「店づくりとはスタッフづくり。任せる、引き出す、気付かせる」~イエスグループ部長・佐藤和志さん#1~
2018年09月13日
――ひとつ上を目指したい店舗スタッフさんのための新連載がはじまります。名づけて「教えて! エライ人」。
普段はなかなか会えないエライ人に、そのシゴト内容や、どうしてそのひとがエラくなれたのかについて、『Fenixzine』編集部が凸撃取材してきます。
記念すべき第一回は、あの全国規模の大手・イエスグループの佐藤部長にインタビュー。
主任の上、店長の上、部長です! エライ人です! (笑)。
今回は、その部長だから話せる「店長のシゴト」「部長のシゴト」についてお話を伺いつつ、出世のヒントを探ってきました。
全三回シリーズでお伝えします。
僕は部下に恵まれて店長をやれたタイプ
これはスタッフのときと違って、どういった業務を担当されるようになるんですか。
会社の方から、これだけやってほしいという目標設定というのがありますので。そこから、売上をつくるための広報宣伝戦略ですとか、女性やスタッフの採用・育成ですとか、そういった業務全般を行っていきます。
じゃあ僕がどっちだったかと言われると、僕は部下に恵まれたというか、自分がやるよりこのこれはスタッフに任せた方がいいやというタイプですね。
「店づくり」っていうことを考えると、どっかで自分一人が出来る範囲の限界って出てくるんですよ。
店づくりとはスタッフづくり。任せる、引き出す、気付かせる
ただ、そうじゃなくて結果を出す人もいっぱい見てきてますけど(笑)。
店長としてはやっぱり、1時間でも2時間でも部屋を空けたくないんですけど、でもその時間にお客さんが来られないとなると、そこはいつも悩みどころではあります。
でも僕は、あまり数字を意識して仕事をしたことってないんですよ。
自分のやった仕事の結果が数字になっているだけだと思ってやっていたので、部下にもあまり言ったことはないんですよね。今でも、そんなに言ってないかもしれないです。
たとえば、ある女の子が先月、10本しか指名を取れなかったけど、今月になって20本指名を取っていましたと。
じゃあこの一ヶ月、どんなことをしたから数字が上がったのかなって、スタッフに聞いてみるんですね。
そうしたら、「こういうことをお客様に試してみたら、すごく反応がよかったんです」と。
じゃあ、これが指名につながっているんじゃないのって話をしたら、「わかりました。他の女の子にも試してみます」って。
そんな話し方しかしていないですね。
何人もの店長を育てたイズムとは
もっというと、どうやって叱るかとか、どうやって伸ばすかとかです。
(佐藤さんは、とても物腰柔らかくお話しされるジェントルマンです!)
あと店長とかスタッフに、「佐藤さんの愛情は伝わりづらいと思う」って言われるんですよね。何でだろうって思うんですけど、言葉が足りないのか……。
ちょっと以心伝心、謙遜は美徳みたいなところがあって、察しろよというか。そういうところがもしかしたら強いのかもしれないですね(微笑)。
でも、あえて突き放して、考えさせるタイプなんですね。答えを出さないで、自分のアタマでちょっと考えてみろよと。
でも僕はイチから十まで指導する上司に育ててもらった
もう辞められたので、いらっしゃらないんですけど、現場で鍛えていただいた人です。
その人は僕とは真逆で、ホントにこと細かくイチから十まで重箱の隅をつつくように言うような人だったので、その反動はあるかもしれないですね、もしかしたら(笑)。
そのときはしょっちゅう衝突もしましたし、口答えもしましたけど、今思えば、それがあったからよかったなと。
その人には、休みももらえなかったくらい、マンツーマンで仕事を教えられましたね(笑)。
だから、どんどん僕の先輩だった人とかも辞めていきました。みんないい加減な人で、付いていけなくて。
でも、僕はただ普通のことをやっただけです。時間通りに来て、ただ一生懸命掃除をして、一生懸命接客をしてというのをただやっていただけで、時間が過ぎていったので。
そうしたら周りに人がいなくて、店の数が増えて、ほかに人材がいなかったというのもあると思うんですけど、たまたま店長になれたんですよね。
でも、イチバン思い出があるのは、自分が店長で一番最初に立ち上げたお店ですね。『Sharon』(シャロン)という高級店なんですけど、もうオープンから21年経ちますね。
もう箱のつくりと店名だけは決まっていたんですよ。それから、高級店っていうコンセプトですね。
だって、自分の思ったとおりにお店をつくらせてもらって、試行錯誤して上司に提出して、ダメ出しも何回かされたりもしましたけど、「じゃ、これでいこうか」ってなって、実際にカタチになっていくわけですから。
当時は、結構こだわってやっていましたね。それこそ、ちゃんと高級店の接客をやりたいと思って、部下を連れてインターコンチネンタルホテルに行って、高級感を味わってみたり。
「高級」と漠然と言われても、どうしていいか分からないから、とりあえずああいうところに行ってみたら、雰囲気が掴めるかなみたいな安易な発想でしたけど(笑)。
でも電話の対応とか、お辞儀の角度とか、そういうのはスタッフに言っていましたね。
そのときは僕も、ちょっと口うるさかったかもしれないですけど(笑)。
――次回は、「部長のシゴトとは」というテーマでお届けします! 年収四ケタ万円を目指したいアナタ、必読です。お楽しみに♪
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「いまいる女の子、スタッフ、店長をもう一度輝かせる」~イエスグループ部長・佐藤和志さん#2~
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佐藤和志
1971年、広島県出身。高校卒業後、測量士として働いたのち、半年間インドに渡る。その後イエスグループに入社し、札幌支社長を経て、現在横浜エリア部長。「札幌防犯健全協力会」の立ち上げや、「セックスワークサミット」への定期参加など、社会的な活動にも力を入れている。オフィスでは、奥さん差し入れのキャラクタースリッパを愛用。お酒が大好きな47歳。
『イエスグループ横浜』:公式サイト
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