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高校ではラグビーに没頭。大学にもスポーツ推薦で進んだが……

高校時代は地方で過ごしました。時間があればラグビーという日々で、大学にもスポーツ推薦で入学。漠然と、「社会人でも続けられたら」と思っていたんです。

でも大学は3年時に中退しました。実家が不動産業を営んでいたんですが、売上が厳しくなっちゃったんですね。学費どころではないという状況になって……。

その後は東京を離れ、家業を継ぐ形で経営者の道に進みました。並行して同業他社で修業をさせてもらった感じですね。

21歳からなので、ちょうど3年かな？　振り返ると、やっぱりまだ早かったなと。

年齢もそうだし、自分で組織を切り盛りする以前に、社会人としての経験が圧倒的に足りませんでした。周囲や父の期待に沿えず、結局会社は整理せざるをえなくなってしまったんです。

20代30代の若い組織。未経験者8割。待遇や労働条件にも納得

その後なぜこの業界に、というのは、実は父もソープランドで働いたことがあって。店長まで務めたそうなんです。

で、「そういう道もあるか」と。収入が良いイメージもあり、思い切ってチャレンジすることにしました。

中でも『PUZZLE』に決めたのは、広告の印象が大きいです。新店で、スタッフは20代30代と若く、未経験入社が8割とのこと。ゼロから始める自分には、ピッタリという気がしたんです。

面接で待遇や労働条件にも納得できました。「ここだな」と感じ、内定も頂いたので、他の求人には応募さえしていません。

ところが僕、入社日を間違っちゃって（笑）。4日早く上京してしまったんですね。「やっちゃったな」と困っていたんですが、先輩の皆さんがとても心配してくれました。

泊まるホテルを世話してくれたり、「ご飯だって困るでしょう？」って、財布からお札出して夕飯代を渡してくれたり……。

こっちは冗談抜きに何もありません。会社つぶして、住むところもなくて、すがるようにして東京に来ただけに、皆さんの温かさが身に沁みました。

忘れられないですよね。ほんとに泣いちゃいそうでしたもん（笑）。

バイトスタッフさえハイレベル。業務はじっくりと学べる環境

実際に働いてまず目を見張ったのは、『PUZZLE』のレベルの高さです。入社後ルームを整えるところから教わったんですが、最初の僕の“せんせい”は、アルバイトのスタッフだったんですね。

ビシッと隙のない正確さもそうですが、何より手際が良いのに驚かされました。教え方だって、ムダがなくうまい。

「バイトさんでこれか」というのが正直な実感でした。気を入れなおしてしっかり業務を覚えなければ、付いていけないなと。

当然社員の皆さんも、笑顔、言葉遣い、訪れたお客様への気配り目配り、どれを取っても行き届いていますよね。自分も営業として経営者として、それなりに場数は踏んできたつもりだったんですが、まだまだ学ぶことばかりです。

ただ、業務はすごく覚えやすい環境なんですね。まだ新しい組織だけに、“とりあえずフロントに立って”とか“習うより慣れろ”的な古い体質とは無縁です。僕で言えば、まず備品の管理や清掃、ルーム整頓からのスタートでした。

その後Webサイトの更新をしつつ、お店のコンセプトやキャストさん達の特徴を学びという流れですね。フロントで先輩に付き、電話対応や接客にも携わるようになったのは、やっと2週間目ぐらいのことでした。

じっくり育ててもらえているのがわかります。業界未経験でも充分に馴染めるし、ステップアップできる環境かなと。

立場も収入も付いてくる。“見てくれている”信頼感が嬉しい

基本的に残業はほとんどなく、10時間で帰れますしね。朝から晩までみたいな環境にいたので、プライベートの充実がありがたいです。

やりがいもすごくありますよ。お客様にお礼を言われたり、口コミに「スタッフの対応が良かった」なんて書いていただけると、励みになりますよね。

もちろん僕1人の力ではないんですが、だからこそ「みんなでお店をつくっている。盛り上げている」という気持ちになれますよね。売上に応じて大入手当やインセンティブが付くので、それがチームワークの良さにも繋がっているんだと思います。

僕自身せっかく“やればやっただけ”という職に就けたので、いずれは副店長に、店長にという意気込みはあります。でもさすがに入社したばかりなので、それを口にするのはまだ早いかなと（笑）。

先輩のサポートのおかげで、それなりに業務をこなせるようにはなったんですが、まだスピードが伴っていないんですね。「あいつ何やってもきっちりだし、早いよな」と言われるぐらいになりたいんです。

逆に言うと、そうなった時に収入や立場は自然に付いてきていると思うんですね。それくらい先輩のことも店長のことも信頼しています。

「きっと、見てくれている」

こうして安心して働けることこそが、転職していちばん良かった点かもしれません。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

思わず「ご苦労されて」と言いそうになる経歴ですが、それを吹き飛ばすような、明るく前向きなインタビューでした。記事にあるように、やりがいある仕事に巡り会い、何より周りに恵まれているのが大きいのでしょう。まだ25歳。これからですよね。陰ながら私も応援しちゃいます！