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一般職(内勤・スタッフ)】瀬川直紀さんのインタビュー記事

2021年入社

瀬川直紀 (32歳)

一般職(内勤・スタッフ)

前職:美容部員

2022.7.15

男性でも女性でもない自分のベストな職場。“稼げる”は当然。何より大切なのは

この記事のポイント!

  • 「楽しそう」でコンカフェに。会社選びの決め手は、まず知名度
  • キャストさんの動機に“ワクワク”がある。マネジメントしやすい
  • 何より気配り目配りが大切。コミュニケーションは欠かせない

LGBTQ。子供の頃からあった、違和感と憧れ。留学という転機

こんにちは。こんな暑い中をわざわざ……どうしました?

あ、そっか。名刺ですね。男性の名前だから不思議なんでしょう?(笑)  大丈夫です。それちゃんと私のです。

ご存じかどうか。LGBTQという表現がありますよね。それで言うと、私はQ(Questioning, クエスチョニング)に当たるんです。簡単に言ってしまえば、自分自身が男性か女性か決めていない。わからないし、もっと言うと、どちらでも良いという感覚ですね。

小さい頃から、女の子女の子したお洋服が好きで、部屋にはぬいぐるみがたくさんありました。

同時に外の世界への違和感に、いつもイライラしている子供で。どうしてなのか、人に対していつも嫌味を言っちゃうんですよね。振り返ると、率直に自分を出せない反動だったんだと思います。

それが高校時代にオーストラリアに留学して、土地や人に魅せられてニュージーランドの大学に進んでという過程で、変わっていったんですね。私からすると、向こうの方ってとてつもなく自由だったんです。

好きなものは好き。体型だって性的指向だってバラバラ。周りではなく自分。すんごいカッコいいゲイのお姉さんなんかもいて(笑)。

そんな中で私も内面を見つめて、本来の自分を素直に出せるようになりました。こんな風に髪を伸ばして、かわいいお洋服を着てお化粧をしてということにためらいがなくなって、日々を楽しめるようになったんです。

両親?(笑) 初めてこんなスタイルで日本に帰った時、「ああ。そうだよね」って。やっぱり気づいていたんですね。理解もあって、それはありがたいことだと感じます。恵まれていますよね。

コスメ店の美容部員。制服も人をキレイにするのも楽しかった

その後はもう興味のまま、“好き”に忠実にという感じです。メイクの専門学校に通って、最初はメイクアップアーティストを、やがてコスメ店で美容部員をしました。

そこはすごく理解のある会社で、女性の制服を着させてくれて、嬉しかったですね。人をキレイにすることにも、アドバイスに感謝してもらえることにもやりがいを感じて。

ところがコロナがきたんですよね。お客様の肌に触れられなくなってしまったんです。単純にお店の商品について説明して、販売するだけになっちゃって。

「ぜんっぜんおもしろくない!」

会社が嫌とか全くなかったんです。コロナだろうがなんだろうが、クビを切られるわけでも給与を下げられるわけでもありませんでした。その意味で言えば、むしろ今でも感謝しているぐらいで……。

でも「つまらない」と思いながら仕事をするのは、私には耐えられないことでした。恩義は感じつつも、昨年の11月、転職を決意したんです。

「楽しそう」でコンカフェに。会社選びの決め手は、まず知名度

それでなぜこの業界に、というのも、好奇心の一点ですよね。以前友達とメイド喫茶やコンカフェに行ったことがありました。キラキラした女の子達を見ているだけでも楽しくて、思い出した時に、「働いてみたいな。スタッフやりたいな」と思ったんです。

数ある中でウチの会社に決めたのは、まず知名度ですよね。『Mermaid』も『あるこほりっく』も、「秋葉原のコンセプトカフェと言ったら」というぐらいの存在でしたから、単純に目に留まりました。

