【総合職(店長・幹部候補)】田中浩二さんのインタビュー記事
2018年入社
田中浩二 (36歳)
総合職(店長・幹部候補)
前職:飲食店経営
2020.5.1
既に“飽和”のメンズエステ業界で、“ブランド化”に成功。どこに賭け、なぜ勝てたのか
この記事のポイント!
- 20代前半は、バーの経営。多くの縁と書物から学んだ
- コンセプトは“高級”。どこにも負けないサービスと、プライド
- “ルールの中で、誇り高く”。だからこそ、ケアが大切
きつかったエンジニアの仕事。「自分の時間。これで良いのか」
もともと僕はエンジニアだったんですよ。憧れもあって専門学校に入って、卒業後サラリーマンとして、システムを見る仕事に就きました。
ところがほんとにキツくて(笑)。休みはない。残業代は出ない。自分の時間なのに、いったい何だと。
しかも地元の友だちや先輩たちを見ると、自分で飲食店を経営したり、失敗を恐れずに起業していたりするじゃないですか。自分もこのままじゃいけないなって……。
逆に言うと、僕は友人知人、環境に恵まれていたと思います。それぞれ規模の大小はあっても“経営”“自分でやる”という目線で仕事を捉えている方が、身近に多く居ましたから。
触発されるような形で、僕もバーを始めたんです。22歳でした。
20代前半は、バーの経営。多くの縁と書物から学んだ
そのバーは5年ぐらい続けたと思います。最初は仲間が来てくれましたし、僕自身お酒も人との会話も好きでしたから、ここにもまたご縁で、多くの経営者が来てくださいました。
だから色んなことを学べたんですよね。自分自身でも、ビジネス書から自己啓発の本まで、よく読みましたよ。ボーっとしていたって、事業はうまく行きっこないですから。
でもそうすると、バーだけでは飽き足らなくなります(笑)。これまで様々な事業に携わってきました。
「また何か新しいことを始めたい」
そう思っていた矢先に、「メンズエステに出資しないか」と誘われたんですね。それが2年前のことです。
初月200万円。セラピスト達のために、他店を必死で研究した
ただご存知かどうか……。メンズエステって、もう当時からたくさんあったんですよ。その時から“オーナーで”というつもりではあったんですが、新事業として賭ける以上、最初は自分でやらなきゃ勝ち残れないなと。
しかし甘くはないですね(笑)。勢い込んで始めたものの、初月は200万円ぐらいしか売上がなくて、これではとてもスタッフとセラピストさんを食べさせていけません。まずヨソを知らなければということで、業務の合間や空いた時間に、徹底的に他店を研究しました。
で、すぐに気づきました。「似たようなお店が多いな」と。同じような価格帯に、同じような施術の女の子。どこに行っても同じという感覚がありました。
ここで選択肢は2つあります。1つは料金を下げること。同じサービスなら、当然ユーザーは安いお店に行きますから。
でも僕はこの選択肢を取りませんでした。逆に“高級エステ”というコンセプトを打ち出し、他との差別化を図ったんです。
コンセプトは“高級”。どこにも負けないサービスと、プライド
一旦安くしたら、料金てなかなか上げられないんですよ。それに他が下げたら、値下げ競争になってしまいます。そして何よりも、セラピストのモチベーションが落ちてしまうんですね。
「誰がやっても一緒」
「頑張っても頑張らなくても同じ」
実際他店でそんな接客を受けたこともありました。勝てるコンセプトは“リーズナブル”じゃない、“高級”だというのは、僕の肌感覚としてあったんです。
そして面接する女の子に、僕はこう伝えるようになりました
「ここは他よりも料金が高いです。だからもちろん、あなたの給与も高い。その分おもてなしの心を大切にしてください」
つまり“プライドを持って”ということですよね。どこよりも質の高いサービスを行っているからこそ、自分たちはどこよりも良い給与がもらえる。この意識を持ってほしかったんです。
あそこは高い ⇒ 素晴らしいから当然。“ブランド化”に成功
結果は大成功でした。セラピストさんは高級店を支える誇りを持って施術を行ってくれるようになりましたし、そういう子だけが集まるようになりました。
お客様はと言えば、「あそこは高い」ではなく「あの店は素晴らしいからこそ」と思って下さるようになったんです。ありがたいことに、たくさんのファンが付いて……。
当初200万円だった月の売上は、半年で1,500万円にまでなりました。その後『ファーストクラス』は、この2年で3店舗を展開する“ブランド”にまで成長したんです。
“ルールの中で、誇り高く”。だからこそ、ケアが大切
スタッフの仕事自体は、それほど難しいものではないんです。“おもてなし”の気持ちを大切にというのは、セラピストさんの場合と変わりません。接客業経験のある方は“より丁寧に”ということを心掛けていただければ良いし、やる気さえあれば、未経験の方も、この2年のノウハウでしっかり支えます。
大事なのはセラピストさんへのケアですね。ご存知のように、メンズエステというのは性的なサービスはないんです。ただお客様の中には、稀に過剰なサービスを要求する方もいます。それを断る、かわすというのも、セラピストさんの苦労の1つではあって、やっぱり精神的に参っちゃうことはあるんですね。
パッと顔を見て、暗かったら「大丈夫ですか? どうかしましたか?」と一声掛けるのは当然です。自分からは言えないこともありますから。
当然ですけど、相談があった時になあなあで流すのもダメですよ。どんなに忙しくても「たいへんでしたね」と、気持ちを汲む。聞くという“姿勢”が大切です。
「よく頑張ってくれました」
直接口に出す出さないは別にして、こちらのこの気持ちは、常に伝えるように心がけています。“ルールの中で、誇り高く”。これはメンズエステとしてと同時に、高級ブランドとしてのプライドでもあるんです。
仕事は楽しくて良い。若い人に伝えたい思い
今スタッフとして入社してほしいのは、夢のある方ですね。大きくなりたい方。
僕だってかつては他の事業をしていました。そして今がある。学んだ経営、“相手の気持ちを汲む”という姿勢を、ここで活かしただけという思いもあるんです。
同じように「いつかは自分のお店を出したい」とか、メンズエステに限らず「起業したい」という思いのある方は、とことん応援してあげたいですね。独立支援という形で。
きっとそれぐらいの方が業務を覚えるのって早いし、仕事もおもしろいと思うんです。エンジニア時代、正直僕は全く仕事が楽しくありませんでした。だから時間を大切に、常にワクワクしていたいという気持ちは、今も変わりません。
誰だって本当はそうじゃないかと思うんです。諦めるか諦めないかでしかないなら、諦めないでいこう。僕はずっとそのスタンスで来たし、それで成功しました。若い方にも、信じる力を伝えていきたいですね。
取材後記
プロフィール
田中浩二
総合職(店長・幹部候補)
(前職:飲食店経営)