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一般職(内勤・スタッフ)】コウキさんのインタビュー記事

2018年入社

コウキ (20歳)

一般職(内勤・スタッフ)

前職:介護職

2019.4.10

「甘いんじゃないか」。20歳。面接から本気で言ってくれたから、自分も変われた

この記事のポイント!

  • 配車ミスで10分以上待たせた。でも、一言も責められなかった
  • キャストさんにとっての、年下という役割
  • 自分もお店も同じ。日々の積み重ねが、大きな夢に繋がる

介護、会社付きのドライバー、どれも“極端”な仕事だった

ここに来るまでは、短期間に色々あって……。

まず理学療法士になりたくて医療系の大学に入ったんですけど、4か月で辞めてしまって。もう入学してすぐに「自分には合わないな」と思っちゃったんですね。

それで、変わらずに「人のために何か」という意識はあったんで、介護職員をやるんですけど、ここも8か月で辞めてしまうんです。

やりがいはすごくあったんですよ。まさに人のための仕事ですから。本来医療でやりたかったことにも近かった。

ただ、今度はお給料が問題で。手取りで19万円ぐらいだったんですよ。

そう、とても暮らせないということで、次に会社付きの役員ドライバーになりました。月給は手取りで33万円。19歳にしては、破格ですよね。

とは言えそこも、2か月で退職しちゃうんです。

朝の8:00~27:00までの、19時間労働。しかも週6勤務。お金は良くても、身体が持ちませんでした。

「甘いと思う」。面接での厳しい言葉が、嬉しかった

もう来年は20歳ということに気づいたら、このままではいけないと思って。次は失敗しないように「それなりに稼げて、休めもして」というところで、仕事を探したんです。

で、大学生の時、短い間でしたけど、デリヘルでバイトしてたの思い出したんですね。車自体は大好きでしたから、「じゃあ、今度はそこでドライバーをしよう」と思いついたんです。19時間労働ってことはないだろうと思って(笑)。

ところがここに面接に来たら、副店長も店長も、すごい親身になってくれて。今でも覚えているのが、“今まで何をしてきたのか”って、ほとんど聞かないんですよ。そこは「ふんふん」て流す感じで、「わかった。それで、これからここで、どうしたい?」って聞いて下さったんです。

「いや、安定したいですね。お金で辞めて、キツくて辞めて、極端な職場ばっかりだったんで」
「……それでドライバーでバイトで、安定するの?」
「え。まあがんばれば」
「うーん。言っても良い?」
「はい」
「甘いと思う」

「20歳になろうかっていう今、しっかりしなきゃダメだよ。同じことの繰り返しだよ」っておっしゃっていただいて。で、「スタッフやっちゃいなよ。それこそ安定するし、がんばれば昇給も昇格もあるんだから」って続けて下さったんですね。

正直、感動というか。こんなに親身に、厳しいことも言っていただけるんだと思って。ほら、相手が本気かそうじゃないかって、何となくわかるじゃないですか。ほんとに僕のこと心配して下さってたんですよね。

「ちゃんと働こう。ここで育てていただこう」

本気でそう思えたんです。

配車ミスで10分以上待たせた。でも、一言も責められなかった

バイト経験もありましたから、流れはわかっていたつもりだったんですけど、最初はやっぱり失敗もありました。一番は配車ミスですね。

キャストさんを送ってから、別のキャストさんを今度は迎えに行くまでの時間計算を間違ってしまって……。100%間に合わない距離だったんですよね、よく考えたら。10分以上待たせてしまって。

怒られたか? それが、キャストさん全然怒らないんですよ。たぶん僕の方が年下だし、新人だしっていうのもあったんですかね。

「すみません」
「寒かったよー」

こういうのって、責められないだけにこたえるんですよ。「そっかあ。あの冬空の下で、10分も待たせちゃったんだなあ」と思って、それからは地図をよく見たり、休みの日に自分が運転する時に、「だいたいこのスピードで走るんだから」って、考えたりですね。

気が付いたらこなせるようになっていた感じです。もう寒い思いなんか、させません。

キャストさんにとっての、年下という役割

僕の年齢のことで、キャストさんにはこんな風に助けていただいたんですけど、その分こちらもそこを活かしたいなっていうのは、すごく感じています。

最初にキャストさんに会った時に、必ず言うんですよ。

「タメ口で良いですから。僕の方が年下ですから」

敬語で話していると、言いたいことも言えないものじゃないですか。僕みたいな存在がいることで、安心できる部分があると思うんですよね。

ポロって出ちゃったキャストさんの本音を、しっかり拾うのが、自分の役割かなって。

自分もお店も同じ。日々の積み重ねが、大きな夢に繋がる

もちろん、大事なのはこの後ですよね。指名がなくて悩んでいたら、それとなく聞きます。「写メ日記、更新してます?」とか。

あんがい更新してなかったりするんです。で、「1日1回は更新しましょう。めんどくさいのわかるけど」ってアドバイスしたり……。

最近わかってきたんですけど、写メ日記を更新しないキャストさんて、必ずしもだらしない人なわけじゃないんですよね。

むしろ逆の場合も多くて。完璧主義者で、ちゃんとした写真を上げようとし過ぎちゃってるんですね。それはときどき上げている写真なんかを見ると、本当によくわかります。

「あー。こんな凝ったのばっかり上げなくて良いんですよ。これ毎日じゃたいへんですよ」

日々の積み重ねが大事なんだって伝えます。どんなちょっとした写真でも、それこそ今さっきこれを食べたっていう写真でも、毎日上げることに意味があるからって。

それでたまに、スペシャルな写真を上げれば良いんですよね。まず、お客様に毎日訪れていただくことに意味があるから。“できることからの日記”で良いんですよ。

こう言いながら僕、実は自分に言い聞かせてたりもするんですね。

僕の目標は、3店舗を見る店長になることなんです。そして、『ハマーH1』ていう車が欲しいんです。

でも、いきなりその位置に行けないじゃないですか。ハマーは2千万円ぐらいする車だし、今は1店舗目の役職にだって付けていない。

だけど写メ日記と一緒で、いきなりじゃなくてもやることを少しず少しずつやっていけば、必ず届く夢ですよね。がんばればって、目指せる。

初心忘れずじゃないですけど、いつも最初の面接に戻ります。副店長と店長の言葉を思い出すんです。

「わかった。それで、これからここで、どうしたい?」

なんとなくじゃなく、しっかり目標を定める。そのことの大切さをまず、僕は教わりました。きっとそれって、お店の売上だって一緒なんですよ。

一緒だって思えて、みんなで一丸となってがんばれる。今僕は、すごく幸せな環境にいるんだと思います。

(インタビュー:徳山央樹)

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

店長さんも副店長さんも「若いんだから」と言わずに、「これからここでどうするんだ?」と、まず面接で訊ねたと言います。まだ20歳ではなく、もう20歳という接し方に、人を使い捨てにせず、育てていこうという会社の姿勢を感じました。コウキさんにも今、後輩ができたとのこと。ぜひぜひ早くステップアップして、後輩もキャストさんも、ハマーに乗せてあげて下さい。

プロフィール

コウキ

一般職(内勤・スタッフ)

(前職:介護職)