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施工管理技士 ⇒ ホスト。なぜ異色の経歴を辿ったのか

出身は関西なんですよ。最終学歴は大卒。建築系の学部を出て、施工管理技士として現場監督などをしていました。僕の家系がみんな職人系なので（笑）、自然に影響を受けた感じですね。

とは言え働いてみての実情は、朝早くから夜遅くまで働いて、帰れない日もざら。それで給与が良いわけでもありません。日々を送る間に、学生時代にホストのバイトをしていたことを、繰り返し思い出すようになって。

正社員のその時より、ノリでやっていたホストの頃の方が、よっぽど稼げていたんですよね。で、アルバイトではなく本腰を入れてホストをしたら、もっと良い暮らしができ、自由な時間だってつくれるんじゃないかなと。

結局4年目かな？　会社を退職して、ホストに戻ることにしました。

経験がスタッフの仕事に活き、やがてエリアマネージャーに

しばらくミナミで過ごす内に、飽きたと言ったらあれですが、東京でもチャレンジしたいと思うようになって。歌舞伎町のお店に移籍後、最高でNo.2まで行ったんです。けっこう努力しましたよ（笑）。

ただ裏を返せば、3年いてもトップには立てなかったということなんですよね。自分の店を持つ話もあったものの、ホストを続けるのは違うなと感じました。毎晩お酒を飲むので、肝臓含め体もキツくなってましたし（笑）。

結果28歳で再び転職。ホストクラブ時代にキャストのお客様が多かったのもあって、今度は風俗業界でスタッフをしました。コミュニケーションの部分で、やってきたことを活かせるかなと。

渋谷でデリヘル、新大久保でホテヘル、錦糸町でピンサロと、様々な業態にトライしてみました。場数を踏んだ方が、後で役に立つと考えたんです。最後はガールズバー。そこで2年過ごすうちに、エリアマネージャーにまでなって……。

ところがどうしてもオーナーと考え方が合わなかったんですね。何と言うか、お金は渋るのに口だけは出すというタイプで（笑）。またあまり現場に顔を出さない方だったので、ズレた意見が少なくありませんでした。

面接で感じた戦略。初日から驚いた人気。人間関係も良い

それでなぜこの業界に、というのは、実はガールズバー時代に、メンズエステの立ち上げを手伝ったことがあって。深くコミットしている間に「おもしろい業態だな」「これならいつか自分でも」と思うようになったんです。

中でもウチのグループを選んだのは、まず給与ですね。初任給は月32万円～。またルームも増えているし、エリアも広がっているので、昇給・昇格は随時ということでした。やりがいがあると感じたんです。

何より面接での印象ですよね。自分が関わったお店と比べて、オーナーに戦略がありました。ここでなら、しっかりメンズエステの経営や売上の出し方を学べると思えたんです。

実際初日から電話はバンバン鳴るし、LINEの通知音もうるさいほど（笑）。「あ、ほんとなんだ」と、お店の人気を肌で実感しました。

入社して3か月になりますが、特にこれと言って困ったことはなく、楽しく働かせていただいています。先輩のおかげですね。体育会系ではないし、スタッフの年齢層が幅広いので、意見を言いやすいんです。20代もいれば、40代もいるという職場ですから。

セラピストさんとのコミュニケーションも、実は今までで一番ラクなんですよ。奥様店ということもあるのか、常識的というか、“話せばわかる”という感覚があります。逆にキツかったのはガールズバー。中には「何を言っても通じない」という子もいたぐらいです（笑）。

ステップアップの道が示されている。だから、頑張り甲斐がある

でも逆に言うと、そうした経験もあったからこそ、今オトナなセラピストさん達と接した時に、“ラク”と感じるのかもしれませんよね。ここは僕に限らず、色んな面で“実力”を活かせる職場じゃないかなと。

事実メンズエステって、様々な業務があるんです。セラピストさんとの日々のやりとりのほかにも、電話やLINEで受付、WebサイトやSNSの更新、顧客情報や有料広告の管理等々、事務系の仕事もいっぱいあります。

だからこそ自分の前職や培ってきたものが役に立つし、同時に“飽きが来ない”のも大きな魅力ですよね。毎日毎日1つ2つの業務だけ続けていても、つまらないじゃないですか（笑）。それだと「やらされている」という感覚になってしまう。

先ほども触れたように、頑張り甲斐はすごくある環境ですしね。店長になれば月給も80万円、統括は130万円、その先は売上次第で青天井と聞いています。自分もまずその位置を目指し、いつかは独立したい。これを“きっとかなう夢”として語れる今に、とても感謝しています。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

「ホスト経験があるので、スタッフとプレイヤー、両方の気持ちがわかるのも強み」と杉浦さん。すぐにも店長さんになっちゃいそうですね（笑）。独立の夢も、先輩、オーナー、皆さんが応援してくれているそうです。今後のご活躍を、私も大いに期待しています。