風俗男性求人はFENIX JOB

「サンキュー？　知りません。すごいところなんですか？」

前職は通信系の営業マンでした。自分で会社を持ちたいといった夢があったので退職しました。

次の仕事までの“つなぎ”のつもりで、友達の紹介でホテヘルに1か月だけいたんです。「日払でお金もいただけるし、とりあえず」的な感覚だったので、特に「この業界に行く！」という意識も、抵抗感もなかったです。

そちらにいる時に、知人から「サンキューグループで独立目指して働いてみない？」と誘われて、ウチに来たという流れですね。今思うと、大きな転機でした。

ただ、僕は風俗に行かない人間だったんで、入社当時「サンキューってすごいんだよ」とか言われても、ピンと来なかったんですよ。

「何がそんなにすごいの？　全然他の店とか知らないし……」

あんまり言うと怒られますけど（笑）、こんな風に感じていました。でも先入観がなかったのは、すごく良いことだったと思っています。

躍進の秘密は、スタッフと女の子との信頼関係。まず、聞くこと

働いてみて印象的だったのは、スタッフと女の子との距離が、すごく近いということですね。当時はまだまだ女の子を商品としてだけ扱っているお店もありましたけど、ウチは、どちらが上とかではなく“対等に友達感覚みたいな感じ”でした(笑)

今はグループの規模が大きくなったのでできないんですけど、その頃はお店の営業後、女の子と一緒にみんなでご飯に行ったりもしたんです。

年に3回くらいでしたかね。参加率も良かったんですよ。スタッフも女の子も、今まで話したことがない人とも、喋れたりして……。

『サンキュー』のキャスト在籍数の増加、その後のグループ展開には、こうしたスタッフと女の子との信頼関係の強さが、確実に寄与していたと思います。今、僕が入社した2015年の、倍の店舗数ですからね。

実際女の子たちも、「スタッフさんが優しい」とか「話しやすい」とか言ってくれますよ。僕？（笑） 僕は実は、第一印象はあまり良くないみたいなんです。どうも“上から目線”だと思われるみたいですね。

でもそこでめげずに会話をして、まず「僕はこういうやつだよ」と理解してもらうのが大切なんです。何より「あなたに感謝しています」というのを、しっかり伝えます。

例えば女の子からどんな相談が来ても、最初から突っぱねるようなことは、僕はゼッタイにしません。できるだけ問題を解決してあげられないかと、「どうしたら良いかな。うまい方法ないかな」と悩みます。

その問題を解決していく事が、信頼に繋がるんですね。そうすると女の子も、無茶なお願いはしなくなるものなんです。誠意と、積み重ねが大事だと思っています。

エリアマネージャーとして東京エリアを管轄。“無店舗型”の強み

今の自分の役割は、エリアマネージャー。色んな店舗を見ています。東京エリアを管轄しています。見ると言っても、売上と何かあった時の対応が中心です。どこの地域でも店舗展開ができることが、デリヘルの良いところですよね。

フランチャイズ（FC）展開も順調です。2019年7月にオープンした静岡店は、おかげさまで1か月目から黒字ですから。やはりどこよりもリーズナブルな価格だというのが強いんでしょうね。田舎になると、高級店はあっても、ウチのような価格帯のお店は少ないんです。

中級店の失敗。でも、だからこそ気づけた自分たちのブランド力

丁度自分で店舗をもっていきたいと考えた時に、新店は多くの資金と時間も掛かるし、「じゃあ中級店をグループとしてやってみれば？」ということで、やったこともあったんですが……。実はこれが、僕が携わったお店の、唯一の失敗になります。

別ブランド店として出してみたものの、売上が思うように上がらず、3か月で見切りをつけたんです。

ただ、失敗したことについて社長から『次に活かしてくれればいいよ』と言ってもらえたことが唯一の救いでした。

本来の『サンキュー』の価格帯で、良い子を集めるのもラクではないんです。そのうえで中級店となると、今までとは別のノウハウで女の子を集めなければならない。かと言って予算にも限界がありますから、衣装、パネル写真のクオリティ、あらゆる面で難しかったですね。

