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一般職(内勤・スタッフ)】戸草マサカズさんのインタビュー記事

2016年入社

戸草マサカズ (44歳)

一般職(内勤・スタッフ)

前職:編集者

2018.8.14

映画を観ているように楽しい日々。40歳を超えて、何ものにも代えがたい仕事に出会えた

この記事のポイント!

  • ヤケになっていた自分。父が倒れ、目が覚めた。「働かなきゃ」
  • 社長自ら2週間つきっきりの指導。やり遂げたとき、変われた
  • コンパニオンは気持ち良く。ゼッタイに不安にさせてはいけない

ヤケになっていた自分。父が倒れ、目が覚めた。「働かなきゃ」

ずっと編集の仕事がしたくて、30歳前後から7年ぐらい編集プロダクションにいたんですよ。でも業績が悪化して、辞めざるを得なくなって。

ゲーム雑誌なんですけどね。やっぱり好きな仕事だったから、その後仲間と会社を立ち上げたりもしたんですけど、利益を出すまでには行かなくて……。

「ほんとうにもうダメなんだ」となったときは、ショックでしたね。ちょっとヤケになって、ろくに仕事もしなくて。埼玉の、蒲生の実家に半分引きこもるような感じでした。

でもね、ある日たった2人で暮らす父が脳梗塞で倒れたんですよ。

目が覚めたというと大げさですけど、「働かなきゃ」と思って、やっと重い腰を上げたという感じです。僕は41歳になっていました。

父の医療費の心配もあったんで、まずお金が欲しかった。でも年末で、求人は少なかったですねえ。“高収入 男性 中年”という感じで検索して、実家も近くてとなったときに、LSグループにヒットした感じでした。

こちらの“条件”を社長は「いいよ」。恩に感じた

業界に対する心配がなかったわけじゃありません。僕はヘルスというものが何なのかさえ知らなかったですから。

決め手になったのは、社長でしたね。父の病がまだ予断を許さなくて、お見舞いのために途中で抜け出さないといけないかもしれない。万が一亡くなったら、何日間か休むかもしれない……。

僕がそれを言ったとき、社長は「良いよ」って返してくれたんですよ。「それでもかまわないから」って。

ありえないですよね(笑)。そりゃ恩に感じましたよ。「ここでがんばってみよう」って、思えました。

社長自ら2週間つきっきりの指導。やり遂げたとき、変われた

そうは言っても、最初はキツかったです。業界がキツいというんじゃないんです。僕の能力と、気持ちの問題。ここは研修だって丁寧。職場の雰囲気だって、一般の企業とぜんぜん変わらないですからね。

最初は柏店勤務だったんですけど、僕はほとんど女性と話すことがなく人生を歩んできたので、まずコンパニオンさんたちとうまく話せなかったんですよ。

そこでつまずいているんだから、ケアなんて当時は夢のまた夢です。

おまけに名前を覚えられなかったんです。コンパニオンさんたちの。ワンテンポ遅れてしまって、周りに迷惑をかけてしまって……。

1か月はつらかった。でも、辞めようとは思いませんでした。父の病でいつ仕事に穴を空けてしまうか分からない僕を、やる気だけで社長は雇って下さったんですから。

そんなときです。社長がオープンしたばかりの南越谷に、僕を移動させてくれたんです。もともと僕が、蒲生にある家と父の入院先が近い南越谷の方を望んでいたんですね。

だからっていうのもあると思うんですけど「僕が教えてあげるから、こっちに来なさい」って。そうなんですよ。社長自ら(笑)。

2週間つきっきりで教えてくれました。電話の応対、言葉づかい、女性との接し方、1日の流れ、お店の管理までぜんぶです。

今振り返ると、すごくラッキーだったと思います。今はおかげさまで大繁盛の南越谷店ですけど、当時はオープンしたてで、コンパニオンさんは新人さん、お客様も開拓中という状態でした。一緒にイチからはじめられたんです。

