2025年1月14日。風俗キャストやYouTuberとして活躍するまりてんの初めての著書『聖と性 私のほんとうの話』出版イベントが新宿ロフトプラスワンで行なわれました。

イベントでは、風俗講師陣や実績のある伝説のキャストたちによるトークショー、店舗経営者陣による対談が行なわれ会場は大きな盛り上がりを見せました。

今回Fenixzineでは、店舗経営者陣による【業界2025年予想】を中心に当日のイベントについてレポートします。

（前半の講師陣&伝説キャスト対談は『みっけstory』でお届けします。記事はコチラ）

インバウンド需要の活性化、風営法改正、スタッフ・キャストの働き方など大きな変化が見込まれる風俗業界。

はたして経営者陣は業界をどう見ているのでしょうか？

登壇者紹介

ウルトラグループ　浅奥会長

都内でホテヘルを中心に展開するウルトラグループ会長。在籍女性は2000名以上。運営するYouTubeチャンネル『新大久保の秘女たち』は登録者数135万人を超える。

スタイルグループ　まじめ社長

日本一真面目な風俗店グループを謳うスタイルグループ社長。YouTubeチャンネル『夜のまじめ社長』では業界の裏話や、モテる男の遊び方などを発信し風俗ユーザー以外への啓発活動も行っている。

ブレンダ東京　上原社長

関西の大手『アインズグループ』から、関東に出店した『ブレンダ東京』の上原社長が参加。昨年からスタートしたYouTubeチャンネル『キャバ脱ぎ【ブレンダ東京】』が登録者数1万人を突破。

Hipsグループ　コキ男さん

急遽ピンチヒッターとして登壇した、関東・北関東を中心にデリヘルを展開する『Hipsグループ』コキ男さん。TikTok『俺たち大人のお店の偉いやつ』では、『デッドボール』よっすぃーさんとのコンビが人気。

2025年風俗業界予想　風俗店舗経営者はこう見ている

2025年はさらなるインバウンド需要が見込まれる。対応の有無で店舗の格差がさらに拡大か

2025年で重要になってくるのはインバウンド需要に対する対応だと思っています。
去年（2024年）は3000万人だった訪日外国人の数が、今年（2025年）は4000万人を超える予想が出ています。

外国人観光客を受け入れているお店、女性ともに大きな稼ぎ頭になることは間違いありません。

キャスト目線からすると、対応できる女性ってそんなにいるのかな？って思ってしまうのですがどうなんでしょう？

最近は外国人対応可の女性が増えてきています。

うちのグループでもインバウンド専門の店舗を立ち上げていますが、日本人向けのお店であっても外国人対応可にしている女性は多いし、他のお店でも柔軟に対応している所が多いような気がしますね。

