利用者の最高齢は80歳!? 関係者しか知らない女性用風俗の最新事情! セックスワークサミット2019夏イベントレポート ~前編~

2019年07月31日

by徳山 央樹徳山 央樹編集者

こんにちは、Fenixzine編集部の徳山です。

2019年7月15日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて『セックスワークサミット』が行われました。

セックスワークサミット
一般社団法人『ホワイトハンズ』が主催する、世の中の人と風俗業界をつなぐイベント。2012年から開催されており、様々なゲストを招き風俗業界についてトーク・討論してもらう、業界関係者必見のイベントである

今回のテーマは『「女性専用風俗」進化論 ~女性専用風俗の現在と未来~』。

「同じ風俗業界だから……」ということで取材を申し込んだのですが、イベントを終えての感想は

「女性用風俗って、もしかして“風俗”という言葉で表現する事自体が間違いなのでは?」

でした……。

ほとんどの男性が『女性用風俗』について、勘違いをしていると思います。

どういう意味か? 記事をお読みいただければ分かります!

当日は50名を超える参加者が集合

▲ほぼ満員!

当日は画像の通り、老若男女問わず多数の方が来場! 現役セラピストから、性にまつわる機関紙のライター、大学生など多方面から集まっていました。

登壇者紹介

ハラ・ショー

ルポライター。盗撮や風俗をテーマにした著書多数。2018年12月には、女性用風俗の実態について利用者、経営者、施術師らへ徹底取材をした『女性専用: 快感と癒しを「風俗」で買う女たち』を出版した。

久慈あす香

女性用風俗SPA White代表。東京・大阪を拠点に3店舗を経営。セラピストへの教育・お客様への相談役として女性用風俗に携わる。美容エステ歴10年・風俗エステ(男性向け)の経験もあり、風俗講師としても活躍中。

三松真由美

女性会員1万3千名のニッポンの夫婦仲・結婚を真剣に考える恋人・夫婦仲相談所主催。『夫とは、したくない。~セックスレスな妻の本音~』など著書多数。

速水真幸

副業で女性用の性感マッサージを行う、業界歴4年のセラピスト。20代~60代まで、400人以上の女性に施術を行う。現在は性交痛、感じにくい身体の感覚改善施術に特化して活動中。

▲主催兼司会を務めるホワイトハンズ代表の坂爪さん

以上、司会を含めた5名でイベントスタート!

女性用風俗はセーフティネットだと思う

坂爪:そもそも女性用風俗の定義とはなんでしょう? 各々どの様に解釈されていますか?
速水:難しい質問ですね(笑)。というのも、利用者によってニーズが異なるんですよ。セックスレスが10年以上続いていて、感じられる身体である内にオーガズムに達したいという方、子宮摘出によって自分の体がどうなったのか確認したい方など……。男性が風俗を利用する理由とは全く異なると思っています、もっと根深いものかな。女性の“性”に対するセーフティネットですかね。
坂爪:すごいパワーワードが出ましたね。そのような女性が性に対して自信を回復できる場所は、現状女性用風俗以外ないという認識でよろしいでしょうか?
速水:そうなんだと思います。既婚のお客様に多いのが「私の性別、女でも男でもなく“お母さん“なんだと思う」という方。子供はもちろん、夫からも「お母さん」と呼ばれる内に、自らの女性性を見失ってしまう方が多いんです。“女性“として扱われたくて利用するという方は非常に多いですね。

▲利用者層について語る速水さん

あす香:定義ですよね? 私はすごく簡単に考えてきちゃいました(笑)。女性が性的なサービスを受けられる場。ハグだったり、手つなぎだったり、会話だったり。そういったものをとして受けられる場が女性用風俗だと考えています。
坂爪:業と。女性用風俗というのは、ここ最近現れた文化なんですかね?

