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働きながら定時制高校に通い、後に理美容師の学校に。ところが

高校は定時制だったんです。家が裕福ではなかったこともあって、働きながら学校に通いました。

その後専門学校に通って理容師の免許を取って。そのまま「次は美容師も」という感じだったんですが、途中で自分が向いていないことに気づいちゃったんですね。

それに美容室で働き始めた友達を見ても、みんな薄給です。手取りで月給20万円も行かない上に、閉店後はスキル取得のために無休で練習しなければなりません。

“じゃあなんでみんな頑張るのか”と言ったら、好きだったり夢があったりするわけですけど、僕には肝心のそれがなかった（笑）。結局学校を中退して、高校の時から続けていたお弁当屋さんのアルバイト1本に絞ったんです。店長までやりました。

なぜこの業界に決めたのか。『夜這い本舗』に惹かれたのか

ところがお弁当屋さんはお弁当屋さんで超絶ブラックなんですよ（笑）。忙しい、帰れない、人も足りないで、気持ちだってちっとも落ち着きません。給与が良いわけでもないし……。何より25歳という年齢を迎えた時に、将来が見えない気がしたんですね。

「このままじゃ」ということで、この業界への転職を決めました。自分の持っている資格と言ったら理容師免許だけですし、学歴だってありません。「今から未経験でもやれるところ」と考えると、それがベストな選択に思えたんです。

幾つか応募した中で『夜這い本舗』に決めたのは、面接してくれた代表がまだ28歳で、若かったんですよね。あんまり年の差があるとやりづらいじゃないですか（笑）。また印象的だったのは、こんな風に言ってくれたんです。

「良いじゃないですか。“合わないな”と思ったら、辞めればいいんだから」

初めてで少なからず不安もあったんですが、すっと心が軽くなる気がしたんですね。「やってみよう」と思う背中を押してもらえた気がしました。

高い費用対効果と良い客層。「仕事がラク」とさえ思えてしまう

実際入社してみたら……こういう言い方は怒られるかな、すごくラクでした（笑）。

配属された『メイドde本舗』は確かに人気店ですけど、それだってお弁当屋さんに比べたら知れてます。“忙しくて目が回る”なんてことはありません。こうしてインタビューを受けられるぐらいですから（笑）。

あとは客層ですよね。正直すごく良いと感じます。前職ではクレームは日に2、3件は当たり前です。備品を蹴とばされたこともあるし、おにぎりをぶつけられたこともあります。でもここでは10日に1、2件何か言われるぐらいですよ。雲泥の差です。

「何でだろう？　同じ接客でも、どうしてこんなに違うんだろう？」

考えてみると、価格なんですよね。ここは60分の価格が1万6,000～1万8,000円です。決して高級店というわけではないですが、“それだけのサービス料金を支払える方”が訪れる。数百円単位で目くじらを立てられる業態とは、やはり違いました。

費用対効果の高さと良い客層。この世界に入ってあらためて、働くメリットに気づかされた感じです。

「やれ」ではダメ。コミュニケーション＋自分の学びも大切

“深く女の子に関わる”という仕事は初めてです。でもこの点でも、苦労したという記憶はないんですね。例えば営業ツールとして『写メ日記』がある。「書いてください」「更新してください」というところで、困ったことはほぼありません。

彼女達も稼ぎたいのは一緒なので、「やれば集客に繋がります」と言えば、わかってくれるんです。そしてこちら側の工夫としては、全媒体の日記を見て、ランキングに目を通してというのは、サイトを更新する際に心がけるようにしています。

「写メ日記……。どんな風に書けば良いんだろう？」
「あ、〇〇さんの場合はこんな感じが良いかなと思うんですけど」
「うーん、ちょっとイヤ。わかるけどイヤ」
「そかそっか。これなんかどうですか？」
「あ、この子は良い！　上手！　かわいい」

やっぱりただ「やれ」では人は動かないですよね。自分なりにまずよく調べる。時間なんていっぱいあるんだから（笑）。

また普段からコミュニケーションもよく取って、ルックスもそうですし、女の子個々のキャラクターも把握しておくのが大事ですよね。そうしていれば、日記のアクセスランキングを見た時に、「ウチの子だとどうするのが良いかな？」って、シュミレーションできるじゃないですか。

アクセスが増える、ご指名に結びつくという形で結果が出れば、あとはみんな、何も言わなくても頑張ってくれるようになります。

初めから月給30万円＋手当7～8万円。“これから”だってある

最後にお伝えしておきたいのは給与面ですよね。まだ3か月ほどなのに、今月給は30万円。ここに手当が7～8万円と交通費が付く形です。始めたばかりでこれですから、夢のある仕事ですよね。

ウチには色んな業態での店舗展開の予定もあるので、昇給昇格のチャンスも無限にありますよ。さっきも少し言いましたけど、全然難しい業務じゃないですから。未経験でもやがて慣れるし、教えます。

僕のようにと言うとあれですが、特に飲食や営業のキツい環境にいた方は、のびのびと働けることに驚くと思います。「こんな選択肢もある」というのは、ぜひ知っておいていただきたいですよね。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

「大したことはしていないんです」と細川さん。でも『写メ日記』のアドバイスのために全営業媒体に目を通しているのは、“誰かに言われたこと”ではないですよね。自分から工夫して動ける方にこそ、ご活躍の道が開ける職場だと感じました。