【女性キャスト管理】風俗の待機場トラブルは修羅場になることも…正しい対処法を知っておこう
ソープやファッションヘルスといった店舗型風俗店であれば、完全個室待機であることも多く、女性キャスト同士はほとんど顔を合わせません。
ところが、デリヘルやホテヘルをはじめ、多くの出張型の風俗店では、大部屋での集団待機体制になっています。また個室待機を謳っていても、実際にはカーテンや薄い仕切りを挟んでいるだけの「ブース待機」であることも珍しくありません。
そのため、店舗内での待機場トラブルは割とよくあります。人が集まるところには、人間関係が生まれ、人間関係があるところには、好き嫌いや揉め事がどうしても付き物です。
待機場トラブルの対処は、風俗スタッフにとって重要タスク。キャストマネジメント、すなわち女性キャスト管理の一環です。特に女性同士のトラブルを放置しておくと、喧嘩や退店の原因になりかねません。
そして対処法を間違えても、悲惨な展開が待っています。何故か、スタッフにヘイトや攻撃が殺到したり、大量退店や人気女性キャストの退店に繋がったりすることもあります。
この記事を読んで、待機場トラブル発生時の正しい対処方法を知っておきましょう。
この記事の執筆者
小野田みこ
18歳で風俗キャストデビュー。風俗業界歴10年目、全ての風俗業種でキャストを経験。努力で指名を取り、社会の厳しさとお金のありがたみを感じる。TOEIC800点、海外旅行好き。3年前風俗ライターになり、風俗で働く方に役立つコラムを執筆中です。
目次
待機場トラブルの原因で最も多いのは
風俗店の待機場で起こるトラブルは、決して頻繁ではありません。しかしながら、そのトラブルの内容は様々です。とはいえ、トラブルの根本的な因は、圧倒的に「人間関係」です。「あの人が嫌い」「あいつがうざい」。人間、何歳になっても、どこに行っても、大体そういう感情が発端となり、トラブルになるのです。
更に言えば、風俗で働く人の中には、限られた数ではありますが次のような人もいます。
- 本当のメンヘラ（しかも、誰も彼も気に食わないというヘイター的な人）
- 協調性がゼロ（一般の仕事は無理）
- 二桁年、人気嬢としてチヤホヤされ好き放題してきた（「ジミーチュウの靴が擦り減るから歩きたくない、徒歩5分のホテルまで送れ」「あの嬢が気に入らないからやめさせろ、あのスタッフやめさせろ」など）
- 中学ヤンキー時代の感覚そのまま（二言目には「うちの弟は〇〇組と知り合いで～」「訴える」なんて言ってしまう痛い女性も中にはいます）
待機場トラブルになった理由
では、どのような理由でトラブルが発生するのか、具体的な例を見ていきましょう。待機場にいるのは、女性キャストとスタッフです。女性キャスト同士のトラブルなのか、女性キャストとスタッフの間のトラブルなのかによってもかなり違うので、分けてお話します。
ラウンド1 女性キャストVS女性キャスト
- 挨拶しない、無視した。好き嫌いはあってもいいから、最低限の挨拶だけはきちんとして欲しいものです。
- 待機場でのマナー、発言。使い方が汚い、使ったものを元に戻さない、イヤホンを使わずに動画を見ていてうるさい、通話がうるさい、彼ぴだか担当ぴだか知らないが大声で喧嘩するな、香水が臭い、人が食事しているところでヘアスプレーを派手にふるな、充電を独り占め、荷物が多過ぎて邪魔、嫌味を言われた、個人情報を根掘り葉掘り聞かれた、稼ぎなど言いたくないことを聞かれた、いきなりタメ口…キリがありません。
- ネットに悪口を書いた、お客さんに悪口を言った。ライバルの関係になるので、こういうことも起こります。爆サ〇や〇ちゃんねる、ほす〇ぶなど、主に悪口を書き込むような匿名掲示板は見ない、書き込まないように。そしてお客さんに他の女性キャストの悪口を言うのは、絶対厳禁です。
- 指名客の取り合い。指名イコール稼ぎですから、指名客の取り合いでトラブルになることも、レアですがあります。それでもクラブやキャバクラなどの水商売に比べれば、風俗で指名客の取り合いからトラブルに発展することは少ないです。
- ホストの取り合いなど異性関係のトラブル（トホホ）。なぜ同じ男性と付き合っているのか、なぜ同じホストを指名しているのか、不思議で仕方ありませんが、稼げることで有名なお店では、この世にも恐ろしい修羅場に出会う可能性があります。
