風俗男性求人はFENIX JOB

24歳。「月のお給料に少しプラスが欲しい」で、オナクラに

はじめまして。今日はインタビューですよね。はい。伺っています。「私で良いのかな？」という思いもありますけど（笑）、よろしくお願いします。

高校卒業後、ショップで販売員の仕事をしました。その後もサービス業ですね。人とお話するのが好きなので、性に合っていたんだと思います。

そのまま風俗を知らずにいた人生もありえた気はするんですが、24歳の時「引っ越しをしたい」と考えて。月のお給料にちょっとプラスが欲しいぐらいの気持ちで、オナクラで働き始めたんです。

⇒デリヘル⇒高級ソープ。「働きやすくて稼げる」と感じた理由

正直最初は慣れなかったし、苦しいとさえ感じました。お客様がゼロの時は特に落ち込んで、「私なんて」と思ったほど。ところが1週間、ひと月と経ち、接客のコツを掴むと、どんどん手にできるお金が増えていったんです。気づけばすっかりこの世界に魅せられてしまって。

私の感じ方で言うと、「ご指名の取り方さえわかれば、こんなに働きやすくて稼げる仕事なのか」と。やがて26歳での卒業を念頭に、⇒中級のデリヘル⇒高級ソープという形で進んだんですが、自分の中では“レベルアップ”していく感覚がありました。

業態的にはソフトなものから深いものへと変化していったので、少しずつスキルを積み重ねていけたのも、やりやすさに繋がっていたんだと思います。「次はこれをやってみよう」と、ムリなくマイペースで学べたというか。

中でも高級ソープの時代は、よりやりがいがありました。「ラストは極めて終わろう」のつもりだったんですが、プレイだでけはなく、想像以上に知性や“おもてなし力”まで求められる空間で、その分だけお客様から得るものも多かったんですね。

物腰や雰囲気、身に付けているもの、ダイナミックなビジネスの話、知らない世界……。今振り返っても、ツラかったことより、学びと楽しい思い出の方が多いです。

意識から始まる。講習で大事にしたのは“心配り”と“メンタル”

なぜまたこの世界に？（笑） そうですよね。今言った通り、私はプレイヤーとしての区切りを26歳と決めていたんですが、いよいよ辞めるとなった時に、ソープランドのオーナーからご相談を受けたんです。

「No.1を取った葵さんです。お別れに女の子達に、講習してもらえませんか？」

こうお願いされて、断る理由はありません。私自身2年間の集大成のつもりで、全力でご指導に当たりました。ありがたいことに、皆さんがソープ流に言えば“人気嬢”になって。1人のお客様も付けられなかった子まで、“日の予約がぎっしり”というところまで持っていけたんです。

スキルは当然伝えるんですが、私が重要視したのは、それよりも“心配り”と“メンタルの保ち方”でした。正直高級店ともなれば、技術は皆さんが一流なんですね。なのになぜランキングに差が付くのかと言ったら、愛嬌やおもてなしの力だったりするんです。

私も驚いたんですが、皆さんここがわかっていなかったりしたんですね。それどころか「結局かわいくないし」なんて、私より若くてキレイな子が嘆いていたりする（笑）。

「ネガティブじゃもったいない。私も初めはそうだったの。まず気持ちを上げよう。自分が自分のご機嫌を取って、盛り上げるんだよ」って、そこからでした。

「わかった。じゃあ何も言わない。ただ騙されたと思って、まず今日1日、いつもより笑顔を増やしてみて」

で、それだけで後のリピート率は、いつもの倍だったりするんですね（笑）。

あえて極端な言い方をしますけど、難しいことってないんです。ランカーへの第一歩は、意識の持ち方。そもそもそれがなければ、高度なプレイも身に付きません。

現役の方に何かできないか。“タレントケアチーム”との出会い

ご想像が付く方もいますよね。この出来事で、私の心に火が点いちゃったんです（笑）。予定通りプレイヤーは辞める。でも講習員やスタッフとして、私が現役の方に何かできないだろうか……。

