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建設会社で図面引き。現場が大好きだから、“コロナ禍”が苦痛に

大学の建築学科を出て、二級建築士に。建設会社で図面を引いていました。7年お世話になったのかな？

やりがいがあったものの、コロナ禍で状況が一変してしまって……。職場で仲間に恵まれていた私にとって、在宅ワークで社会との繋がりが絶たれるのは、耐えがたいことでした。

「人と深く関わり、役立つ仕事がしたい」

そう思って転職を考えた時、頭に浮かんだのがAV業界なんですね。学生時代、夜中に『TSUTAYA』でバイトをしていた頃、アダルトコーナーはめちゃくちゃ人気がありました。

実に売上の8割。「こんなに生活に密着しているんだ」と驚いたのを思い出したんです。

コロナ禍で人との関わりを望んだ時、その記憶と現在が、点と点で結ばれた気がしました。20代でどこまで稼げるか試したい気持ちもあって、「AV女優になる」と決めたんです。

女性用風俗店で店長に。なぜ自分が“広報に最適”と感じたのか

その後AV業界は約2年。ゼッタイにできない体験がたくさんできて、私を撮ってくれそうなメーカーさんともすべてお仕事できて、「やりきった」思いで卒業しました。

やがてこの業界に、中でも“女性用風俗店”に携わった一番の理由は、私自身の経験からです。

AVの仕事をしている間、結局私は一度も病むことがなかった。それは女性用風俗店のおかげなんです。

8か月ほど1人の男の子だけを指名し続けて、もう「この子が頑張っているから私も」みたいな（笑）。自分のモチベーションになっていました。

提供される“ホスピタリティ”にも感激して、「これはきっと需要があるな」と。ご縁から新店立ち上げのお話を頂いた時、「ぜひ」と思えたんです。

それにAV女優のセカンドキャリアって、本当に難しい。顔が割れている私を採用してくれる会社は、多くはないでしょう。

逆に言えば、女性用風俗店で“顔出ししている女性店長”は、まだ誰もいません。経歴含め“広報活動”で、私自身がお店を強くアピールできる。こんなワクワクするチャンス、逃す手はないですよね。

頑張る女性の“心のケア”。特別な“おもてなし”の提供こそが使命

とは言え女性用風俗の市場は、まだまだニッチです。

ドラマやマンガで存在は知られていても、「使ったことはない」という女性が圧倒的に多い。SNSでの地道な広報活動が、とても重要になります。

発信の際に訴えているのは「元気になれます！」ということ。先ほども少し触れたように、私自身がユーザーとして、衝撃を受けたんですね。

一般の男性と違い、セラピストさんは自分のことは置いて女性を優先。ただひたすら“大切に”扱ってくれます。実際「こんなに大事にされていいんだ」という感想をよく頂くんです。

上司、先輩、パートナー、お子さん……。女性って普段“誰かのために尽くしている”ことが多いのかなと。

でもここでは何もしなくていい。自分は終始“かしづかれる”側。言わば“心のケア”ですよね。特別な“おもてなし”の空間を提供することこそが、私たちの使命だと感じています。

社保完備。完全週休2日。実働8時間。“腰を据えて”働ける環境

難しそう？（笑） いえいえ。

スタッフの業務内容自体は、男性向けのお店とほとんど変わりません。お客様のご予約対応、セラピストさんの面接や講習、シフト管理、SNSの更新等々、サービスの対象が男性から女性になっただけなんです。

強いてあげれば、お客様が女性という性質上、丁寧なコミュニケーションは必須。気配りできる方だとありがたいですが、これも社会人として目の前のことにコツコツと向き合ってきた方なら、すぐに身に付くスキルなのかなと。

大手のグループ店なので、福利厚生や労働環境もすごく良いですよ。

社会保険完備、完全週休2日、実働8時間＋休憩1時間という形で、一般企業と遜色なし。その上人間関係も良いので、“腰を据えて”という希望のある方には、最適な転職先だと感じます。

長年の“経営ノウハウ”。自分次第。他業態にだってトライできる

何よりおもしろいですから。セラピストさんもみんなノリが良くて“チームで”という雰囲気。マネジメント経験豊富で、リーダとして場をぐいぐい引っぱってきたような方なら、特に楽しいのかなと。

またSNSが好き、得意という方も、大いに活躍できるはずです。私自身X、インスタ、TikTok、YouTube、全部に顔出ししちゃってます（笑）。

開拓途上の市場だからこそ、SNS戦略が武器になるんですね。ご面接の場でぜひ、あなたのアイデアも聞かせてください。

昨年6月からなので、未だスタートアップと言ってもいいプロジェクトです。成果を出せばステップアップも早い。「店長に」という夢のある方や「新宿以外にもお店を」という方は、私も積極的に応援したいですね。

事実長年のデリヘル経営のノウハウがあり、更に果敢に女性用風俗店にまでチャレンジしているのがこのグループなんです。

だから先々で新たな企画だって出せるし、他業態にだってトライできる。まさに自分次第。「私恵まれすぎてるな」というのが、正直な実感なんです。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

開拓者精神溢れるお話に、私にもワクワクが伝染しちゃいました。業界未経験の方はもちろん、閉塞感を感じているご経験者の“新たな挑戦の場”にもなりそうですね。今後の展開も楽しみになる取材でした。