- もっと最悪なのは、風紀違反スタッフの取り合いトラブル（トホホホホ）。当事者たち以外の全ての人がドン引きするトラブルがこれです。複数の女性キャストに手をつけるような風紀違反スタッフがいると、彼を巡って女性同士で争いになります。
- ランキング、稼ぎへの妬み。他人を羨んでいる暇があったら、写メ日記を書くとか、ダイエットするとか、接客の勉強をするとかしなさいと言いたくなりますが、実はこのトラブルは、不人気嬢から人気嬢だけではなく、ある程度人気嬢同士でも起こります。ランカーが世代交代する時期などには、待機場が殺伐とすることもあります。
- 金銭トラブル。どの風俗店でも、個人間でのお金の貸し借りは禁止されており、入店書類にも明記されています。でも…時折起きてしまうのです。少額でも、お金の貸し借りは揉めます。
これらの揉め事は、風俗に限らず元ヤンが多めの女の園的職場ではありがちに思えなくもありません。
イマドキの風俗嬢は、普通の学生、OL、ナース、美容系、店員、主婦などが副業やアルバイト感覚で働いていることも多く、比較的おとなしくて常識的なのですが、1人または少数でも強烈な人がいるとやはりトラブルが起きやすくなります。
ラウンド2 スタッフVS女性キャスト
スタッフからキャストに向けた言動が引き金になる場合と、逆にキャストからスタッフに向けた言動が引き金になる場合があります。
【口火を切るのがスタッフ】
- 女性の勤怠が悪い、アンケートが悪いといった状態に腹を立てているスタッフが、日々の態度に出してしまう。
- お店の言うことを聞かない（髪型、服装など）女性に、キツく言ってしまう。
- 女性の態度が悪いなど、日頃から気に入らないと感じている。
【口火を切るのが女性キャスト】
- スタッフのミスで迷惑をかけられた。
- スタッフが特定の女性を贔屓している、または自分を雑に扱っていると感じる。
- スタッフに失礼な態度を取られた。
- 色管理や風紀違反のこじれ。
その他のトラブル
上記のような人間関係のトラブルが多いのですが、それ以外に次のようなトラブルもあります。
- 盗難：残念ながら、待機場の盗難は0ではありません。個人ロッカーがしっかり用意されているお店なら良いのですが、そうでなければ貴重品の管理は注意が必要です。またお財布やお金だけでなく、香水、充電器といった小物が消え、いくら探してもないということもたまにあります。
- 勧誘：アム〇ェイのようなネットワークビジネス、宗教やスピリチュアル系、占い、化粧品販売、はてはお気に入りホストのいる店の初回（新規）まで、風俗嬢に限りませんがこれ系にどっぷり嵌っている人は、所かまわず勧誘してくる恐れがあります。
- 盗撮：深い意図はなく撮影しているだけだとしても、風俗バレ、身バレを怖がっている風俗嬢にとって、勝手に写真や動画を撮られていることは大問題です。ましてそれをSNSに載せたり、他の誰かに見せられたら、トラブルの原因になることは十分考えられます。
待機場トラブルを放置してはいけない理由
ここまで読んで「うわー、面倒くさい…」と感じた人も少なからずいるでしょう。
また、「どこに行っても揉め事や人間関係のトラブルなんて多かれ少なかれある。子どもじゃないんだし、仕事なんだから、いちいち大ごとにしなくても、放っておけばいいのでは？」と考える人もいるかもしれません。
しかし、実際にキャストマネジメントをしたことがある人なら、こう答えるはずです。
【いや、放置ダメ、絶対】
なぜ待機場トラブルを放置してはいけないのか。それは放置すると待機場がどのようになり、お店にどんな影響が出るかを考えれば明白です。
既に仲たがいしている女性キャスト同士の雲行きはますます悪くなり、次のような状態になります。
待機場トラブルを放置した末路
- キャスト同士が無視。挨拶を無視。目を合わせない。でもお互い意識してるから、とても怖い表情に。ピリピリした空気が広がります。
- つっけんどんな受け答え。仕事上、どうしても話さなければならないこともあります。ムスッとした表情に、不愛想でつっけんどんな受け答え。または今にも噛みつきそうな早口。一触即発です。
