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総合職(店長・幹部候補)】岡本心平さんのインタビュー記事

20014年入社

岡本心平 (37歳)

総合職(店長・幹部候補)

前職:ホスト

2020.7.28

12時間労働を8時間労働に。“ラクをしたい”からこそメリットを示し、今や部長に

この記事のポイント!

  • “駅待ち合わせ型”という強み。経費だって、少なくて済む
  • 「これって無駄じゃないのか?」 他部署で得た“気づき”
  • これまでよりも、“今”。仕事と結果で、お金は付いてくる

飲み屋でバイト。大学卒業後はホスト。30歳まではフラフラ

ここに入るまで、ですか(笑)。困ったな。けっこうフラフラしてたんですよ。

地元の岡山県を離れて、山口県の大学に入って……。学費も部屋代も自分の稼ぎから出していたんですが、バイトが楽しくなっちゃったんですね。飲み屋さんで働きながら、毎日自分も酔っぱらっているような感じでした。

そのままろくに就職活動もしないで、25、6歳の頃には岡山県に戻ったんです。それからはずっとホスト。女の子と話すのもお酒を飲むのも大好きだったので、そのまま6年かな? 正直楽しく働いていたんですよ。

ただ30歳になって、考えちゃったんですよね。「いいのかな?」って。あっという間に20代は過ぎて、このままおもしろおかしく40代50代になれるのかなと思うと、やっぱり不安がよぎりました。

『奥様鉄道』との出会い。偏見は、あるはずがなかった

ところが岡山で高い収入をとなると、なかなか思い通りの会社には巡り合えなくて……。やっとという感じで、ここ『株式会社 Aims Japan』に出会いました。当時から岡山市を拠点に、『奥様鉄道69』のフランチャイズ店舗を幾つか運営していたんです。

社長がすごく親身になってくれたのを覚えています。「風俗店だけど、いいのか?」という感じ(笑)。

いいも何も僕はホストでしたからね。クラブにはキャストの方達もよく飲みに来てくれていました。逆に言うと、業界への偏見みたいなものは、僕にはなかったんです。

“駅待ち合わせ型”という強み。経費だって、少なくて済む

むしろ“正社員”とか“決まったお給料”というのが、働き始めた時は嬉しかったですね。考えてみると、僕は大学卒業後、31歳にして初めて、株式会社でサラリーマンをしていたわけですよね。そのことがすごく新鮮でした。

最初は広島に配属されて、半年もしたら岡山市に戻されたのかな? 実は僕、店舗のスタッフ自体は1年ぐらいしか経験しなかったんですよ。こういう言い方はあれですけど、すぐに出世できました。

デリバリーヘルスの仕事って、決して難しくはないんですね。Webサイトを更新して電話を取って、きちんとオフィスの掃除をして、キャストさんのシフトを管理して面接をして……。

それに皆さんご存知かどうか、『奥様鉄道』は“駅待ち合わせ型”のデリヘルなんですね。送迎ドライバーとしての業務がほとんどないんです。

配車の指示もいらないし、道を覚えなくても良い。ガソリン代は掛からないし、ドライバーさんの人件費も計算しなくて良いんです。当然その分、覚えることが少なくて済んだわけです。

欠勤に対して「何で?!」 それで信頼関係が築けるか

確かに他のスタッフを見ていると、キャストさんとのコミュニケーションのところで、つまずいている方はいました。ただ僕が元ホストだから得意だったということではなくて、そういう方は皆さん、あまり人の話を聞きませんね(笑)。

キャストさんが相談して来たら、さえぎって自分の意見を言っちゃう。欠勤のお願いをして来たら、理由を聞く前に「何で?!」って返しちゃったりですね。これでは信頼関係は築けないですよ。自分のことだけ、目先の利益のことだけというのが、相手に伝わっちゃいますから。

「まず聞こう。受け止めよう」

こう心掛けるだけで、かなり仕事はしやすくなるはずなんです。

「これって無駄じゃないのか?」 他部署で得た“気づき”

店舗スタッフの後で配属されたのは、Web管理の部署でした。これが自分でも驚くほど勉強になって。

本部から降りて来たシステムを効率的に運営したり、Webの利用状況を解析する仕事なんですが、それまではWordとExcelぐらいしか使えなかったですから、まず単純におもしろかったんです。

またそこにいると、支出入の流れ、人の動きも見えるんですね。

「これは無駄じゃないか?」
「ここはコストカットできるな」

というのがたくさん見えて……。

おかげで収入が増えるだけではなくて、“支出を抑える”という意味でも、利益を上げることができたんです。そこで認められて、今では僕、部長です(笑)。

稼ぎたいと言うより、ラクしたい。12時間労働なんて、イヤだ

こう言うと「すっごいギラギラしてたんだろう」とか、「よっぽど稼ぎたかったんだろう」と思われるかもしれないんですけど、そうでもないんですよ。お金は後から付いてきた感じなんです。

もっと言うと僕、「ラクしたかった」っていうのもあるんですよね。例えば僕が入った当時はここ、1日12時間労働だったんです。「こんなに働く必要あるのかな?」って、ずっと疑問で……。

それでWeb管理の部署に配属された時に、人の動きやお金の流れを見たら、案の定そんなにいる必要ないんですよ。で僕、社長に言ったんです。

「1日8時間労働にしませんか?」

相手に要求を飲ませたいなら、根拠と“メリット”を示すこと

こういう時に大切なのは、言い方です。もし僕が、

「12時間も働きたくないっすよ」

と言ったら、社長だけではなくて、先輩だって話を聞いてくれないです(笑)。必要なのは“根拠”なんですよね。

「この時間帯は1人でも回せます」とか、「シフトを上手に組めばピーク時に人を多く、そうでもない時間帯は少人数でというやり方ができます」というのを、書面やデータで示すんです。

12時間が8時間になれば、人件費も光熱費も変わってきます。そこをコストカットできれば、社の利益にだってなるし、みんなのお給料だって逆に上げられるかもしれない。それにメリハリを付けて仕事をした方が、だらだら働くより効率だって良いんです。

きちんと説明すれば上は、少なくともここの社長はわかってくれました。返って褒められたぐらいなんです(笑)。

これまでよりも、“今”。仕事と結果で、お金は付いてくる

今は『FC東京店』を成功させるのに夢中です。『奥様鉄道』はおかげさまで固定ファンが多いですから、人手が足りなくて……。ぜひたくさんの方に応募してほしいですね。

振り返ると、まだ僕入社して6年ですよ。30歳まではホストでフラフラしていたんです。それが部長として今、何店舗も見ている。人生って、わからないなと思います。

もちろん自分なりに努力はしましたけど、目の前のことをコツコツ、そして常に“考えて仕事をした”というだけなんですよね。それこそ休みなく頑張ったなんてことはないし、ツラい苦しいという日々でもありませんでした。

僕が特別だなんて、全然思いません。考えて頑張れる人って、世の中にたくさんいると思うんですよ。

大事なのは過去じゃなくて、今なんじゃないかなって。やる気になれば、その時にもう人って変われる。変わっている。僕自身を振り返って、そう思うんです。

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

“ラクをしたい”なら、効率の良い方法を考える。キャストさんに話を聞いてもらえないなら、嘆くのではなく“なぜ?”と考えてみればいい……。

「そんな大したモンじゃないんです」と言いながら、岡本さんのお話と“仕事”の背後には、常に理由がありました。「なんとなく働いてたらダメなんだよな」と、あらためて自分も反省した取材でした。

プロフィール

岡本心平

総合職(店長・幹部候補)

(前職:ホスト)