【一般職(内勤・スタッフ)】菊地一輝さんのインタビュー記事
2021年入社
菊地一輝 (22歳)
一般職(内勤・スタッフ)
前職:営業職
2022.8.2
22歳で、手取りの月給36万円。でもコンカフェで働く真の魅力って、そこじゃない
この記事のポイント!
- 同じ日がない。毎日が新鮮。こんなに楽しい職場、そうはない
- ほとんどのことは、1回できるとできちゃう。だからこそ
- 承認欲求を満たしたいという思い。お金は後から付いてきた
専門卒業後にコロナ禍。願っていた職には就けず、しかも……
福島の高校を出た後、イラストレーターやフォトショップのスキルを身に付けたくて、デザイン系の専門学校に通いました。卒業後は広告制作の道に進みたかったんですが……。
20歳で世に出た時はコロナ真っ盛りで、ただ就職するのにさえ苦労したんですね。仕方なく派遣社員として工場に勤務したものの、日々の流れ作業がもう退屈で退屈で(笑)。3か月で音を上げてしまいました。
その後は営業職に就いたんですが、内容は電力会社の切り替えと、NHK受信契約のご案内だったんです。ご想像つきますよね(笑)。ブラックも良いところという労働環境でした。
終業は20:00と言いつつ、そこからはサービス残業が当たり前。月に300時間を越えて残っているのに手当なんて1円も出なくて、手取りの月給は16万円ですよ。とても続けられないなと。
そんな時に、小学校からの友達がウチのオーナーを紹介してくれたんです。すぐにも雇ってくれるということで、僕からも「ぜひ」とお願いしました。この時は正直、何でも良かったんですよ(笑)。とにかく今いる環境から抜け出したい。それだけでした。
同じ日がない。毎日が新鮮。こんなに楽しい職場、そうはない
ところが勤めてみるとおもしろくて。最初にグループ各店を案内されたんですが、『マーメイド』『あそび館』『幽遊屋敷』、配属された『あるこほりっく』と、まずお店の内装や衣装のデザイン性の高さに驚きました。
専門学校時代を思い出すというか、感性が刺激されるようなところがあって。単純に「こんなところで働けるんだ」と思えました。実際それからの日々は刺激的で。
工場をすぐ辞めちゃったぐらいですから、僕は退屈が嫌いなんですよね。“毎日同じ”というのがどうも苦手なんです。
でもここにはその単調がありません。もちろんSNSでの発信力や広告、女の子の努力のおかげですけど、千差万別、色んなお客様が訪れてくれるわけです。
女の子だってそうですよね。在籍の子が1日に全部来るわけじゃなくて、顔触れは日々違う。「今日のメンバーならどう盛り上げよう?」「どの配置でテーブルに付いてもらおう?」と頭を悩ますのも、充実に繋がっていました。
トラブルを解決し、ハプニングをみんなで笑って、イベント企画に盛り上がる……。こんなに楽しく働ける職場って、なかなかない気がするんです。
「いいよいいよ」は、お店にも女の子にもマイナスでしかない
お店を運営する上で大事なのは、何を置いても女の子とのコミュニケーションだと思います。幾ら広告費を掛けたところで、彼女達が出勤してくれなければ始まらないわけですから。
当然女の子には気持ち良く働いてもらわなきゃならない。でもだからって「できなくてもいいよ」「休んでもいいよ」では、お客様にご満足いただけるお店はつくれません。同時にコンカフェ嬢には学生さんも多いんだから、これから社会に出ることを思えば、本人達のためにもなりませんよね。
なので僕はよくこう言うんです。「一度だけやってみて」
「私ドリンクのお願いできないんですよー」
「わかる。でも1回だけやってみて。それでダメならもう良いから。〇〇ちゃんならすぐイケると思うんだけどな」
「えー。ほんとに?」
「私あの子達とは仲良くできません。話しかけられない。ムリ」
「そっか。でも動画の配信もあるからさ。今日だけちょっとお話してみて。みんなは話したがっているみたいだし」
「……そうなんですか?」
ほとんどのことは、1回できるとできちゃう。だからこそ
でね、「そんなに簡単じゃない」と思う方もいるかもしれないんですが、この仕事って、1回できるとできちゃうことがほとんどなんですよ。ただ自分で壁を作ってしまって、苦手と思い込んでしまって、やらないだけということが多いんですね。
現に一度お客様にドリンクをお勧めしたら、注文していただけた。苦手意識のあった子に思い切って話しかけたら、向こうは待ち構えていてくれた。こんなことってしょっちゅうあるんです。
「できました!」
そして結果やれた時には、みんなめちゃくちゃ嬉しそうな顔するんです。たぶん本音ではトライしたいんですよね。できないことができるようになるって、自信にもなるじゃないですか。
例えば「初めてお客様にシャンパンを開けてもらえた」という報告もそうですけど、この女の子達の笑顔は、仕事をしていて、スタッフとしても一番嬉しい瞬間です。
承認欲求を満たしたいという思い。お金は後から付いてきた
実は僕自身も褒められると嬉しい、人から尊敬されたいというタイプなんです(笑)。承認欲求を満たすために働いているようなところがあって。
だからわずか2か月でここ『幽遊屋敷~霊女編』を任された時には、すごく光栄に感じました。すでにあるものじゃなくて、新店オープンを担えましたから、なおさらやりがいも感じられて。
女の子達の頑張りのおかげで来客数は順調に増えて、先月には主任という役職も頂きました。この先もう少し売上が付いてきたら店長ですね。ひとまずはそこを目指していきたいなと。
給与については、あまり考えたことがないんです。工場が月15万円、営業職が16万円でしたから、これより下はないだろうと思ってましたし(笑)……。だけどそれでも主任の今、月給は手取りで36万円ですよ。入社8か月、22歳のリアルな額としては、悪くないですよね。
普通に努力していればお金は付いてくる。一生懸命やっていれば結果が出て評価もされて、立場も上がる。そんな風に安心して働けるのもありがたいですよね。その意味で、ウチを紹介してくれた友達にもとても感謝しています。
(インタビュー:松坂治良)
取材後記
菊地さんはキャストさん達と歳も近く、きっとお兄さんのような存在なのでしょう。若い頃、私の職場にもこんな方がいてくれたら……。
プロフィール
菊地一輝
一般職(内勤・スタッフ)
(前職:営業職)