- わざと聞こえるように悪口を言う。最低です。幼稚です。でも、これをするオトナは少なくありません。言われたほうがキレると、喧嘩が始まります。
- イジメっぽくヒソヒソ。陰湿ですが、これもありがちです。
- 掲示板が荒れる。言動に出せない人、または出しても不満が解消されない人の中には、ネットの掲示板で相手を誹謗中傷し始める人もいます。
そしてその結果
待機場の雰囲気が悪く、皆どんより
まともな嬢、他店でも稼げる嬢など、人気のキャストが辞めていく
待機場でドン引きの大喧嘩が勃発
という最悪の事態を招くこともあります。筆者も在籍していたお店で、見たことがあります。
■筆者の目撃した、ドン引きの大喧嘩1
朝方、ラストのデリを終え、事務所に戻ってきたら、スタッフとランカー女性が大声で口論していました。その勢いたるや、片や机をバンバン叩きながら叫び、もう片方は席を蹴って、ビル中に響くような音で別室のドアを閉め…。「あの…清算オネガイシマス」の一言が言い出しにくかったこと。
■筆者の目撃した、ドン引きの大喧嘩2
更には、オトナ女性をコンセプトにしたお店で、女性同士がつかみ合いの喧嘩を始めたことも。どこがオトナなんでしょうか。
最悪の雰囲気になる前に対処が必要
都会であれば、女性が働くお店はいくらでもあります。盗難や勧誘など、面倒な環境も退店者が出る原因です。風俗嬢として働く女性にとって、職場環境の悪いお店で働き続けることには何のメリットもありません。
昼職のように、面倒な退職手続きもありませんので、辞めたくなったら、今日から来なくなります。
もし、地域で他のどのお店よりも明らかに多く稼げるくらいの強みがなければ、彼女達を引き留めるものは何もなく、実質「お店への信頼感」「居心地の良さ」くらいしか店側が頑張れる部分はないと言ってもいいと思います。
それなのに、様々な待機場トラブルが起こり、臭かったりうるさかったり、イジメがあったり、宗教勧誘されたり…これらを管理できない店スタッフには、不信を持つようになります。
最近の風俗店は、女性キャストだけでなくスタッフも「普通の人」が増えました。昔の風俗店にいた元ヤンチャ感たっぷりの強面の男性は減り、オタクっぽい人や、普通のお兄さんが多いです。女性キャストのほうが口も立ち気も強く、スタッフにかなり好き放題言っている姿も見かけます。これはこれで、良い面もあります。
しかしながら、いざという時に頼りがいがないスタッフはダメです。スタッフや店長が全員、気弱で言うべきことが言えないお店は、まとまりません。
余程マネジメントが上手い色管理の達人でないなら、組織のどこかに「怒ると怖いスタッフ」が一人や二人いた方が良いと個人的には思いますね。
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待機場トラブルを起こさない、悪化させないための対処法
上記でお話した、起こりうる待機場トラブルのそれぞれにどう対処するのが正解か、解説します。
挨拶は必ず行う、無視しない
入店時から一貫して、最低限の挨拶や礼儀はしなくてはいけないという姿勢で接する。「待機中は自由だけど、挨拶とお仕事はきちんとしましょう」と教える。もちろんスタッフから積極的に挨拶する。
待機場でのマナー、発言に気を付ける
マニュアルに記載。迷惑行為があれば、個別に注意する。注意する時は、別室に呼ぶ、一人の時に話すなどの配慮を。そして、苦情を誰が出したかは言わないこと。
ネットに悪口を書かない、お客さんに悪口を言わない
お客さんとの直引き禁止や、スタッフ、キャスト、お客さんとの金銭の貸し借り禁止など、風俗店にはキャストが守るべき「禁止事項」があります。ネットに他のキャストやお店の悪口を書くといった行為も、この禁止事項です。そのような行為が発覚したら退店させるという意思を、入店時の説明書類やマニュアルにも明記しましょう。
指名客の取り合いの対処
競争が激しいほど、風俗嬢もランキングや指名にこだわります。それ自体は意識が高く良いことなのですが、争いの種になってはいけません。
「本指名はいつか切れるもの、切れた時にお店にそのお客さんを残せるように、むしろ他の女性のことも勧めてみましょう」という風潮を作るのもひとつの方法です。またお店が本指名だけでなく、出勤や、店リピート率なども評価することで、競争心からのトラブルは抑えられます。
