【一般職(内勤・スタッフ)】石田一雄さんのインタビュー記事
2017年入社
石田一雄 (42歳)
一般職(内勤・スタッフ)
前職:事務職
2018.8.31
“働かせてもらえる”という感謝と、“どこよりも見返りがある”という喜び
この記事のポイント!
- 雰囲気と社長の人柄に惹かれてここに。もう一度夢を見よう
- 風俗は、ゼロスタートじゃない
- “ラクして稼げる”は誤解。がんばった分が、正当に返る
小さな町で、人間関係に疲れた。転職の理由は“寮がある”
以前はサラリーマンで、事務系の仕事をしていました。デスクワークですね。専門学校を出て、10年以上そこに勤めていたんですけど、人間関係が嫌になって辞めてしまいました。宮城の、みんなが知り合いみたいな小さな町だったんです。
31歳か、2歳のころでしたね。大きな町への憧れも手伝って、それで東京に出てきたんですけど、すぐに仕事を探したわけじゃないんです(笑)。退職金がけっこうあったんで、カプセルホテルを定宿にして、半年間くらいプラプラしていました。そうですね。ほんとうに、人間関係に疲れていたんだと思います。
でもいざ「そろそろ働こうかな」と思ったときに、まず住むところがないわけですよ。手っ取り早く「寮があるところに入ろう」って、業界に入ったときはそれぐらいの軽い気持ちでした。
マンション寮のある、老舗のソープランドで2年半。軽いノリで入ってきたわりには、よくがんばったと思いますね。
そこを辞めたのは単純に、体力的にキツかったんです。休みは週に1回取れたんですけど、日に13時間の労働とかが普通にあったんで、正直ずっと続けていける自信を持てなかったんですね。
雰囲気と社長の人柄に惹かれてここに。もう一度夢を見よう
そこを辞めてからは、デリヘルや熟女店を、知り合いに誘われるままに転々としていた感じですね。ただ、最後にここに来るまでの1、2ヶ月間くらいは、この業界を辞めて資格でも取って、一般の会社を受けようかなと思ったりもしてたんです。
だから知り合いからアプリコットを紹介されたときは、そこに社長がいるんで大きな声では話しづらいですけど(笑)、実は「面接に行くだけ行こう」ぐらいの軽い気持ちだったんです。
でもそしたらすごく雰囲気が良くて、もう一度夢が見られそうな気がしたんですね。なんというか、はじめたころの、高い収入が嬉しくて仕方がなかったころの自分、お客様とのやりとりを面白がっていた自分を思い出しました。
社長の人柄にも惹かれたんです。ほら、高圧的な人っているじゃないですか。そういう感じが社長なのに全然なくて(笑)、すごく話しやすかった。お店の雰囲気も、ここはすごく穏やかですしね。それは面接から、肌で感じられました。
いちばん変わったのは実は、パソコンでの作業が増えたこと
業界に入る前と今とでいちばん変わったのは、パソコンでの作業が増えたことだと思います。業界を知らないと、意外でしょう?(笑)
以前の事務職でもパソコンは使っていたんですけど、そのころは限られたデータに、ただ触っているっていう感じでしたね。それが今や、常にアクセス数を気にしながら、Webサイトを更新しています。
ちょっとした工夫がすごくものを言うんで、おもしろいですよ。例えば、Webサイトに“今なら〇〇さんが空いています”って直接源氏名を載せるのと、“あの人気女性が、今なら予約可!”とさりげなく書くのとでは、ヒット数がぜんぜん違ったりするんです。
その女性を知っていたら「なんだあの人空いてるのね」ぐらいでスルーしてしまうような場合でも、あえて伏せて書くと「誰だろう?」って興味が湧きますよね。それで直接この女性に予約が入らなくても、電話をいただければ、お話ができる。色んなご案内ができるわけです。
風俗は、ゼロスタートじゃない
ここに入ってたいへんだったのって、最初の3か月だけだった気がしますね。そしてそれは、どんな業界でも仕事でも、同じだと思っているんです。最初はどこでも覚えることはいっぱいあると思うんですけど、3か月経つと、まず体が慣れてきますから。
だからウチは、最初の3か月目まではめちゃくちゃ優しいですよ(笑)。わからないことは何回聞いてくれても構わないし、スタッフや上司がガミガミ言うなんてこともありません。人それぞれ色んな思いや条件、得意も不得意もあって、入社してくるんですから。
組織としては結局、人がいちばん大事なんですよ。だから3か月は入ってきてくれた人材に対して、僕は半分おもてなしぐらいの気持ちでいるんです。逆に3か月が過ぎたら、こちらは“覚えているもの”だと思って接するので、それまでに身に付けてほしいなっていうのはありますね。
ここでの仕事って、実はゼロスタートじゃないんですよ。接客をやったことがなくても、今までのことが必ず何か活かせる場所なんです。
例えば画像関係に強い方は、たぶんどこに行っても喜ばれますよ。PhotoshopとかIllustratorが最初から使えたりすると、僕も「おお!」ってなりますね。
“ラクして稼げる”は誤解。がんばった分が、正当に返る
“ラクして稼げる”という風にだけは、思わないで来てほしいですよね。ラクな仕事ってないでしょう? どんな仕事でも、仕事である限り何かしらたいへんなものですよ。
この業界の良いところは、他の業界と同じ程度にたいへんだけど“見返りがきちんとある”っていうことなんです。収入として返ってくる。
ありがたいことに、“こんなにがんばったのに”は、ゼッタイないですから。やったらやっただけ、覚えたら覚えただけの給料であったり、待遇として返ってくる世界です。だから僕は今42歳ですけど、年齢はぜんぜん関係ありません。何歳であろうと、がんばりは純粋に評価されます。
そんな業界、他にないですよね。この歳で転職しようとなったとき、やる気だけで即採用っていう歳ではないですから。働けることへの感謝は強いですよ。「雇ってもらえた」「こんなにいただける」みたいなね。
縁あってこのお店で働かせてもらっているので、自分の持っている力を、少しでも役に立てられたらと思うんです。店長っていうより、自分はどちらかというとサポートに回るポジションの方が向いてると思うので、女性もお店もスタッフも、しっかり支えていきたいですね。
(インタビュー:松坂治良)
取材後記
プロフィール
石田一雄
一般職(内勤・スタッフ)
(前職:事務職)