【一般職(内勤・スタッフ)】名越正義さんのインタビュー記事
2018年入社
名越正義 (36歳)
一般職(内勤・スタッフ)
前職:自営業
2019.3.1
在宅仕事を余儀なくされていたシングルファザー。子供の成長後、選んだのは……
この記事のポイント!
- イレギュラーとやりがい。業界の“特性”を受け入れること
- 寒空で待たせてしまった女の子。二度と同じ間違いはしない
- 普通の、ちゃんとした会社。あの時電話して良かった
子どもが3人のシングルファザー。将来を考えた時……
勤めて、まだ3ヶ月です。この業界自体がはじめてでした。
それまでは自宅で業務をしていたんです。メルマガを作成して送ってという、いわゆるアフィリエイターという仕事。成果報酬で生計を立てていました。
実は僕、シングルファザーで、子どもが3人いるんですよ。実家で育児をしつつだったんで、まともに就職できなかったんですね。でも子ども達も全員小学校に上がったし、手が掛からなくなってきた。彼らの将来を考えた時、「そろそろ定職に就きたいな」って……。
とは言え、自分には学歴もないし、年齢も年齢だし、一般企業だとむずかしい気がしたんですね。それで、この業界が思い浮かんで。
でもいざとなると、なかなか踏み切れなくて。何ヶ月かずっと悩みました。
それでも重い腰を上げられたのは、店舗のホームページを見たことが大きかったですね。従業員第一を掲げるオーナーに惹かれて、店に直接電話してみたんです。
オーナーがじかに面接してくれた。不安が取れた
メールで問い合わせるのとか、あまり得意ではないんですよね。「じかにお話したい」と思って、ためらわずに電話を掛けた感じです。
業界に入るまでは正直、風俗店の従業員て、使い捨てのコマみたいに想像していたんです。なんで、その辺りの誤解もぜんぶ解いていただきました。
最初からオーナーが面接して下さったのは、大きいですよね。お話を聞くことで、人柄もわかるじゃないですか。「この人のもとでなら働きたいな」と思えたんです。
不安が解消されたのも入社の決め手になりました。“法令遵守”で営業してるんだよということを、丁寧にご説明していただきましたから。
イレギュラーとやりがい。業界の“特性”を受け入れること
今は女の子をマネジメントしたり、ドライバーの手配をしています。実際に働いてみると、「イレギュラーなことが多いな」というのが感想ですね。
女の子の当欠。これが一番の難問です。来るはずの子が来ない。じゃあどうする?って、その時その時で判断しなきゃいけないんですが、お客様は待ったなしですからね。すぐ、対策です。
たぶん普通の職場だったら、「当欠なんてふざけるな!」ってなるんでしょうけど、この仕事はそれではダメなんです。女の子から理由を聞いて、責めるのではなくむしろ、次の出勤を促す。「次、がんばろう」「次、来たい」。何とかそう思ってもらえるように、ことばを尽くします。
そして今のことは、いるメンバーでいかに対応するかと考えるしかない。気持ち良く働いてもらえるように、女の子のケアには一番気を遣いますね。
今担当の子は11人いるんですけど、「ちゃんと1人ひとり見てるよ」って伝えるのが大切なのかなと。ちょっといつもと雰囲気が違っていたら声を掛けたり、些細な変化を見逃さないように、常に気を配っています。
みんなモノじゃないんですよね。キレイに掃除して並べれば済むというものじゃない。心があるから。
僕らの一言で気分が上向くこともあれば、下降しちゃうことだってあるんです。接客が良くなりもすれば、悪くなりもする。
やりがいはすごくありますよ。
「おはようございまーす」
担当している子がこんな風に笑顔で出勤してくれたり、「楽しくなってきた」と言ってくれると、自分のことのように嬉しいです。
それに僕、頼られるのは嫌いじゃないんですよ。だから担当の子じゃなくても、「ねえ、ちょっと聞いてください」とか言われると、つい親身になっちゃいますね(笑)。
寒空で待たせてしまった女の子。二度と同じ間違いはしない
まだまだ僕も未熟なので、細かい失敗はいっぱいありますよ。一度女の子を怒らせてしまったこともあって……。
冬空の寒い中、配車ミスで女の子を待たせてしまったんですね。仕事が終わったら、すぐに迎えに行かなきゃいけなかったのに。そりゃ怒りますよ。
あまりにも僕が落ち込んでいたからでしょうね。先輩に慰めていただいたりして。
「たまたま気持ちが不安定で、強く言われちゃったのもあると思うよ。後でオレもフォローしとくから」
でもそうは言っても、僕がきちんとドライバーさんを回していれば良かっただけですからね。
それ以来、確認作業にはより入念になりました。入力漏れから何から、1つひとつ丁寧に、きっちり確認しています。
普通の、ちゃんとした会社。あの時電話して良かった
女の子に対する印象は、入る前後でずいぶん変わりました。
もう10年とか15年くらい前になるんですけど、子どもができる前に僕、ちょっとだけキャバクラで働いてた時期があったんですよ。その時は、女の子がわりとツンツンしていて、気が強いイメージだったんですよね。だからここもそうなのかなと思っていたんですけど、素直な優しい子が多くて。
年齢もあるのかな? 全員が10以上下なんで、そういう風に見てしまうのかもしれないですね(笑)。
仕事に関しても、“普通のちゃんとした会社”という印象なんです。あの時オーナーに電話して、間違ってなかったと思いますし、最初に面接できたのがここで、本当に良かったなって。
今、仕事がとても楽しいんです。まだ一スタッフに過ぎないですけど、まずはマネージャー、次に店長というかたちでステップアップして、早く自分で店を回していけるようになりたいですね。3か月で、こんな夢が描けるようになったんです。
プライベートで言うと、戸建てが欲しいですね。決して無理な夢ではないはずなんで。
どんな家? そうですね、子ども3人と住むから……。いや、さすがにちょっと気が早いです(笑)。
(インタビュー:新海亨)
取材後記
プロフィール
名越正義
一般職(内勤・スタッフ)
(前職:自営業)