並行して従来の『サンキュー』も拡大を続けていたので、失敗の経験をグループの方で活かしていくことができたので、本当に良い経験をしました。

静岡店のわずか1か月目での成功が良い例だと思うんですけど、やはりウチにはウチの強み、設立の2000年から培ってきたブランド力があるんですよ。

“30分3900円のサンキュー”

本当に単純明快。この尖ったコンセプトがあるから、女の子にもお客様にも分かりやすい。

「だから流行るんだ。迷うことはないんだ」と気づけたことは、大きいです。

目標は、47都道府県制覇。だからこそ、昔の思いを忘れない

企業としての目標は、全国制覇。2025年には47都道府県に出店を目指します。

そのためには、スタッフの確保が必要。ウチのカラーに染まれる方が来てくれるのが、一番良いですね。

そして、FCオーナー様として一緒に夢を実現できる方と一緒にやっていきたいです。

たまに誤解されている方がいますけど、「仕事だから」って、お金のためにイヤイヤ働いていたら、楽しくないですよ。「価値観違うけど、お金もらえるから」だと、続きません。それはどんな仕事でも同じだと思うんです。

だから僕も、スタッフと女の子たちと年３回くらい営業後にワイワイやっていました！　今は店舗数も増え24時間営業になったこともあり、年２回は必ず営業時間を変更して「みんなで楽しく働こう」と思ってもらえるようにって、ワイワイできる環境を作っています。

「今後どうしたい？」 何か目標を持ってほしい。応援したい

今の子、夢を持たないですねえ。面接をしていても「今後どうしたい」ということを、聞けることが少ないんです。

苦労してきたり挫折してきたりでこの業界に来るパターンも多いだろうから、無理もないとは思うんですけど……。

それでも何か1つ、目標みたいなものを持ってほしいですね。僕は、いや、僕らですね。それを応援したいし、できれば一緒に成長していきたいと思うんです。成長していきたい人の背中は全力で応援していきます！

ぜんぶまるごと楽しんでみて。その先にきっと、ワクワクがある

そのうえで、仕事ってツラいこともありますよ。僕「ラクですよ」なんて決して言いません。……ただ考えてみてほしいんですが、ツラいことのない業種って、ありますか？

そのツラい時も楽しんでみてほしいんです。僕だってお店を失敗した時は、ツラくなかったわけがない（笑）。ツラいにはツラかったですけど、でもその先が必ず見えてきますから。あの経験があったからこそ、ウチの強みに気づけたわけですからね。

新しく入る方だって、一緒ですよ。色んなことを乗り越え、がんばればお給料は上がる。ポジションも上になる。全員に大きな展開が待っているんです。こんなにワクワクすること、ないじゃないですか。

“企業に貢献”だとか、“やりがい”だとか、僕は一切言いません。

「ツラいもおもしろいも、まるごと楽しんで！」

ただそれだけなんですよ。面接をしていても、「この子仕事が楽しいなんて、忘れちゃったんだろうな」と思うことがあるんです。初めから、“働くことはつまんない”って決めつけて社会人になった人は、いないと思うんですよ。

ここでもう一度、仕事は楽しいを思い出してほしい。まるごと楽しめるぐらい、自分をぶつけてみてほしい。サポートは、惜しみませんから。

（インタビュー：新海亨）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

悔しい思いもあるはずなのに、自身の失敗さえ明るく語り、「良い経験をした。自分たちの強みに気づけた」と言い切る斎藤さん。確かにどんな仕事にも、ツラい場面はありますよね。

「それも含めてまるごと楽しんでほしい」という言葉に、仕事への情熱と『サンキュー』への思いを感じました。47都道府県制覇。本気で語られた夢の実現を、私も楽しみにしています。