ホストの取り合いなど異性関係の対処
公私混同禁止。そして店でホストの話題は出さないこと。これが平和の秘訣です。お店としてホスト通いは良く思わないという姿勢を見せたり、貯金・学費・起業といった理由で働く女性を応援する雰囲気を作っていきましょう。
もっと最悪なのは風紀違反スタッフを巡って…その対処
風紀違反は絶対禁止です。スタッフ自ら姿勢を正し、厳しく取り締まっていきましょう。
ランキング、稼ぎへの妬みの対処
お互いの稼ぎや個人情報を言わないように指導しましょう。また、頑張る女性を妬む言動には厳しく接し、目標額が稼げない女性をしっかりサポートします。
お金の貸し借りをしない
どの風俗店でも、個人間でのお金の貸し借りは禁止です。万が一、待機場でお金を借りようとしている女性を見つけたら、厳しく対処します。また風俗店の中には様々なトラブルを防ぐため、店の外でのキャスト同士の個人的な付き合いや、連絡先交換を禁止しているところも少なくありません。
待機場トラブルを取り扱う時の注意点
トラブルがあれば、状況を把握するため当事者同士の話を聞き、女性を指導することになります。そこで、してはいけないことが3つあります。
- 贔屓
- 感情的になる
- 正論でとことん追及
贔屓と感情的な態度が良くないのは、すぐに理解できると思います。スタッフは公平に女性キャストを取り扱わなければいけません。
例え、片方の女性が、人気嬢、あるいは美人で愛想が良く、もう片方の女性はそうでないとしてもです。この段階で、「お店に貢献しているのはこっちの女性だから」と、扱いに差をつける必要はありません。それは片方を切らざるを得ない時の最終手段です。
また指導する側のスタッフが感情的になってしまっては、話になりません。スタッフも人間なので、イラっとしたり、自分の好き嫌い、合う合わない、気分や価値観を出したくなったりするでしょう。
ですが、今、貴方がしているのは【女性マネジメント】。トレーナーが調教や訓練される側と同じレベルに立ってしまっては、指導はできません。
最後の「正論」は一見正義のように思えます。ですが、正論で責める、俗に言う「詰める」ような態度は程ほどに。そうでないと、相手の心を頑なにさせてしまいます。とことん正論で追い詰められた人は、怨みを抱くか、心が折れて嫌になってしまいます。
目的はトラブルを解決して、問題があれば直してもらい、歩み寄りが必要なら妥協点を探ること。余計にこじれるのが、上の3つの態度なのです。
但し、特に問題児の風俗嬢が相手だった場合、その扱いは難しいです。とりわけ問題児が人気嬢の場合は、お店も女性の機嫌を取る形になりがちです。中には、どんなに人気嬢でも輪を乱したら切る店もありますが、ナンバーワンや看板嬢に移籍されると損失が大きいのでなかなか難しいところです。
その点優良大手グループは、比較的楽です。理由は次の通りです。
- 応募者が多いため、採用時にある程度篩にかけることができる。
- 今までの経験から、管理体制やルール、マニュアルがしっかりしている。
- 揉めた人を系列店に移籍させることができる。
- 店舗内で手に負えない時は、エリアマネージャーや統括といった上の役職者が対応でき、スキルの高い者が何人も揃えば、誰かしら上手く解決できる可能性が高い。
- 有名店のランカーとしての収入や知名度はやはりプライドをくすぐるため、辞めたくないという気持ちからある程度おとなしくしてくれる可能性もある。（キレて辞めてマイナー競合店に行くが、稼げなかったり、通用しなくて、結局戻ってくるパターンは少なからずあります。）
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まとめ
今回は、女性キャストマネジメントのひとつである待機場トラブルの対処法について解説しました。癖の強い女性がいるお店では、待機トラブルは割とあることです。この待機場トラブルは対処法を間違えると悲惨です。大量退店や人気女性キャストの退店に繋がることもあります。
とはいえ、この記事を読んで正しい扱い方を知った貴方なら大丈夫です。
この記事を参考にして、待機所の雰囲気が良い、キャストとスタッフが働きやすいお店をを目指してくださいね。
小野田 みこ
