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総合職(店長・幹部候補)】安田貴幸さんのインタビュー記事

2020年入社

安田貴幸 (30歳)

総合職(店長・幹部候補)

前職:キャバクラスタッフ

2020.8.25

コミュニケーション下手な18歳。それでもやがて、上に行けた。しっかり稼げた

この記事のポイント!

  • 20歳で上京。市川と上野では、客層は全く異なっていた
  • “なんとなく”で来た自分でも、ここまでになれる事実
  • 月給30万円スタート。頑張りだって、みんなが見ている

10代で夜の世界に。でも笑顔も挨拶も、全てがダメだった

前職?ですか。困ったな(笑)。

そう聞かれても、僕は18歳から夜の世界にいるんですね。だからお店は変わっても、職業はずっと同じという感覚があるんです。

地元は千葉県で、先輩から「市川に店を出すから手伝わないか」と誘われたのが、そもそものきっかけでした。高校を出て特にやることもなかったので、「じゃあぜひ」と……。

本当に軽い気持ちです。業態的には“スナキャバ”。スナックに、キャバクラの要素が含まれているお店ですね。

最初は失敗続きでした。僕当時、うまく人とコミュニケーションが取れなかったんです。笑顔も挨拶も、全てがダメだったんじゃないかな。先輩が見かねちゃったほどで。

「じゃあ中の仕事やってよ」

雑用が主ですよね。お掃除をしてグラスを磨いて、ドリンクを並べて備品を補充してって。「せめてできることを一生懸命に」。2年間はずっと、そんな感じでした。

20歳で上京。市川と上野では、客層は全く異なっていた

20歳になった時、友人が上野にパブを出すことになったんです。「一緒にやらないか?」と誘われて、「いいよ」って。

東京への憧れもありましたし、ずっと先輩に言われるままという働き方だったんで、同年代とお店をやるのもいいなと。

驚いたのは、客層の相違です。市川の時はやっぱり、地元の仲間の仲間、知り合いの知り合いという感じで人が来る感覚があったんですよね。広がりがないというか。

さすがに東京、上野となると違います。仕事帰りのサラリーマンが多く訪れますし、特急や新幹線も停まるので、出張のお客様だって訪れますよね。

おかげで本当に少しずつですけど、僕も人に慣れていった感じです。コミュニケーションが取れるようになってきて……。

そして決定的だったのが、2年ぐらいして僕、ここで気づいたことがあったんです。

頼ってばかりで、頼られていない。これでは自分が情けない

「オレの後輩って、1人もいない」

先輩に誘われてこの業界に入って、友達に声を掛けられて東京に出てきて。

自分がお世話になった方はたくさんいるんです。仕事がまともにできていない時でも、「辞めろ」なんて言わずに“僕にできること”を考えてくれた方達ばかりですよ。

ところが自分は?となった時に、人に対して全然そんな風にできていなかったんですよね。だから実際、人が慕ってくれない。「先輩」と頼ってくれないんです。お世話になりっぱなしで、自分は情けないなと。

そして振り返ると、「そりゃあれじゃダメだろうな」と思うんですよね(笑)。とがっていたし、ぶっきらぼうだし、お客様からしたら「愛想のないボーイ」、女の子には「なんかコワいな」と思われていた気がするんです。

それから何をしたというわけではないんですが、人の前ではとにかく“笑顔”というのは心掛けるようになりました。やがて揉まれている内に、何とかやっていけるメドが付いた感じですよね。その後、パブで店長もやらせて頂けるようになって……。

すごい?(笑) いや、全然ですよ。18歳で入って、4年経ってやっと店長ですから。その時だって、スタッフ、女の子、先輩、オーナー、みんなが僕を助けてくれていました。

“なんとなく”で来た自分でも、ここまでになれる事実

知人にご縁を頂いて、この8月から六本木で“いちゃキャバ”の店長をやることになりました。あの頃からもう8年も経ちますけど、実は僕、まだ全然“できている”と思えていないんですよ。

「もっと女の子にああ言ってやればよかった」
「さっきお客様に、笑顔がカタかったかな」

こんな感じでいつも反省しています。ただ1つだけ言えるのは、18歳で業界に入った時、僕はこれさえ思っていませんでした(笑)。仕事を振り返る気持ちがなくて、黙々と働いていただけだった気がするんです。

そんな僕でもここまでやれるんですね。六本木にお店を構えられる。僕なんてすごくやる気があったわけじゃないんです。“なんとなく”で来てしまった。もしも初めからやる気のある方なら、もっと早く上に行けますよ。

難しい仕事ではない。2つのことを意識すれば、道は開ける

この世界の仕事って、業務的には難しいことは何もないですから。

来たお客様には、日常のイヤなことやツラいことは全部忘れてもらって、ひととき女の子との癒しの空間を楽しんで頂く。気持ち良くお酒を飲んで頂ければ、それでいいんですね。何も言わなくても「ありがとう」って、またお店を訪れてくださるものです。

女の子に対しては、とにかく気遣いを忘れないことですね。例えば「このコロナ禍で不安がっていないかな?」と思ったら、言われる前に聞くんです。「大丈夫? 何か不安ない?」って。基本的に女の子の方からは、言い出さないと思うぐらいでいいです(笑)。

この2つを意識できれば、自然に道は開けます。多少の手間や丁寧さは必要ですけど、理解できないこと、難しいことってないでしょう? “対人”という心がけ次第の世界なんですよ。

月給30万円スタート。頑張りだって、みんなが見ている

労働時間も実質9時間ぐらいです。僕はオープン当初なんで頑張ってますけど、それは僕がやりたくてやっているだけですから(笑)。

給与も試用期間が終われば、月給30万円でスタートです。この試用期間だって、1、2か月掛かる方もいるでしょうけど、「あ、できるなこの人」と思ったら、2、3日で終わっちゃうこともあります。

僕がそうだったように、“できることから”で構いません。「表に出るのがちょっと苦手」と仰るんだったら、最初は裏方さんで頑張ってくれればいいですよ。頑張りは僕に伝わるし、何より女の子に伝わります。

「まあミスもあるけど、あの人頑張ってるし」

そんなイヤな子ばかりじゃないですから(笑)。「申し訳ないな」と思ってくれるんだったら、それこそ仕事で挽回してください。そのうちに自然と成長してコミュニケーションも取れるようになって、役職が付いてくる。お給料も上がります。僕の自慢しているんじゃないですよ(笑)。

何より今、スタッフはお店に僕だけですから。一緒につくっていけるし、何でもできます。楽しさで言ったら、こんなに楽しい、夢のある環境もないですよね。

流行ったらすぐ2店舗目を出します。「オレがやる!」ぐらいの方が来てくれたら、本当に嬉しいですね。

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

「じゃあ雑用やって」と言われた時、辞めようとは思わなかったんですか?

こう聞くと「逃げるのだけは、違うと思って」と、安田さん。「辞めるのっていつでもできますから。誘ってくれた先輩を裏切ることにもなるし……」。たとえ10代の頃コミュニケーション下手であったとしても、こうして“相手”を思って踏ん張ったことが、後の成功に繋がったのでしょう。今ではすっかり温和な印象の安田さん。ご苦労が伝わるだけに、つい応援したくなる方でした。

プロフィール

安田貴幸

総合職(店長・幹部候補)

(前職:キャバクラスタッフ)