最近ではAIや翻訳機能に強い便利なチャットツールがあるので、店舗スタッフの受付はもちろん、女性が接客する時も言語が壁になるということは少なくなってきています。

ちょっといいですか！？
外国人対応で女の子側がしなくちゃいけないことってあるんですか！？
本番強要されたり、危ない目にあったりしないんでしょうか！？

ここで観客としてイベントを見ていた風俗講師で『ホンクレch』にも出演している光杏先生が乱入。

そもそも（外国人の）トラブルって少ないんですよ。
海外から来ているということもあって、借りてきた猫じゃないですけど大人しいのかな？

正直、地元の人（日本在住）の方がよっぽどトラブル多いですね(笑)。

外国人観光客の方はマナーが良いって話は最近よく聞くかもしれないです。

国によるし、人にもよると思いますが、接客前にその方たちの言語でルールを説明しています。ほとんどの方たちはそれで理解をしてくれますね。

ハードルが高いと思っているのか、トラブルを恐れているのか、インバウンド対応していないお店はまだまだたくさんあります。

その時点で大きなチャンスを逃している印象です。将来を考えた時に今遅れをとるのはデメリットしかない気がしますね

インバウンドに対して積極的な姿勢を見せる経営者陣。

プレイ料金が一般より10~20%程度割高なことが多く、効率的に稼げるということから対応可にしている女性は多いようです。

2025年はますます増加が見込まれる訪日外国人観光客。まだ受け入れをしていないお店は対応を急いだ方がいいのかもしれません。

風営改正の動き。スカウト問題は風俗業界に大きな影響を与える

2025年の国会で風営法が改正される見通しです。

主にホストクラブの売掛問題に端を発する改正案で、スカウトから女性を紹介してもらった見返りに払っていたスカウトバック（報酬）が規制の対象になることが盛り込まれています。

業界にどんな影響を与えると経営者陣は見ているのでしょうか？

今回の法改正で女性キャストの採用求人がより厳しくなることは明白です。今現在働いている女性の方々がよりお店にとって大切な存在になってくると思います。

女性の採用、定着がより難しくなることから、店舗スタッフのキャストマネジメントがさらに重要になるとまじめ社長。

入店の絶対数が減少する見込みなので在籍女性がより稼げる環境を作り、定着率を上げていかなければならないと言います。

定着率アップのため、スタッフの仕事の質が今以上に求められることが予想されるそうです。

実際に法案が可決されて施行されないとなんとも言えない部分も多いですよね。対応できるように今は準備をしている段階です

女性キャストに影響ってあるんでしょうか？　捕まっちゃうとかありますか？

ないんじゃないでしょうか。女性に関しては保護される対象として見られているので今回の改正で不利になるということはないと思います。

“店より個人”　店舗もキャストもSNS発信が必須になってくる

今までの風俗店は店舗のブランドを認知してもらい、そこから女性を選んで遊んでもらう。というのが主流だったと思うんですよ。

最近では逆で、アイコンになるようなキャストをSNSなどで前面にPRして、そこからお店の認知を獲得していくという手法が流行りだしてきています。

店を売る前に、まず女の子を出すってやり方ですよね。「この子可愛いな、どこのお店の子やろ？」みないたいな感じで。

YouTubeやXなどのSNSが今以上に当たり前の集客ツールになることは明らかです。

やっているお店は増えましたけど、まだまだ少ないブルーオーシャンだと思っています。時間が経つほど取り組んでいる風俗店グループとは差が広がりますから参入が難しくなる。

今年からでも本格的に取り組むべきかなと思います。

ヘブンネットへの訪問の約2割がXなどのSNSからというデータを見たことがあります。いかに風俗ユーザーにアプローチしていくかっていうのはカギになりますよね

女性キャストばかりが注目されてますが、店舗スタッフ側も顔出しでSNSをやっていくっていうのは大切だと思います。

風俗店員総選挙みたいなのがあったら面白いですね(笑)。

【これからの風俗業界】スタッフの仕事はどう変わる？

AIの登場や働き方の多様性で風俗業界の人材採用、教育にも変化が見られてきています。

2025年以降、風俗業界の働き方はどう変わっていくのか。経営者陣はどう見ているのでしょうか？

AIの導入は不可避。キャストやスタッフのマネージメントに活用できるのか

『chatGPI』やその他AIツールの活用が主流になってくるのは間違いないと思います。

現在の段階では稼げない女性へのマネージメントなどは、生身の人間の方が優位な印象ですが、近い将来そういったことも可能になってくるのではないでしょうか。

スタッフさんの数や仕事は減っていくんでしょうか？

減少傾向になるとは思いますね。

ただ、先ほども言った通り法改正でキャストの獲得、維持が難しい時代になってきます。AIやツールを含めてもキャストマネジメントができる人材というのはより重宝されると思います。

属人化、媒体依存から脱却。自社で完結するシステム構築の開発でスペシャリストの組織化が進む

これまでの風俗店スタッフって、キャストマネジメント、電話受付、サイト更新、配車管理など全部が優秀であるべきでしたし、それができないと店舗責任者になれなかったと思うんです。

