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パチンコ店⇒製造業。“ものづくり”に憧れ、やりがいを見つけた

高校卒業後、すぐにパチンコ店で働き始めました。進学よりも「社会に出て稼ぎたい」という気持ちの方が強くて。

実際満足のいく収入でした。結婚を機に退職するまで、3年続けられたんです。

その後は製造業に。トヨタなんかで働く友だちの話を聞いて、「カッコいいなあ」と憧れがあったんですね。例えば1枚の鉄板から小さな部品ができ、組み合わさって商品が完成する。……そういう“ものづくり”に関わってみたかったんです。

21歳～30手前までだから、約9年。町工場で研磨や溶接の仕事をしたり、CADで図面を引いていました。細かい作業も好きな性格なので、肌にも合っていたと思います。

“繋ぎ応募”のはずが「あなたみたいな方を待っていた」……???

なのになぜこの業界に、というのは、コロナ禍で工場が閉まっちゃったんです。

再開までの間、「繋ぎで何かしよう」と。ナイトワークなら「手っ取り早く日払いで、好きな時間帯でバイトできる」と思いました（笑）。

中でもウチだった理由は、第一に職種として“Webデザイナー”を募集していたこと。ものづくり好きの私からすれば嬉しいし、Photoshop、Webデザインソフトといった形で、新たなスキルも身に付けられるなって。

特に面接が印象的だったんです。私が未経験ということもあったのか、当時まだスタッフだった代表に、こんな質問を受けました。

「わからないことにぶつかった時、あなたならどうしますか？」

で、「えっと」って頭を悩ませて、「まず自分で徹底的に調べます」と答えました。“それでも解決できない”となった時に、初めて人に聞くかなと……。

そしたら「あなたみたいな方を待っていました」って。ニッコリ笑ってくれたんです。

「今の実力なんて関係ありません。“自分で考えて動ける人”なら、ゼッタイここで成功できます」

ステップアップに昇給。「頑張ったら頑張っただけ」を実感

ただ入社後は、その言葉通り順調に……と言えるほど甘くはありません。最初はつまずいたし、「辞めちゃおう」と思ったこともありました。

でもその時支えになってくれたのは、やっぱり代表なんですね。ときには厳しい言葉もありつつ、業務への向き合い方は一貫して評価し続けてくれていました。私の仕事ぶりを“見てくれて”いた。それが何より嬉しくて。

事実私がWebデザイナーに留まることはなく、1年でチーフに、その1年半後には更にマネージャーに昇格しました。もちろんその度に昇給もして、「やったらやっただけ」「頑張ったら頑張っただけ」を実感できたんです。

だから以前いた工場が立ち直り、「戻ってこないか」とお声がけいただいた際も、私結局断ってしまったんですよ。そう（笑）、繋ぎのはずがすっかり楽しくなっちゃったし、「お店のために」という愛着も湧いていて。

遂に在籍キャスト100人超え。岐阜に“新店”の今こそ入社時

“上に立つ”のも、悪いものではありません。

入社当初自分が苦労し、同時に見てくれていた方もいたからこそ、「私も良い先輩に」という思いが強いです。悩む子がいたら手を差し伸べたいし、“気づける”上司でありたいですよね。

“やらせてみる”が大事だなと最近思います。思いきって仕事を任せると、案外やれちゃうんですよね。後輩がどんどん頼もしくなってくれるのが、今の私のやりがい。……そういうタイプじゃなかったはずなんですが（笑）。

この1人のマンパワーに頼るのではなく、“みんなで”がウチの強みなのかなと。現にお店は在籍のキャストさんが100人を超える大人気店になりました。もはや一宮だけでは収まりきりません。

キャストさんにはもっともっと稼いでほしいし、スタッフに新たなポストだって提供したい。事業拡大のため、先月岐阜に新店がオープンしたところ。まさに今が“入社時”です（笑）。

「できちゃった」を生むのは向上心。“東海No.1”は本気の願い

私がWebデザインを覚えたのは入社してから。その他の電話を取ってキャストさんの送迎をして、というお仕事だって初めてだし、マネージャーとして人を統括する自分なんて、思いもよりませんでした。

ところができちゃった（笑）。“向上心”と“マジメにコツコツ”の姿勢さえあればいいと、自分が上に引き上げてもらえたからこそ思うんです。パソコンのスキルだって電話接客だって、後からいくらでも覚えられますから。

またこれも私が良い例で、年齢も性別も関係なく“成果で報いてくれる”のがこのグループ。中には“Wワーク”で週に2～3回しか来れないのに、リーダーに抜擢されているスタッフもいるほどなんです。

「ここにあなたが加われば」って、本気で思います。岐阜の次はどこにしましょうか？　いつかは“東海エリアNo.1”に。夢はでっかく……と言いたいところですが、代表も私も、けっこう真剣です（笑）。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

「代表は経営者として“数字”を見、私は“キャストさんファースト”で現場を守ります」と佐藤さん。この役割分担と“信頼関係”を伺うだけでも、働きやすい職場だとわかりますね。新店もオープンしたばかり。今後の動向も楽しみになる取材でした。