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企画・マーケティング】赤羽唯志さんのインタビュー記事

2012年入社

赤羽唯志 (45歳)

企画・マーケティング

前職:新聞記者

2018.5.11

「ヨソ」での経験が、ぜんぶ活きる。こんな業界、他にないんじゃないかな?

この記事のポイント!

  • 業界コワいは「皆無」。昔と違うこと、知っていましたね
  • 他業界からでも、自分の経験を活かせる場所が、必ずある
  • 「人ありき」のマーケティング。他にはない「おもしろさ」

業界コワいは「皆無」。めずらしいかもしれないですね

この業界に入る前は、新聞記者だったんですよ。競馬新聞。その会社を辞めたのが、東日本大震災の時なんですね。競馬開催できなくなっちゃったんですよ。

開催自体は1週しか止まらなかったんですけど、その後開催してもWINS(場外馬券場)とかでは買えないので、ネットで買うしかない。それが1か月ぐらい続いたものだから、お給料が出なかったりしたんですね。

それでこの業界に入ったわけです。「はじめはこの業界コワかった」とか皆さん口にするでしょう? 僕は実は、それが全然なかったんですよ。知っていたんですね。

前の会社が、競馬新聞や雑誌だけじゃなくて、アダルトな雑誌とかも扱っていたんですね。だから僕も取材とかはしたことがあって。「普通の会社じゃん」て感じていたんです。

入ってからも思いは変わらないですよ。社会保険はあるし、福利厚生もしっかりしているし。要は、よくある昔ながらのコワいイメージは消えていて、やっぱり「企業」になってるっていうところが「安心」に繋がりますよね。自分も結婚してますから、嫁も社会保険を渡すと、それだけで安心というか(笑)。

広報と言ってもいきなりじゃない。自分が「活きる」場所が広報だったということ

ここでいきなり広報を担当したわけじゃないですよ。最初は一般の受付。内勤スタッフを1~2年続けて、店長やって。それで広報っていう形になりました。

はじめは電話を取って、コンパニオンさんとやりとりをしてフォローして……。お客様、コンパニオンさん、どちらも大事なところですからね。全体を見て、店長をするというところまで担当しました。

これもだから、「企業」としての会社の方針なんですね。社長から、そういう風に活かしてもらえているというか。一般の会社でも「ジョブチェンジ」とか「キャリアチェンジ」があるでしょう? 「この人はこれが合うだろう」とか「この人にはこれが合うだろう」っていう「場」をちゃんと用意してくれるんですよね。社長が中心になって。

広報も、はじめは「広報企画部」という形。求人もやっちゃおうというところで「求人広報部」が立ちあがりました。

「現場」はたいへんですからね、とにかく。お客様とコンパニオンさんとのやり取りに追われるわけですよ。なので広報に広告、求人の部分を、僕のところで担っているわけです。

他業界からでも、今までの仕事の経験を、フルに活かせる

やっていて思うのは、風俗には「今まで培ってきた仕事をぜんぶ活かせる」っていうことですね。僕の場合だと、それまで「モノを書いて人に伝える」という仕事をしてきたわけですけど、ビジュアル、テキストを含めた「見せ方」ですね。経験を使える。

文章力一つ取ってもそうだし、あとはお客様にアピールするための方法論を、僕はきっちり教わってきたわけですね。風俗もやっぱり、それになぞってやらなきゃ無理だぞっていうのは変わらない。業界が違うだけなんですよ。

失敗だってしました。それはもちろん(笑)。自分がイメージしたお客様向けの「仕掛け」と、実際のコンパニオンさんとの間に、ギャップがあったこともありますよ。その時はコンパニオンさんに怒られました(笑)。

乗り越え方は、もうすぐ「切り替えて切り替えて」ですよね。社長がそうですから。「新しいことにどんどんチャレンジしてくれ」っていう。チャレンジする姿勢を買ってくれています。「失敗してもいいから」って。それだからやれているところがありますね。

今自社で求人のホームページを持とうとしているんですけど、そこも自分に任せてもらっています。

「人ありき」のマーケティング。楽しくてしょうがない。飽きない

やりがいって言うともう、僕は今楽しい。おもしろくてしょうがないですよ。

これまでの仕事をぜんぶ活かせるっていうのはさっき言った通りなんですけど、活かしつつ、「風俗ゆえ」のおもしろさもやっぱりあります。「アピールする1人ひとりが違う」っていうところ。これが「モノ」、例えば車や家電なら、ある程度決まってくるじゃないですか。

「人」はそうは行かない。1,000人女の子がいたら、それぞれの女の子の個性や持ち味は、ぜんぶ違うわけなんです。それを「この子はこういう子ですよ」って、一つひとつプロデュースして、伝える。

コンパニオンさんとお客様、双方がハッピーになれるように、マッチングを図るんです。要はマーケティングも入ってくるし、人の「気持ち」も入ってくる。この仕事はほんとうに、いろんな要素が入ってくる。だから飽きることがないんです。

これからこの業界に入ろうっていう人にいちばん伝えたいのは「コワがらずに」というところですよね。せっかくこんなにおもしろいのに、業界をコワがられるともう進めないですから。

イメージがそうなのかなと思うんですけど、もう昔とは違って会社ですから。ちゃんと「戦略性」を持って「こういう風に売り出していこう」とか、「こういうイベントを使ってお客様を集客しよう」とか、行き当たりばったりじゃなくて、「長期的なビジョン」を見据えています。

コンパニオンさんの求人一つとっても「今日、明日」なんて無理な考え方はしません。「何ヶ月単位でやろう」とか、そういう「企業的な考え」をしっかり持っていますから。逆に「昔ながらの」風俗という考えでは、入ってきてもらいたくないかな。

僕はWebマーケティングの業界だと思っていますけど、別な風に捉えて入ってきてくれたって良いと思うんです。今まで体験した仕事というのが活きていく、活かす場面が幾らでもあります。僕は色んな仕事をしてきましたけど、これほどまでにいろんな仕事の経験が活かせて、かつこの業界ゆえの楽しみがあるなんて、今までなかったことですよ。

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

こんなに自分の経験が活かせたことはないという赤羽さん。スタッフの「たいへんさ」に言葉が及ぶのは、やはりご自身が「現場」を経験し、店長まで務めたからなのでしょう。取材時にもコンパニオンさんから気軽に声を掛けられていて、ふだんからの信頼関係を、マッチングに活かせている様子が垣間見られました。プロフェッショナルとしての仕事ぶりを感じさせられた取材でした。

プロフィール

赤羽唯志

企画・マーケティング

(前職:新聞記者)