【総合職(店長・幹部候補)】山本健太さんのインタビュー記事
2019年入社
山本健太 (30歳)
総合職(店長・幹部候補)
前職:鳶職
2021.6.24
“できない”の前に“やる”。“責める”より“助け合う”。だから僕も、チャレンジできる
この記事のポイント!
- 失敗続きの送迎ドライバー。クビかとさえ思っていたのに……
- 内勤は“中のこと全部”ではない。組織の“役割分担”が進んでいた
- 「この位置で満足なんかできない」。そう思える自分が嬉しい
鳶は“現場の華”。でも、独立する気にはなれなかった
「もういいかな」
18歳で名古屋の高校を出てから、ずっと鳶職をしていました。“建築現場の華”なんて言われますけど、やっぱり体はキツくて。納期が迫れば雨の日も風の日もですしね。
10年経って「そろそろ独立だな」なんて諸先輩方から声を掛けられ始めた頃に、「いや、いい。オレは独立はいい」という気持ちになっちゃったんです。30代に入ってから、同じ仕事を続ける自信がありませんでした。
とは言え僕は、鳶以外の仕事を知りません。その上で肉体的にラクな仕事をと考えた時に、この業界が頭に浮かんだんです。
「送迎ドライバーなら、自分にもできるかもしれない」
失敗続きの送迎ドライバー。クビかとさえ思っていたのに……
でも現実は厳しかった(笑)。道を間違ってしまったり、時間に遅れたり、極めつけは女の子を2時間待たせてしまったことさえあったんです。
もう申し訳なくて、その子の顔を見られなかったですよ。「向いてないのかな」って、毎日そんなことばかり思っていました。
それに比べてと言ったらあれですけど、先輩方はイキイキと仕事をされているんですよね。月給も店長にお話を伺うと、3桁だと。しかもそんなクラスはグループにゴロゴロいると。もう「羨ましいな」しかなかったですよ。
ところが3か月ほどしたら、上の方から声を掛けられたんです。
「山本君、内勤やってみない?」
「え?」って感じですよ。夢にも思っていません。クビと言われないのが不思議くらいの気持ちしたから。
「でも僕、失敗ばかりですよ」
「(笑)。入って2、3か月で失敗しない人なんていないよ。一生懸命やってるじゃん」
「……そうなんですか」
で、振り返ってみると、その3か月間、この上司の方含め、みんなが僕を助けてくれていたんですよね。さっきの2時間待たせてしまった女の子だってそうです。彼女に責められていたら、僕は情けなくて自分からお店を辞めていたかもしれません。でも、そんなことはなかった。
「よろしくお願いします」
この人達の元でなら、自分も頑張れるかもしれない。そう思えたんです。
内勤は“中のこと全部”ではない。組織の“役割分担”が進んでいた
実際スタッフをやってみたら、とても驚きました。僕内勤というのは、中のこと全部をやるものだと思っていたんです。でも、少なくともここは違うんですね。
お客様の電話を取る部署は、取る部署(オペレーター業務)
女の子のシフト管理、面接、サポート中心(マネジメント業務)
Webサイトは、福岡・愛知・岐阜にそれぞれ専門スタッフが(Web管理業務)
すべて“役割分担”されていたんです。自分の得意なところ、やってみたいところで実力を磨けるし、特に良いのは“仕事に集中”できる。僕はマネジメントを担いました。
店長はこの上に立って全体をまとめるわけですけど、必ずしもマネジメント業務担当のスタッフだけが昇格するわけでもありません。
オペレーターとして働く中で、お仕事の入り方や配車、必要なマナー、お客様の傾向、クレームへの対処法なんかが身に付きます。この過程でサービスの向上も含めて運営の青写真を描き、店長へとキャリアアップする方がいるんですね。
つまりどの部署だって、1つひとつの業務は全体に繋がるということ。意欲さえあれば、誰にもチャンスがある。恵まれた環境だと思います。
ポストへの挑戦も業務効率化も同じ。「やってみよう!」が大切
たぶんこの役割分担も、グループが試行錯誤する途上で生まれたものなんですよね。
基本的に「やってみよう」が強い社風なので、きっと部署分けも「これで業務効率化できるんじゃないか」「人材確保にも役立つんじゃないか」って、どなたかが言い出した結果だと思うんです。
まずチャレンジして、みんなで協力して進めてみて、「違うな」と感じたら戻ればいい。「できない。ムリ」、この言葉だけは止めようと。実際20もの店舗があるので、中には従来の運営通り、内勤が色んな仕事を兼務するお店もあると思います。
だから同じなんですよね。失敗続きのドライバーだった僕に「内勤やってみなよ」と声を掛けてくださったのと。つまずいたら、原因を考えればいい。改善策を話し合えばいい。1人で仕事をしているんじゃないんだから。
おかげさまで、僕1年も経っていない昨年の3月から、福岡に来て店長ですよ。しかも2店舗見ています(笑)。
何事も前向きに。コロナで時間が空く⇒後輩に業務を教えられる
よく「コロナ真っ盛りでたいへんだったのでは?」と聞かれるんですが、グループとしても初めての九州でしたから、広告から何から上の方達がサポートしてくれたんですね。
なのでキツかったという思いはないんです。忙しい日もあれば、確かにイマイチという日もあったかなという感じで……。
前向きに考えるようにはしていました。時間のある今だからこそ、この空きを利用して、後輩にしっかりと業務を教えてあげようとか。ドライバー時代にあれだけのミスを犯した僕なので(笑)、スタッフになってからも何かと間違いはあったんです。でもその分後輩達には、先回りしてアドバイスできるなと。
僕自身も福岡のことを様々勉強してみました。それこそ競合で強い店はどこなのかとか、ホテルのグレードはどんな感じで、何が受けているのかとか。街を歩いてもみましたし、地元のスタッフに「福岡の女の子って、どんな感じなの?」と聞いてみたり。
良い時間だったなと思います。喉元過ぎればじゃないですけど、お客様の入りも安定してきましたしね。1年を経て、やっと軌道に乗れたかなという手応えがあります。
「この位置で満足なんかできない」。そう思える自分が嬉しい
だけどびくっりしますよね。女の子を2時間待たせてべそをかいていたアルバイトドライバーが、2年後には2店舗の店長として、いっぱしのことを言っているんですから(笑)。
当時は想像もつきませんでした。機会と場をくれた会社には、感謝しかありません。
ただ売上に天井はないんで、まだまだこれからですよ。月給3桁万円?(笑) 正直に言います。まだ行く月と行かない月があります。先輩には「1年ちょっとの店長でそこまで行けたら大したもんだと」は言われるんですが、その先輩は僕の2倍も3倍も稼いでいますからね(笑)。
負けていられないし、そしてこんな風に言えるようになった自分が、何より嬉しいんです。
(インタビュー:新海亨)
取材後記
プロフィール
山本健太
総合職(店長・幹部候補)
(前職:鳶職)