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総合職(店長・幹部候補)】川崎晃洋さんのインタビュー記事

2017年入社

川崎晃洋 (30歳)

総合職(店長・幹部候補)

前職:デリヘルスタッフ

2023.4.19

いい加減だったはずが、いつのまにか自分のお店を立ち上げ。この仕事は気持ち次第

この記事のポイント!

  • 「あれじゃダメだ」 嫌な上司に当たり、働く意識が変わった
  • 「当たり前にやれば良いだけ」 後発店でも成功できた理由
  • “人の環境”の良さは守りたい。後は本人の気持ち次第

工場の求人面接にTシャツで。若い頃はダメダメだった

今日は東京から? そうですか。実は僕も出身は埼玉なんです。最初の勤めも新宿で……。

高校卒業後、すぐに歌舞伎町のキャバクラで働き始めました。きっかけはなかなか情けなくて、工場の期間工に応募したりしていたんですが、どこも雇ってくれなかったんですよ。

ムリもありません。Tシャツで面接に行ったりしていましたから(笑)。受かるわけがない。

「夜の仕事じゃダメなの?」

当時の友達の1人がキャバ嬢をしていたんですね。で、「スタッフさんも募集してるよ」と。そういう道もあるかと思ってお店に行ったら、即採用してもらえたんです。

寮があるのも大きかったですね。18歳になったら家を出る。母親にそう約束していましたから。

「あれじゃダメだ」 嫌な上司に当たり、働く意識が変わった

それからも僕はいい加減なヤツだったんですよ。2、3年キャバクラのボーイをして、やがてピンサロに1年ほど勤めて……。大阪に来たのもただのノリです(笑)。23歳だったかな? 友達と「関西に行ってみようか」という話になって。

今度も寮目当てで仕事を探して、選んだのはデリヘル。でも勤務態度が良くなくて、と言うか、身を入れて働くことができずに、すぐ辞めちゃったりして(笑)。

変わったのはその後ですね。別の風俗店に転職後、合わない店長に当たった時に、ふっと気持ちに火が点いたんです。

仕事ができない後輩をすごくいびったりする方だったんですよ。入ったばかりの新人さんなのに「こんなこともできないの?」とツラく当たったり、露骨に聞こえるように舌打ちしてみたり。

それでいて僕には低姿勢なんですよね。一応数年の経験があったから、まあまあ業務はこなせました。なので「こいつ使える」と思ったんでしょう。人によって態度を変える方で。

おかしいですよね。できないスタッフがいたら、できるように導いてあげるのが先輩や上司の役割じゃないですか。「じゃあ代わりに」と思って、その後輩の相談に乗ってあげたり、業務のコツを教えてあげたりということが増えていきました。

そうすると不思議なもので、「自分もしっかりしなきゃ」と思うものなんですよね(笑)。同時にその嫌な店長と日々顔を合わせている内に、「ああ、自分にもああいうところあるな」と反省したりもして。

よく「人の振り見て我が振り直せ」っていうじゃないですか。まさにあれですね。働く意識が変わったおかげで、ウチにはもう5年勤めることができています。2年前にはここ『Remote Spa』の立ち上げを任されるまでになったんです。自分でもびっくりの変化ですよ(笑)。

「当たり前にやれば良いだけ」 後発店でも成功できた理由

逆に言うと、いい加減なヤツでも気持ち次第ということかもしれません。実際デリヘルにしろウチみたいな風俗エステにしろ、この世界の仕事ってそう難しくはないですから。

ときどき「コロナ禍に新店出してよく成功しましたね」なんて聞かれますけど、それだってべつに何か特別なことをしたわけじゃないんです。“当たり前のことを当たり前に”って、心がけてきたのはそれだけでした。

見方を変えると、それができていないお店がまだまだ多いのかもしれないですよね。電話の応対は丁寧に、ご案内にウソはいれない。お約束の時間はきちんと守って、セラピストさんは精いっぱいのサービスをする……。

一番重要なのは、これを“繰り返す”ことだと思います。「なんとなくノらない」みたいな日でも、とりあえず来る。笑顔で頑張る(笑)。そうして毎日毎日過ごしていれば、お店の売上の面でも、個人の昇給の面でも、結果は必ず付いてきますから。

“人の環境”の良さは守りたい。後は本人の気持ち次第

昔のキャバクラも体育会系でしたし、嫌な思いもしてきた自分ですから、“人の環境”はすごく大事に考えています。相手によって態度を変えるとかゼッタイしませんし、させません。

未経験でも全然構わないですよ。教えるし……何と言うのかな、“できることから”で大丈夫です。最初から全部やれるつもりでいると、いっぱいいっぱいになっちゃうんですね。1つ2つミスするだけで、「自分はダメなヤツだ」って落ち込んじゃいます。

そうじゃなくて、“できたこと”の方を見つめてほしいですね。初めて電話応対で1件成約できたとか、アドバイスをセラピストさんに感謝されたとか。そうした1つひとつを積み重ねていく内に、なんとなくトータルで業務をこなせるようになっていくんじゃないかなと。

お話してきたように、僕だってやっとですよ。業界入りしてすぐから仕事に打ち込めたら、出世はもっともっと早かったかもしれません。

出店計画は常にあるし、支援制度もあります。コツコツと業務に向き合う姿勢さえあれば、店長や独立の道はすぐに見えてくるでしょう。これからウチに入るお若い方が、羨ましいぐらいです(笑)。

(インタビュー:松坂治良)

取材後記

藤野 りさ

執筆者

藤野 りさ

松坂によると、関西弁は流暢で、取材中何かとお気遣いがあったのこと。きっともともと順応性は高い方なのでしょう。嫌な思いをしたことがあるからこそ、自分は部下に優しく。こんな方の下でなら、のびのびと働けそうですね。

プロフィール

川崎晃洋

総合職(店長・幹部候補)

(前職:デリヘルスタッフ)