【総合職(店長・幹部候補)】毛利基文さんのインタビュー記事
2021年入社
毛利基文 (26歳)
総合職(店長・幹部候補)
前職:自営業
2023.8.1
何もかも失った自分が“手取り”月給250万円という事実。26歳店長の、今とこれから
この記事のポイント!
- わずか1年2か月で店長に。“意欲”を買ってくれる社風だった
- キャストさんに“しっかり稼いでもらう”。そのためにはまず……
- フツーに頑張り、成果さえ出せば報われる。だからこそ“もっと”
19歳で起業。コンサルに貿易。順調に業績を伸ばしたが……
僕は今26歳で、最終学歴は高卒になります。
まわりは大学に進学とかしていきましたけど、僕は興味なかったし、むしろ早く世に出たい思いが強かったんですね。“自分に何ができるか”を知りたくて、色んなバイトをしました。
その後19歳で起業したんです。理由?(笑) 1年のフリーター期間で、「もっと稼ぎたい」と思うようになったし、何と言うのかな、仕事って結局慣れがあるだけで、取り組んでしまえば何でもできちゃう気がしたんです。
実際最初は“何でも屋。よろづ屋”のような会社でした。飲食店のヘルプからWebサイトの作成、それこそ「庭の草をむしってくれ」と言われれば、喜んで引き受けるみたいな(笑)。
そんな手探りの経営が数年続いて、最終的にはコンサルタントと貿易に絞りました。人にも恵まれて、おかげさまで順調に業績を伸ばしてもいたんですが……。
貿易と聞いて、ピンと来た方もいるでしょう。コロナ禍で輸入がストップし、大打撃を受けちゃったんですね。僕がやっていたような零細企業は、ひとたまりもありませんでした。家、車、家庭、子供、文字通りすべてを失ってしまったんです。
業界入りのきっかけは、元気いっぱいのスタッフとキャストさん
それから後しばらくは、池袋の1泊3,000円の宿で寝泊まりしていました。ヤバい時期でしたね。心身共に疲れ果てて、死ぬことも考えたぐらい。
それでも何もやることがないから、毎日散歩はしていたんです。そんなある日、すごく元気な声が耳に飛び込んできて……。
見るとセクキャバのお兄さんとキャストさんなんですね。夕方16:30ぐらいでしょうか。プラカードを持ち、はしゃぐようにして「いらっしゃいませ!」と叫んでいました。
「いいなあ。行きたいなあ」
でも手元にはもうお金なんてないんですよ。で、ふと「スタッフはどうだろう?」と思ったんですね。あんな雰囲気でなら、仕事をするのも楽しいだろうと。ネットでボーイの求人を検索したら、たまたまさっきのお店の求人もあって。
そう(笑)、それがウチのグループだったんです。面接後、幸い採用となった時には嬉しかったですね。寮があったのでもう住むところにも悩まなくて良い。家具家電も揃っていたし、覚えているのは、寝具一式を新しく買って取り替えてくれたこと。ありがたいしかなかったですよ。
わずか1年2か月で店長に。“意欲”を買ってくれる社風だった
勤めてみると、お店の活気は街で見かけた想像の通りでした。そのせいか働く当初から、たいへんというより「おもしろい」という気持ちの方が強くて。
すぐに何でもやらせてくれたのも大きいと思います。「これやりたいです」と言えば、「いいね。じゃあやってみる?」という形。わからないことやミスにはフォローもあったので、安心してチャレンジもできました。
実際業務の習得も早かったですよ。2週間でキャストさんのマネジメントまでやるようになって。事務作業も含めて、だいたい1か月ぐらいですべてこなせるようになりました。
出世もとんとん拍子という感じです。主任⇒サブマネージャー⇒マネージャー⇒副店長……。1年2か月で店長にまで昇格しました。実はこれ、グループの最速記録らしくて(笑)。
不思議ですよね。死んじゃおうかぐらいまで行った人間が、わずかな期間でここまで駆け上ることができる。それもこれも“意欲”を買ってくれる社風のおかげだと感じています。
キャストさんに“しっかり稼いでもらう”。そのためにはまず……
スタッフにしても店長にしても、業務で一番大切なのは、キャストさん達とのコミュニケーションだと思います。彼女達あっての事業ですから。
そこで僕が心がけてきたのは、“しっかり稼いでもらう”ということ。事情は様々にしろ、キャストさんはそのためにここで働いてる。なのに入店後何も教えずに席に着かせて、結果ろくにサービスもせずにお客様を帰らせてしまう……。実はこんなお店も少なくないんです。
なので手始めに、キャストさんに“業態”を理解してもらいます。キャバクラではなくコンカフェでもなく、ここは“セクキャバ”。だからこそお客様が求めているサービスがある。そこを徹底して行うんだということを、まずお願いします。
フツーのことのように聞こえるでしょうけど、意外に難しいんですね。
シャイなお客様だって、少なくありません。その場合はお酒だけご一緒して話だけして終われば良いのかと言ったら、そうはいきません。そんなことをすれば、このお客様はきっと二度と来ない。キャストさんの側からの導きは、どうしても必要になってくるんです。
“おかげさま”を忘れない。“背中”で語れば、わかってもらえる
ここができたら“次”ですよね。どうすればキャストさん個々のご指名を増やせるか、営業ツールの使い方をアドバイスしたり、どうやったらお席でボトルを空けてもらえるか、その子のキャラクターに応じて一緒に考えたり。
そして最後は月並みですが、“キャストさんのおかげ”を忘れないことかなと。表情が暗ければ話しかけ、助言を送り、ケアをする。お客様の前では、あらゆる手段でその子のアピールをする……。
こうして“僕らも頑張っている”という背中を一丸で見せていれば、彼女達も信頼し、居心地の良さを感じ、店に残ってくれるんですね。「共に稼ぐ」という意識を持ってくれるものなんです。
フツーに頑張り、成果さえ出せば報われる。だからこそ“もっと”
ただこれって、当たり前と言えば当たり前ですよね(笑)。“一生懸命サービスをする、してもらう”って、どんな商売でも基本じゃないですか。
でも先ほども触れたように、それがなかなかできていないお店も少なくない。だから当たり前を徹底するだけで、この世界では勝ち残ることができるんです。
そしてこうしてフツーに頑張り、成果さえ出せば報われるのがウチの良いところかなと。現に月給30万円からスタートした僕が、今や250万円です。しかもこれは手取りですからね。
今はここに満足せず、「もっと」という気持ちでいます。神田だけではなく、複数お店を見られるようになりたいなと……。
繰り返しになりますけど、僕は一度何もかも失いました。そんな人間でも努力次第で高収入を手にでき、夢まで抱けるのがこの仕事、ウチのグループなんです。
決して自分が特別だとも思いません。誰だって、やってできないことはない。だから、やっちゃおう(笑)。冗談のようですけど、本気でそう思うんです。
(インタビュー:松坂治良)
取材後記
「やってできないことはない」
確かに何事も、気持ちこそが大切なのかもしれません。
プロフィール
毛利基文
総合職(店長・幹部候補)
(前職:自営業)