ただ、ここの人材が抜けるとお店が傾いてしまう。つまりは属人化してしまっている状態ですよね。

これは広告や媒体ツールにも言えることがあって、集客や求人、顧客管理などを媒体に依存していると、すべて牛耳られてしまうんですよね。

広告費が値上がりしたらそれを受け入れるしかない。辞めたら店舗の経営が成り立たないですから。

昨今の業界は広告コストの急騰というのが非常に大きな問題だと感じています。

これらを解決するためには、まずは電話対応が得意な人、女性対応が得意な人がそれぞれの部署で活躍できるような属人化しない組織を作らないといけない。

媒体に頼らず、自社で集客、求人、顧客管理などが一元管理できるシステムをつくって回せるようにしないといけないと思っています。

大手グループではすでにそういう動きになってきてるという話は聞いたことがありますね。

求人や集客を自社で完結できるシステムができれば、広告費を大幅にカットできるという上原社長。その原資で人材を集めて社内の組織化を進めていくことが可能になると言います。

媒体依存から脱却し、それぞれの得意分野でスペシャリストとして活躍できるような風俗グループが今後は増えてくるのかもしれません。

【これからの風俗業界】キャストの仕事はどう変わる？

キャストの働き方や稼ぎはどう変わっていくと考えているのでしょうか？

稼げる、稼げないの二極化がさらに進み、自己プロデュースが必須の時代になる

今後は稼げる、稼げないの二極化が大きく進むと思います。出勤すれば稼げるという時代は終わりましたよね。

仕事としてしっかり向き合って、どうしたらお客様から選んでもらえるかを考えなければいけません。やっつけでやっていたら、真面目に取り組んでる人とは大きな差がでると思います。

SNSで発信をして、自分の強みをPRすることが集客のカギになることは間違いありませんね。

うちのお店ではインフルエンサー的な女性が多数在籍していますが、グループの売上の主力はそういったSNSで自分を発信していくことが苦手な女性、内気な女の子なんです。

インフルエンサーにはどんどんお金をかけてPRをしていきますし、そういったことが苦手な女の子には店舗がサポートしながら稼げるよう協力をする。

そういうバランスでやっていますね。

ここで会場の参加者（女性キャスト）から質問が出ます。

女性個人が前面に出て集客をしていく時代になっていくとおっしゃってましたが、顔出しNGの女性は稼げなくなってしまうのでしょうか？

顔出ししている女性がフォーカスされればされるほど、顔出ししていない人の貴重性みたいなものは上がってくると思うんです。

顔出ししていないことをメリットとして売り出すことが大事になってくるのではないでしょうか。

ここでイベントに参加していた元ソープキャストの智恵理さんから発言が。

私は現役時代一切顔出しをしないでやってきました。それでも出勤をあげれば数秒で完売するくらいまでくことができました。

当たり前のことですが、顔出しをしていなければ顔で判断されることはありません。そこはひとつメリットかなと思います。

ただ、その分中身ですべて判断されてしまうので、接客や写メ日記を工夫していました。お客様に注目してもらうためには文章力が必要なのかなと思います。

顔出しをしていなくても売れてる女の子はいますし、それは大きな光ですよね。

ただ、やっぱり顔出しをしていない分、別の強みはないといけないのかなと思います。

2025年の風俗業界がより盛り上がるために、大きな変化に対応できる柔軟性と行動力を。

レポートには上げきれないほどたくさんの議論が飛び交い会場は大いに盛り上がりをみせました。

風俗キャスト、店舗経営者・スタッフ、媒体関係者など多種多様な参加者がいたからこそ、それぞれの立場から思いを聞くことができる有意義な時間だったと感じました。

風営法改正やインバウンド、SNSの重要性などが多く語られましたが、どんな時でも時代は流れ、盛り上がりと衰退を繰り返します。その変化にいかに対応できるか、柔軟性と行動力がカギになるのではないでしょうか。

2025年はどんな年になるのか。風俗業界から目が離せません。

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