ハラ:いや、昔から男性マッサージ師による裏メニューみたいな感じで、あったにはあったんですよ。ただ、個人でやってる所が多くて怪しかった。ビジネスというより、個人が性欲発散の為にやっているみたいな。

健全な店が増えたのは最近の話だと思います。というのも、ちゃんとした経営者が男性向け風俗のノウハウを取り入れて、女性用風俗に乗り込んで来たから。ビジネスとしてやっていくならリピーターは不可欠ですし、ある程度健全じゃないとリピートは見込めませんからね。

更にそこから独立した人も現れて、店舗が増えているという状況だと思います。

▲取材で得た深い知識で会場を盛り上げたハラさん

女性用風俗需要の増加は、性に対してオープンな社会になりつつあるから

坂爪:店舗が増えているということは、それだけ需要も増えているということですけど、需要が増えた社会的要因というのはあるんですかね? これは三松さんにお伺いしましょうか。
三松女性の社会進出が進んで所得が増えたこと。あとは、社会全体で女性が性に対して“オープンにしてもいいという風潮”が出来つつあるからだと思います。TVでも女性有名人が性の話をしたり、肉食系女子という言葉が現れたり、女性用AVが発売してるじゃないですか。男性と同じように、恋愛と性欲を切り離して考えられる女性が増えたんだと思いますよ。

▲セックスレスについての著書もある三松さんが回答

あす香:あとはSNSですかね。そういったお店のレポートが拡散されて、興味を持つ方が増えたんだと思います。特に凄かったのは、2018年に公開された、松坂桃李さん主演の『娼年』という映画。あれで認知度が一気に増えたと感じます。

確かに、女性が性について話すということは、男性と比べるとネガティブなイメージを持たれがちでした。そういった風潮が古いものになりつつあるのでしょう。

女性用風俗は2極化しつつある?

坂爪:さきほど速水さんがお客様の話をされていましたが、ハラさん、あす香さん、女性用風俗の利用者というのはどういった方なんでしょう。なにか共通点など感じますか?
あす香:速水さんと同じで、様々な方がいらっしゃいますね。セックスレスの方はもちろん、恋愛や結婚は興味ないけど性に興味がある方、あとは男性経験がなくてどうすればいいか分からない方。20歳から80歳の方までたくさんの方が利用されてますので、一概にこの層っていうのはないですね。

ハラ:これね、店によって客層はずいぶん違うんですよ。WEBサイトの見せ方でも分かると思うんですけど、あす香さんみたいな安全・安心なイメージで売るところもあれば、指名ランキング制を導入しているところもあるんです。

そういうお店だと「推しのセラピストを1位にしたい」って考える女性も多くて、いわゆる“貢ぎ”が横行してますね。ハマりすぎて、会社員を辞めて風俗で働くようになったっていう方も……。

坂爪:つまり、今までホストクラブの中で起こっていたことが、女性用風俗店でも起きていると……。
ハラあくまで一部のお店の話ですけどね。ホストで稼げなかったからセラピストに転職するという男性も少なくないですよ。
あす香:私はそういうの苦手ですね。それが彼女達の生きがいとなっている側面もあるとは思いますが……。余計なお世話ですけど、もっと女の子が自身にお金を使えればいいのに、と思います。

▲ハラさんの話には少し懐疑的な様子だったあす香さん

速水:今、かなりショックを受けました。それって女性にとって本当に幸せなんでしょうか? 私のお客様を見る限り、どの方も必ずなにか闇みたいなものを抱えてるんですよ。それをうまく消化してあげるのがセラピストの使命だと思っているので……。

この話を聞いて、女性用風俗は“ホスト型”と“癒し型”の2極化傾向にあるのかなと感じました。ただ、どちらのタイプも満足感を提供してお金をいただくサービス業という点では同じです。利用者との相性の問題になってくるのでしょう。

イベントレポートは後編へ続きます!

ということで、前編はここまで!

「男性と女性で風俗を利用する目的は違う」

「女性の“性”に対するセーフティネット」

関係者じゃないと出てこないフレーズがどんどん飛び出すイベントでした

Fenixzine読者の方は男性が多いと思いますが、女性用風俗がここまで“深い”ということ、ご存知でしたか? 

レポート後編では男性セラピストの実態、女性用風俗の未来についてお伝えいたします。

また、「ビジネス的観点から見た女性用風俗」について、久慈あす香さんに踏み込んで聞きました! 

後編はコチラ 

執筆者プロフィール

徳山 央樹

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FENIX ZINEではライターと編集を担当。インターネット好きが高じて、WEBメディアへの転職を決意。平日も休日もインターネットをしています。

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