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16歳でとび職に。40代50代の先輩の“現実”を目にした時……

僕は中卒なんですよ。16歳になる年には、もう社会に出て働いていました。

最初に就いたのはとび職ですね。ただ辞めてニートをしたり、パチプロをしたりと、若い頃は「長く続けたい」という仕事に出会えずにいました。

とびをしていても、先と言うか、“限界値”が見えてきちゃうんですよね。

風でも多少の雨でも外で現場仕事。40代50代の先輩を見ると、体も頭も“金属疲労”を起こしていて、結果20代とか10代の息子孫世代にコキ使われるようになっている。「いずれなんとかしなきゃ」という焦りのようなものはありました。

そんな中、東京にいた友人がこの業界に誘ってくれたんです。初めは店舗型ヘルス、後にホテヘルも経験しました。幸い“やったらやっただけ”の世界は自分の肌にも合って、業界歴はもう10年になります。

やがて『E+』に移ったのは2年前。以前から会長がよく食事に連れて行ってくれたんですが、ある時「名古屋に店を出すんだけど、やってみる？」と……。

「僕やります！」って、二つ返事でしたね。自分の能力と“人間”を買ってくれて、いきなり店長、新規立ち上げ。ワクワクしかないじゃないですか（笑）。

基本給だけで35～36万円。更にインセンティブの基準も明確

冒頭で“やったらやっただけ”と言いましたけど、『E+』こそ、この言葉を体現している企業でした。たぶん東海で一番高給なんじゃないですか。何せ基本給だけで34～35万円ありますから。しかも来年また上がります。

ここにプラスでインセンティブが付くんですが、特徴的なのは、とにかく“明確”なんですよ。目標と金額、両方の面で。

キャストさんの出勤がどれくらいあるか、営業ツールの『写メ日記』が幾つ上がるか、一番は売上ですよね。「ここに達したらプラスで幾ら」とわかるから、そこを目指して頑張れるんです。

残業は“禁止”。長時間勤務は悪しき慣習。成果でもなんでもない

例えばウチの入社1年半、未経験で業界入りした21歳の次長が、既に月70万円近くもらっています。

要因？（笑）　若いだけに勢いです、勢い。統括の僕から見ると周りへの気遣いはまだまだですが、明らかに頑張っているから成果を出せる。だから会社も“給与と立場”という目に見える形で、それに応えるんです。

だからって残業なんてないですよ。長時間勤務は成果でもなんでもない。もし残業なんてさせていたら、上司が怒られます。

「彼なんで残ってるの？　時間が来たらちゃんと帰らせてあげてよ」

業界的な悪しき慣習は、『E+』には皆無ですよ。見方を変えれば、だからこそこうして全国展開できているんだとも言えますよね。

お店全体の“底上げ”。ご指名のないキャストさんにこそ目を配る

今触れた“気遣い”のところで、「早く成果を出したい」というスタッフによく送る助言は、「稼げる子はいいんだよ」ということ。

ルックスが良かったり華があったり、また自分から動けるキャストさんというのは、どこにもいるものです。一方で、そういう子だけに頼っているお店は、決して売上を伸ばせません。

お店のレベルアップ、全体の“底上げ”に大事なのは、なかなかお客様のご指名がないという子に、いかに目を配るかなんですね。

清潔感かもしれない。愛嬌かもしれない。『写メ日記』の方向が間違っているのかもしれないし、“お仕事系か恋人系か”の向き不向きが、自分でわかっていないのかもしれません。

それをスタッフがキャストさんと一緒に考え、サポートして、なんとか実力を付けてあげるんです。僕で言えば、現場時代キャストさんによくアドバイスしたのは、「付いたお客様に興味を持ってみて」でした。

人対人の仕事なので、究極は“当たり前の人間関係”に落ち着くんですね。一方通行、片思いと感じれば、お客様は離れます。相手に自分を好きになってもらうためには、まず自分が好きにならないと。

“共に”が生んだ好循環。見据えるのは、5年で名古屋に10店舗

そしてグループの強みこそはこの“チームワーク”なんですね。こうして僕らが誠意を見せ、何より集客という“結果”が付いてくると、「ここのスタッフは違う」と感じて、キャストさん達は自然に努力してくれるものです。

「SNSも頑張ってみよう」となって、ポスト（ツイート）の更新頻度が上がる。このキャストさんが人気となれば、「あの子は何が違うんだろう？」と周りのキャストさんも気づき、「自分も」となるでしょう。

そうすれば求職中の女の子だって、「人気すごいなあ」とお店に興味を持ち、応募してくれるかもしれない。感化が感化を呼び、“好循環”が生まれているのが『E+』なんですね。

事実ここ名古屋も、2年で3店舗展開するに至りました。実はちょっと遅れているぐらいなんですよ（笑）。5年で10店舗にするつもりなので……。

そのために必要なのは、人材だけなんです。いずれ先ほどの21歳の次長が、一店任されることになるでしょう。ポストはこうして次々とつくられていきます。

だから興味のある方は、ぜひ。本気なら出世は早いし、育てられる自信もあります。要は気持ちですよ。中学しか出ていない僕が言うんだから、間違いありません（笑）。

（インタビュー：新海亨）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

現場仕事をしながら、10代で早々に“先”を考えていた福富さん。必要なのはおそらく“機会”だけだったのでしょう。実際「稼ぐなら早い方がいい。気づいたら動いて」とのこと。統括というご成功を手にしているだけに、お話が響きます。