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本来はWebプログラマー。ところが“現場”も楽しくて……

もともと僕はWebプログラマーだったんです。この世界にもそれが縁で携わることになって。

受付や店舗のスタッフというよりは、Webサイトをつくって、広告を考えてという役割が多かった感じですね。自分の向き不向きというのかな、経験の面でもポテンシャルの面でも、今でも適性はそちらだとも思っているんですが……。

好奇心で現場にも関わってみたら、予想外に楽しくなっちゃって（笑）。

受付、接客、セラピストさんのサポートにマネジメント、競合の調査に新店の企画等々、やればやっただけ結果も出せるから勉強も楽しいし、収入にも繋がる。失敗も多かった気がするんですが、その失敗を次のコンセプトや集客という形で活かせるのも、仕事の醍醐味に繋がっていて。

幸い環境や出会いにも恵まれていました。ウチのグループにご縁を頂いたのも、そうか、もうずいぶん長いですよ。8年か9年になります。『マダムリライフ』に関わるようになったのが5、6年前からですね。こんなんでも一応社長なんです（笑）。

『リライフ』⇒『“マダム”リライフ』  胸には勝算があった

とは言えそんなにエラぶることもできなくて（笑）、2014（平成26）年にできた前身の『リライフ』なんですが、近年は実は、ちょっと売上が落ちて来ちゃってたんですね。昨年の4～7月は特に悪かった。

コロナ？……うーん、なくはないでしょうが、2022年の時点でコロナ禍を言い訳にしちゃダメでしょう（笑）。それよりは競合が増えちゃったのが原因だと思います。9年前は名古屋のメンズエステはめずらしかったかもしれない。でも今は文字通り星の数ほどありますからね。

こういう言い方はあれですけど、お客様のご愛顧に甘えていた気がします。新しいお店はどんどんできるし、そこの新人さん、中でも若い子に目を移すお客様が出てくるのは理解できる。僕らには“変化”が必要だったのかなと。

そこで同年9月、コンセプトそのものを一新しようと、店の屋号を『マダムリライフ』に改めました。頭に“マダム”を付けたんです。働いているセラピストさん達の年齢が上がっていたのを、逆手に取った形ですね。

「売上不振ならセラピストさんを全取っ換えしちゃえ」というのは確かに簡単です。だけど僕は、それだけはしたくなかった。彼女達はお店と共に年を重ね、それこそコロナの時期だって支えてくれたわけでしょう？　安易な方法は取れないですよ。

そしてここが大事ですが、何よりも僕には“勝算”がありました。

スキルとおもてなしを望む層は必ずある。それこそがウチの強み

メンズエステは風俗店と違って、比較的開業しやすい。今雨後のタケノコのようにお店があるのも、それが理由の1つです。

しかし裏を返せば、マッサージやエステの施術面で、未熟なセラピストさんを抱えるお店も多いということでもあるんですね。同時にこれは悪いとばかりも言えなくて、「それでもいい」というお客様もいます。「若い」「かわいい」「素人っぽくていいじゃない」……。

ところが“そんなお客様ばかりだけではない”のがおもしろい（笑）。僕自身も方々のメンズエステを利用するんですが、未熟なサービスに「全然疲れが取れない」「リラックスしない」という感想を抱くお客様も必ずいます。「若い子のタメ口が気になる」「癒しがない」という方だって、少なくないんです。

おわかりですよね。ベテランと言ったら怒られるかな（笑）、ウチのセラピストさん達はそうじゃない。マッサージのスキルはしっかり身に付いているし、向上心もある。また立ち居振る舞いや言葉遣いから、“おもてなし”の意識を徹底しているんです。

人の入れ替えなんてとんでもない。このセラピストさん達の実力こそが『リライフ』からの強みなんだから、前面に打ち出そうと考えました。

リニューアルは大成功。福岡と京都にも新店予定。将来は広島も

アイデアを色々試すのも楽しかったですよ。まずセラピストさんのを宣材写真を全部変えました。オトナ感を出し、服も浴衣にしたんです。まだ名古屋には浴衣をWebサイトに載せている競合がなくて、それ自体おもしろいかなと。

またこれは従来から行ってきたことですが、新人さんについても、講習できちんとスキルの習得をお願いしています。ここは妥協なく行こうと。

ときどき東京から恐ろしくマッサージ技術の高い方が出稼ぎに来てくれますよ。年齢層が高めになっていることで、“実力派”セラピストさんの受け皿になっているのならありがたいですよね。『マダムリライフ』のお客様は、当然そこを求めてくるわけですから。

おかげさまでリニューアルは大成功でした。名駅、伏見、栄、白川、どのルームも盛況な上に、デリバリーの方も好調で……。

いや、好調どころじゃないんです（笑）。余勢を駆って、今年中に福岡と京都に新店を出したいなと。将来的には広島進出も考えています。

プライベート重視大歓迎。ただもし“ワクワク”を望むなら……

なかなかダイナミックな展開でしょう？　たぶんこのエピソードだけでも、僕が一プログラマーで終わりたくなくなっちゃった気持ちを、わかってくださる方がいるかなと（笑）。成果が出ると嬉しいし、次を考えるとワクワクしちゃうんですよね。

最後に触れると、ウチは9時間勤務もあれば12時間勤務もある。週1休みもあれば完全週休2日もあるという形で、働き方を選べるんですね。求めるのが給与なのか、プライベートの充実なのかという形で、選択できるようになっていて。

アルバイト勤務もできます。そこは本当に柔軟で。

ただ今言ったように、僕自身の体験からつい「どうせなら」と思っちゃうんですね（笑）。新店計画があるから、店長候補は随時募集中だし、人の夢に乗りたい僕の性分もあって、“独立支援金”も設けているんです。

メンズエステじゃなくても構いません。風俗店でも飲食店でもバーでも、「『マダムリライフ』で実力付けて、いつかこれやりたい」みたいな思いのある方は、ぜひご面接で聞かせてほしい……。何なら素晴らしいホームページ、僕がつくっちゃいますから（笑）。喜んで協力します。

（インタビュー：新海亨）

取材後記

執筆者

松坂 治良

水野代表のお話を伺って、自分も確かに何だかワクワクが……。プライベート重視で入社しても、触発されて何かやりたくなっちゃうかもですね。心の“火”に気がつく。そんなインタビューでした。