2週間経ったとき、僕は遅番の責任者になりました。一人で朝までお店をまとめたんです。

やり遂げたときは嬉しかったですね。ここで変わったと思います。やる気とサポートしてくれる方さえいれば、何とかなるものなんですよ。社長には感謝しかないですね。

コンパニオンは気持ち良く。ゼッタイに不安にさせてはいけない

僕と同じようにこの業界に挑戦しようと思っている方に、言いたいのは1つだけですね。

モノ覚えが悪くなったとか、接客がはじめてなんていうのは、ぜんぜん大丈夫です。どんな仕事だって、はじめはたいへんですよ。それを思い出してほしいんです。だいたい最初の1、2か月過ぎたら、たいていのことはできるようになっているじゃないですか。

伝えたいのは、そういうことではないんです。いちばん大切なのは、“この人未経験なんだ”って、コンパニオンさんを不安がらせないことなんですよ。

南越谷に来てからも遅番の責任者になったときも、僕は「入ったばっかりなんで助けてください」とか「未経験なんでご迷惑かけちゃうかもしれないですけど」なんて、余計なことはゼッタイに口にしませんでした。堂々としていたんです。

コンパニオンさんにとっては、未経験だろうが経験者だろうが“社員”なんです。特に南越谷店は、コンパニオンさんたちだって「はじめまして」の新人さんなんだから、わざわざ言うことないんです。

「この人はじめてなんだ。大丈夫かな」って、少しでもコンパニオンさんに心配をかけてはダメなんです。彼女たちにはのびのび自由に、楽しく仕事をしてもらわなくちゃ。

それにね。“役”って、付いてくるものなんですよ。板に付いてくる。遅番の責任者、何とかかんとかやりこなして、今はどこだって何だってやりこなせるぐらいの気持ちでいますよ。

コンパニオンさんたちも頼りにしてくれてるんじゃないかなあ……。これは良し悪しなんですけど、シフトが終わった後も、お店に残って話をしていたりね。僕も業務は怠るわけにはいかないから、キーボード叩いて電話に出る合間に、横で「うんうん」て聞いていますよ(笑)。

居心地が良いんでしょうね。それは職場として、すごく大切なことだと思います。

毎日がスペクタクルロマン。こんなに楽しい仕事は、他にない

今僕は、毎日が楽しくて楽しくて(笑)。2年経つのに、未だにまったく飽きないんですよ。これは入社してからの、いちばんの驚きかもしれないですね。

人同士が関わる場なんで、お客様側でもお店側でも、毎日ほんとうにいろんなことが起こるんです。おもしろいですよ。映画みたい。その度に僕は驚いたり、笑ったり、感動したりしているんです。そしてあっという間に充実して1日が終わります。

夜、床に就いて1日のことを振り返るんです。「今日もおもしろかったなあ」って。そう、映画館を出た後の気持ちに似ていますね。「すごかったなあ」って。

毎日スペクタクルロマンを観ているような感じ。しかもその中に、自分も出演しているんですからね(笑)。編プロ時代の知り合いの漫画家がいるんで、この僕の体験を原作にして、いつか作品化できたらと思っているんです。

もし毎日に何かマンネリや退屈や「自分はこのままでいいのかな」なんていう思いを抱えている方は、ぜひこの業界に飛び込んでくると良いですよ。きっと人生が変わります。

しかもこの業界は、イチからがんばっても高い収入が得られる。その意味でも、新しくはじめたり、やり直すにはいちばん良いんじゃないか。僕はそう思っています。

取材後記

松坂 治良

執筆者

松坂 治良

「威張らず、偉ぶらず、出しゃばらず、欲張らず」がモットーという戸草さん。社長からも周りからも、そのお人柄が評価されているのでしょう。グループの研修も、“1週間は仕事を見ているだけで良い”など、未経験者に強く配慮されていました。大切なのはやる気、やる気さえあれば誰だって輝ける。あらためて気持ちの大切さを感じた取材でした。

プロフィール

戸草マサカズ

一般職(内勤・スタッフ)

(前職:編集者)

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