身に着けることができれば【仕事ができて好かれる幹部候補スタッフ】になれるでしょう。