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どこの職場でも長く。簡単に辞めちゃうと、自分が成長できない

もともと僕は、出身も滋賀県なんです。なので雄琴のことも昔から知っていて。こちらでは有名ですからね。

高校卒業後はすぐに働き始めました。他の同級生の影響もあって、進学は全然考えなかったですね。勉強を続けるよりは、さっさと世に出て稼ぎたいなと。

建設現場で配管工を7年、その後他の可能性や会社も見てみたくなって、建築を8年という感じですね。

就職してからはいつも長いんです。半年や1年での退職は、僕の中ではあまり考えられません。それだとなんというか、せっかくご縁を頂いたのに仕事を覚えられないし、成長もできない。それに環境を変えるのって、めんどくさいじゃないですか（笑）。

逆に言うと、周りのおかげなんですけどね。どの会社でも同僚、先輩、上司、お客様、すごく人に恵まれていたと思います。

新しい組織だからこそ、良い意味で“フツー”。体験入店制度も◎

やがてなぜこの業界に、というのは、単純に好奇心が大きかったです。今度は建設業での移動ではなくて、まったく違う世界を見てみたいなと。

中でも『ACE(エース)』だった理由は、まず最初に面接を受けた会社だったんですね。で、そこですぐに「ここだな」と感じてしまって（笑）。現に他は応募もしませんでした。

一番は、雰囲気がすごく良かったんですね。興味関心はあったものの、「やっぱり体育会系なのかな」とか「コワいひとが出てくるんじゃないかな」という疑いはどこかにあって……。

ところが面接を受けてみると、スタッフは皆さん優しいというか、良い意味で“フツー”でした。デパートやショッピングモールの接客の現場と、何も変わらないという印象だったのを覚えています。

また当日に社長から「早速お仕事してみますか？」と誘われたのも決め手になりました。

実際の現場を知ることで、先ほどのブラックなイメージに対する誤解が解けたんです。ウチは“体験入店”を制度として導入しているので、これから入社をご検討の方も、お気軽に利用していただきたいなと。

今から振り返ると、ウチのオープンは実は2019年。比較的新しい組織なんですね。だからこそいわゆる老舗にあるような、古いしがらみや上下関係にしばられない組織運営ができているんだと思います。あの時求人広告に目を留められた僕は、ほんとにラッキーでした（笑）。

業務は慣れるから大丈夫。キャストさんには“一緒に”の姿勢で

とは言え入って初めのうちは、なかなか苦労もありました。僕は建設の現場仕事が長いうえに、営業や接客業の経験はありません。しかも本来は人見知りなんです（笑）。

ただそれも1年ですね。

他のスタッフの様子を見て学んで、「ああするんだな」と思ったら即実践。ありがたかったのは、先輩達が見てくれていて、「さっきの言葉遣いはこうした方がいいよ」とか「お客様にもう少しお好みとか突っ込んで聞いた方がいいね」と逐一アドバイスをもらえたんです。

トライ＆エラーで少しずつ成長できました。業務に慣れてくれば自信も持てるので、新人さんにもとにかく3か月、半年、1年という意識で“続ける”を目標に置いてほしい。そうすれば結果は後から付いてきますから。

この事業はキャストさんとのコミュニケーションが大切ですが、これについても僕は、今言った“続ける”こそがカギだと考えています。

例えば営業ツールの『写メ日記』やX（旧Twitter）を更新してほしいという時に、僕は「やって」という言い方はほぼしないんです。

自分自身ががスタッフブログを書いたりXを投稿するんですね。1日1回なら1回と決めて、必ず何か書くようにしています。そしてそれを“続ける”。

そうすれば多くのキャストさんが「私も」となるし、「見たよー」とか「リポスト（リツイート）ありがとう」と、日々の会話にも繋がるんです。

「やば。昨日ポスト忘れてた」
「あ、きゃのん君私もだ（笑）」

人間ですからね。お互いにそんな日もあります。それも含めて「みんなでガンバろー」なんですよね。スタッフとキャストさんとの良い関係も、『ACE』の自慢です。

他エリアに進出するほどの積極性。だからこそ意欲を持ちたい

一生懸命やっていれば給与も上がりますよ。「受付バッチリだね」「もうWebもやれてるんだ」という形で、できることが増える度に少しずつ昇給していきます。それがやりがいにもなって。

あと売上が良いと、月給とは別に歩合給が支給されるんですね。日々の収支を意識するようになるので、業務に対する“当事者意識”が高まります。

また月も後半になれば、必ずと言っていいほど誰かが「今月も目標額まであと少し。気合い入れよう！」と声を掛けてくれて。個人プレーにならずチームワークが良いのは、このボーナスのおかげだと思います。

何より“上”を目指せるのが良いですね。先ほども触れたように、設立6年目のこれからの組織だからこそ、新規出店にも意欲的です。事実今年の6月1日にはエリアを飛び出して、大分県に『別府ACE』をオープンさせているんです。

もちろん僕も「いつか店長に」という気持ちで、日々の業務に向き合っています。いつかきっとかなえるので、その時にはぜひ、またインタビューをお願いします（笑）。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

18歳で社会人となって以来、きゃのんさんは「辞めたいな」と少しでも思ったら、「あと1週間頑張ってみよう」と自分に言い聞かせるそうです。
「大概のことはその間に乗り越えられるものです。退職を決めるのは、ほんとのほんとに最後にすべきなのかなと」
簡単に投げ出さずに、まずとにかく3か月、半年、1年というスッテプで“続ける”を意識してほしいとのこと。実際10代20代をそんな風に過ごしてきた方だからこそ、説得力がありますよね。我が家の子供達にも聞かせたい言葉でした。