それに面接の印象もすごく良かったんですよ。オーナーはクエスチョニングとしての私を認めてくれるというより、もっと突っ込んで、「ああ。ならおもしろいんじゃないか」という感じでした。

「いいね。キャストの子達と一緒に盛り上がれるでしょう」

で、好きにお店づくりしてくれていいよと。実際自由にやらせていただいています(笑)。

キャストさんの動機に“ワクワク”がある。マネジメントしやすい

仕事は“覚えてしまえば”ということが多いので、難しくはないですよ。WebサイトやTwitterの更新、受付にお会計、あとはキャストさんをお客様に付けて、というところですよね。経験がなくても十分始められると感じます。

確かにこの事業は“キャスト在籍数≒売上”みたいなところがあります。スタッフ未経験の方が「出勤してもらうのたいへんそう」と感じるのもわかるんですが、でもここに応募してくれる女の子って、そもそも「コンカフェ嬢になりたい!」と思ってくれてるんですよ。

『あそび館』で言えば、江戸時代にタイムスリップして、町娘の恰好をしてときにはキツネのお耳を付けて。訪れる旦那様お姫様をおもてなしするということに、最初からワクワクを感じてくれている子が、ほとんどなんですね。

“やらされ仕事”じゃないので、シフトのお願いもマネジメントもしやすいんです。

何より気配り目配りが大切。コミュニケーションは欠かせない

それでもあえてスタッフに必要な資質を言うと、目配り気配りかなと思います。

例えばフロントからお座敷の様子を見る。ちょっと酔い方の悪いお客様で、キャストさんが困っている。「あ」と思ったら流さないで、アイコンタクトして側に行って、別の席の子に代わってもらうんです。

この後も大事ですよね。一旦待機室に2人で行って「大丈夫でした?」とお話を聞きます。メンタルの強い子ばかりじゃありません。「私が悪いのかな」と思ったり、「人気落ちちゃうかな」と悩んでしまう子もいるんですね。

だからこそ“話す”のが重要だし、先ほどのアイコンタクトも、日ごろのコミュニケーションがあればこそできること。キャストさんに“ここに来ると居心地が良い”“働きやすい”と思ってもらうのが、私の一番の仕事かなと思っています。

成果次第でしっかり昇給。でも、ここにはお金以上の魅力がある

でもこれだって、特別なことではないですよね。当たり前に人と仕事に向き合う姿勢があれば、自然に身に付く気遣いじゃないかなと……。特に私やみんなと同じように、この空間におもしろさを感じてくれる方なら、スタッフとしての成長も早いと思います。

何よりウチは頑張りと成果をしっかり見てくれるので、やりがいもあるんですよ。私で言うと、今月給は手取りで35~40万円ぐらい。8か月目にしては悪くないでしょう?(笑) 社には入社半年で月50万円以上の手取りという方もいますよ。

立場的にも今、実質店長というところなんですが、肩書を頂くにはまだ、もう少し売上がというところですね。まずはそこを目指しつつ、フランチャイズ制度もあるので「いつかは」と、独立を夢見たりもしています。

のびのび働けますしね。冒頭でも触れましたけど、私にとって、外国には自由がありました。クエスチョニングであることに引け目を感じずに、自分らしく生きられた。

コンカフェという場も同じなんですね。私らしくいられる。私は明日もお化粧をしてかわいい服を着て、このステキな空間でお仕事できるんです。キャストさんとお客様のために頑張れる一番の原動力は、お金以上にこの点かもしれません。

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

「あ……。えっと、男性なんですかね」
振り返れば不躾な質問にも関わらず、にこやかに丁寧に応じて下さった瀬川さん。全身から溢れる「この仕事が好き」がたいへん印象的です。お座敷でちゃぶ台を挟んでのお話は心地よく、取材ということも忘れて、癒されて家路につきました。感謝。

プロフィール

瀬川直紀

一般職(内勤・スタッフ)

(前職:美容部員)

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