「これが私の事業観! 女性目線・お客様目線の徹底こそ利益への近道」 ~シンデレラFCグループ『グランエステ東京』開発者・伊藤龍治さん#1~

2017年06月15日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集者

――昨年11月、関東有数の大手グループ・シンデレラFCグループが、満を持してエステ事業に参入した。その旗艦ブランドの名前は『グランエステ東京』。

“70分25,000円”の強気な価格設定で、高所得者層をターゲットに、じわじわとその存在感を高めている。また、同時期に、大衆向け第二ブランド『エステdeシンデレラ』、この6月には素人&ライト系第三ブランド『アロマピュアン』をリリース。スピーディな展開が注目される。

このエステ事業を率いるのが、今回の主人公・伊藤龍治さん(29)だ。伊藤さんは、大手エステグループを経て、昨年夏にシンデレラFCグループに入社。その後、わずか3ヶ月で『グランエステ東京』のオープンを実現した、新進気鋭のプロデューサーだ。

一般的に、社運を担う新規事業の責任者は、その企業で実績を積んだエース社員が任されるのが通例だ。伊藤さんはなぜ、入社と同時に、新規事業責任者の座を勝ち得たのか。

2017年度第二弾の「プロの肖像」では、伊藤さんの来歴を紐解きつつ、“チャンスを掴む仕事の哲学”というテーマで、全3回の連載をお届けする。

第1回の今回は、エステ事業の概要を伺いつつ、伊藤さんの事業観について語って頂いた。

求められるものに徹底的に応えるのが『グランエステ東京』

今、当社のエステブランドは、『グランエステ東京』と『エステdeシンデレラ』、『アロマピュアン』の3つありますが、やはりそれぞれにコンセプトというのがあります。

まず『グランエステ東京』の場合、高級風俗エステとして、品格を持って、高所得者層の方をターゲットとしているということですね。

やはりそういう方は、求めるレベルが非常に高いんですね。

ですので、ユーザーのニーズに応えられるものを用意しておかないといけない。具体的には女性の質もそうだし、サービスの質もそうだし、我々男性スタッフの電話受付の質もそうだし、より徹底して、他店様に負けないレベルのものを提供していく。

もうそこに尽きている形ですね。

次に『エステdeシンデレラ』は、金額帯としては、安くもないし高くもない。大衆マーケットといわれる、一番多くの方がご利用しやすい金額帯のところに絞ったお店です。

その中でのコンセプトは、たった1つ、高品質。他店様と同じ金額を払ったときに、どれだけ質の高いセラピストが質の高いサービスをできるか。ここを徹底してやっています。

最後に『アロマピュアン』。ここは『エステdeシンデレラ』とほぼ同等の品質になりますが、エロの要素でライトなのと、女子大生とか素人とか、そういったイメージを大事にしたブランドというのが特徴です。

『グランエステ東京』と『エステdeシンデレラ』、『アロマピュアン』では、金額が大きく違います。

*70分コース:『グランエステ東京』25,000円 /『エステdeシンデレラ』16,000円

やはり金額が違うと、徹底的に求められるものが違う。その求められたものに対して、より応えることができるセラピストがいるのが、『グランエステ東京』になります。

一番大きなポイントは、セラピストの容姿、スタイル、技術、実績。実績というのは、他店様でトップランカーだった女性のみ採用しているということですね。

そこにプラス、高級店として通用するルックスとスタイルの方かどうか。もともと持っている気質として、ホスピタリティー精神が旺盛な方かどうか。そうした点を総合的に見させて頂いて、ご縁を持たせて頂いています。

足元での採用率は、大体30人に1人ぐらいになっていますね。

違う品質・品格で差別化するための講師・講習運用

エステというジャンルは、講師も重要なポイントになってきます。

一般的には、OB、OGが教えているとか、あるいは街のエステティックサロンと外注契約を結んで、そこの講師を招いているとか、そういったレベルで留まってしまってケースが多いです。

しかし、『グランエステ東京』はじめ、当社のエステ事業の場合、国際ビューティスペシャリストとしてメディアへの露出も多い貝瀬アツヤさんをエステ講師にお招きしているのをはじめ、こちらも優れた方々を集めています。

女性の講師は、全員上級ディプロマを保有していますし、ヘアメイク、ネイリスト、美容師免許など、いわゆる女性のビューティーの部分にも携われる講師たちもいるので、当社のエステ事業では、違う品格・品質で差別化できているんじゃないかなと思います。

それから、講習の運用ですね。こちらは恐らく、他店様よりもかなり講習に時間をかけている。女性が入店したときだけではなくて、継続的に、毎日講習を行っているので、次々に女性が講習を受けられる体制にしています。

これは、女性からみると福利厚生や待遇の一環でもあるんですが、やはり顧客満足を考えたときに、マッサージスキルであるとか、接客のレベルであるとかというのは外せない部分になりますので、そういったところは徹底してやるようにしています。

――理想的とも言えるサービス体制。伊藤さんの言葉からは、ブランドに対する強い自信が伺える。なぜ、他店では実現できないことが、可能だったのだろうか。

女性目線・お客様目線を徹底すれば自ずと利益はついてくる

まずはグループ力。大手だからできることって、多々あると思うんですね。そこは明らかに基盤となっているというのが一つ。

あとは、非常に経営層の考えというのが柔軟で、他店様とのいい意味での差別化というのをどんどん図りたい、そのためには何をしなきゃいけないかというのが明確になっている。

これは私の事業観でもあるのですが、目先の利益を追求していくというのがよくあるスタイルだと思うんですけども、私はそこじゃないと思っています。

女性たちが、還元率のところも含めてきっちり稼げる基盤があるかとか、ご利用頂いたお客様が、その支払った金額に対する価値というのを見出せるかどうかとか。それがやはりサービスの基盤だと思っているので。

そういったところを徹底してやっていくことによって、利益は自ずからついてくると思うんです。ただただその気持ちだけですね。

それからもう一つ、正直にやっていくというのがあります。

先ほどの女性の採用率の話もそうですけど、例えば、女性求人ですと、もう見たまま、読んだままの情報で、面接が進んでいくか。お仕事をして頂けるか。そこは凄くこだわっているところですね。

だいぶ風俗業界も、そういう正直な商売が流行り始めているとは思うんですけども、やはりまだまだ違うというのがこの業界のいけないところだなと、個人的には思っていまして。

どれだけそういった部分を、働く女性やお客様の目線に立てるのか、きちんと正直にやっていくのか。そういう部分が今、大きな差別化に繋がるのかなというふうに思ってやっています。

――続く第2回では、伊藤さんの来歴について紐解きつつ、現在の仕事観を培ったある挫折経験について、語って頂く。

次の記事>>「挫折から学んだ仕事観―“人”、何をおいても人。」 ~シンデレラFCグループ『グランエステ東京』開発者・伊藤龍治さん#2~

伊藤龍治(いとうりゅうじ)

1988年生まれ。早稲田大学中退後、フィットネスクラブ運営企業を経て、風俗業界に転じる。2016年シンデレラFCグループ入社。現在、エステ事業責任者として、『グランエステ東京』『エステdeシンデレラ』『アロマピュアン』の各ブランドを展開中。生き方として“男の美学”を大事にする。愛読書は、乙武洋匡の『五体不満足』。
『グランエステ東京』:公式サイト

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

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元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。2015年春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

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