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20代のスタッフが多く、体育会系のノリは“ゼロ”

業界歴……。多分聞かれるだろうと思いました（笑）。けっこう長いですよ。30歳になる頃だから、もう13年になります。

最初は横浜の店舗型ヘルスからでした。7年ぐらいいたのかな？　時代もあったのか体育会系のノリが強くて、スタッフ同士が殴り合うなんてこともザラにある店でした。正直、エラいところに来ちゃったなと（笑）。

その後3、4年川崎の同業態の店に勤めて。立川で1年ぐらいデリヘルを経験したこともありました。何だかんだでずっとこの業界にいたのは、「自分はサラリーマンに向いていない」という思いがあったんです。

僕は上から何かを押し付けられたり、ものごとを強制されると反発しちゃうんですね。たとえ上司でも立てついてしまって。

その意味で言えば、この業界は仕事さえきっちりこなしていれば、うるさくは言われない寛容さがあると思うんです。まあ最初のお店の後、働きやすいところばかり選んでいたとも言えるんですが（笑）。

中でもこの『NATURAL SOAP GROUP』は、特に1人ひとりの気持ちを大切にしてくれるグループだと感じます。半年前に吉原の『ファンタジー』に配属されたんですが、20代のスタッフが多いので、体育会系のノリもゼロですよ。

メルマガ、ブログ、Twitter。集客は常に“こちらから”

例えば昔の“店舗型”の集客と言ったら、エントランスの横に立っていて、道行くお客様に声を掛けるという“待ち”のスタイルだったでしょう？　今でもそういうお店がありますよね。

でもここは違います。僕にとっては初の“吉原”だったんですが、メルマガの文面を考え、ブログを書き、Twitterを更新しという若いスタッフ達の姿を見た時、自分の思っていたイメージとは懸け離れていたので、驚いたほどでした。ネットを活用し、常に“こちらから”を意識しているんですね。

キャストさん達も、僕らが言うからというのもあるでしょうけど（笑）、一生懸命『写メ日記』を書いてくれていますよ。中には“やらされて”と受け取る子もいると思うんですが、更新頻度は“指名”として結果に結びつきますからね。そのことに気づいた子は、逆に積極的に書いてくれている感じす。

20代のスタッフは本当に、ふっと時間が空いたらパソコンに向かって、ですね。だからウチの業務には、接客経験がないという方でも馴染みやすいんじゃないかなと。若い方は特に、日常にネットやSNSが溶け込んでいるでしょうから、その部分を活かせる場面がたくさんあると思うんです。

若くはない自分。でも、“今できることがある”と気づかされた

かと言って僕みたいな40代はキツいかと言ったら、そんなことはないんです。

例えば先日あるキャストさんと雑談をしていたら、少し集客に悩んでいたんですね。で、「そこそこスキルがある」という話だったので、アピールとして「スキル重視の方にって、プロフィールに書いちゃえば？」とアドバイスしたんです。

そしてここからがこの子のエラいところなんですが、次の日顔を合わせたら、「そこまでは書けない気がする。勉強してくる！」と言うんですよ（笑）。自分で身銭を切って、講習を受けてくると……。

もうキャストさんて僕の娘みたいな年齢じゃないですか（笑）。こんな頑張りを見せられたら、こちらでも「何か協力できないかな？」と思いますよね。

なので僕にもそれなりに業界経験があるし、更に最近元キャストの講習員の方から、マナー研修を受けたりもしていました。その部分を、この子に伝えることにしたんです。最初のご挨拶、ルーム内での所作・仕草、掛けると喜ばれる言葉、よくあるシチュエーションでの対処などですね。

内容的には大したことでもないんですが、僕の助言の1つか2つでも役に立てば、接客面の向上もあったりするのかなと。スキルアップにプラスすることで、お客様のご指名に繋がれば嬉しいと思ったんです。

すごく喜んでくれましたけど、不思議と僕がお礼を言いたいぐらいの気持ちでした。恐らく僕自身が、“今自分のできること”に気づかされたんですよね。

思いも年齢も、様々な人を受け入れる懐の深さが、何よりの魅力

さきほども少し触れた通り、僕には出世がどうとかいう欲はあまりなくて、“仕事のしやすさ”が一番という感じなんです。実はそもそもの入社の決め手も、“10時間勤務”というところだったりして（笑）。12時間とか13時間というところも多いじゃないですか。

ただ一方で「何より収入！」という方も、きっと少なくないですよね。「35万円程度の月給で満足したくない。50万円100万円欲しい」という方だって、必ずいると思うんです。

色んなスタッフを見ていると、『NATURAL SOAP GROUP』は、そんな思いにも応えてくれるグループだと感じます。というより、経営者からしたら、そういう向上心をこそ歓迎しますよね（笑）。

20代～自分のようなベテランまで、様々な人間を受け入れる懐の深さがあるからこそ、ここは雰囲気も良いんだと思います。場に感謝して、僕なりに自分の経験をみんなに伝えていきたい。今は日々そんな気持ちで仕事をしています。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

「サラリーマンには向いていない」と前置きしつつ、元キャストさんに講習を受け、情報と知識のアップデートを忘れない石井さん。仕事が嫌いというわけではなく、ご自身仰るように、何より“働きやすさ”をこそ求めている方なのでしょう。“今自分ができることをする”という言葉は、私にもたいへん励みになりました。