Webで検索をするうちに、ここに辿り着いたのが2か月前です。スタッフで応募したんですが、お話を聞いてくださった面接官の方が「何と。ちょうどいい」って。

「タレントケアチームに入ってください。小林さんにピッタリですよ」

“タレントケアチーム”というのは、もうそのままの意味で、『夢見る乙女グループ』各店に在籍するタレントさん――ヨソで言うキャストさんのことですね――のケアをするのが仕事です。現在各店に1人の常駐を計画していて、私は『人妻セレブリティ』に配属されました。

具体的な業務内容で言えば、新人さんに「どうですか？」とメールを送ったり、常に店舗にいる私の役割は、何より様々なご相談に乗り、共に考え、ときにはアドバイスをするという感じですね。

そうなんです（笑）。願いが叶うって、このことですよね。本当にありがたい職に出会えたなと感じています。実は『FENIX JOB』さんからなんですよ（笑）。

恋人系、妹系、癒し系に愛人系。タレントさんのタイプも様々

ただ正直、この仕事を始めてみて「私はまだまだ」と感じています。

さきほど「極めたい」と言ったように、高級ソープのランカーとして、色んなことを熟知しているつもりでいたんですが……。

色々なお客様がいるのと同じで、タレントさんもやっぱり十人十色。お仕事に対する考え方も、接客についてのお悩みも様々なんですよね。2か月タレントさん達のお話を聞く間に、次第にそのことに気づいて。

なので、

「〇〇さんにはこう伝えるとわかりやすいかな」
「愛人キャラの〇〇さんには、このアドバイスが役立つかも」
「性格を考えると、〇〇さんはこうした方が安心してお仕事できるはず」

という感じで、個々に合ったアドバイスを心掛けるようになりました。恋人系、妹系、癒し系に愛人系。タレントさんのタイプだって、多様ですからね。

試行錯誤の途中ですが、入社前よりも自分が成長できた“実感”があります。「まだまだ」と言ったのはそういう意味で、「むしろこれからこそ学びだな」と。タレントさんだけではなく、チーム内や他部署の先輩からも、教えられてばかりですから。

考えてみれば、26歳で極めたなんて、おこがましいですよね（笑）。そこに気づけただけでも『人妻セレブリティ』に来られて良かったと、感謝しています。

“おもてなし力”を眠らせるのか。“後に続く子”に活かすのか

その上で、さっきも触れましたけど、私がかつてソープランドの講習で伝えていた“まずメンタルなんだ”という部分。

「ネガティブはもったいない。まず気持ちを上げましょう。自分が自分のご機嫌を取って、盛り上げましょう」

愛嬌と“おもてなし”こそがご指名に繋がるし、自分を働きやすくする。これはソープでもデリヘルでも変わらないと感じています。逆に言うと、それさえあればスキルは付いてくる。タレントさんにここはしっかりと伝えて、支えていきたいと思っています。

そして最後はお願いなんですが、『夢見る乙女グループ』の常駐ケアスタッフは、まだ足りておりません（笑）。もし“セカンドキャリア”を考えているタレントさんがいらしたら、「ぜひお話だけでも」と……。

もちろん他の職に就くという選択肢もありますよね。でもつい「せっかくなのに」と思ってしまって。

私の場合で言えば、オナクラ、デリヘル、ソープと一通りの経験がある分、“ルール違反”をしてしまうお客様のかわし方1つとっても、“引き出し”は多いと思うんです。だからタレントさんに信頼していただけるというのは、多分にあって。

特にお店でランカーだったという方は、同じだと思うんですね。私自身卒業直前に気づけたことですが、そのご経験は、後に続く“同業の方”の助けになるんです。

積み重ねたスキルと努力、“おもてなし力”をそのまま眠らせてしまうのはもったいない。日々タレントさんのケアをする今だからこそ、より強くそう感じるんです。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

“働きやすさ”を感じて、積極的にタレント―キャスト―をしていたという小林さん。そんな方だからこそ“方法論”を持ってお仕事をすることができ、卒業後の今、“タレントケアチーム”という新たなフィールドを得られたのでしょう。まだ2か月とのこと。1年後5年後、またぜひお話を伺いたいと感じました。