風俗男性求人はFENIX JOB

高校卒業後、ずっと飲食業。店長にまでなったが……

この世界に入るまでは、ずっと飲食業でした。高校を卒業して、まずアルバイトとして居酒屋チェーンで働き始めて。

ご想像の通りなかなかブラックな環境でしたけど（笑）、もともと接客が向いていたんでしょうね。そのままそこで正社員になって、店長にまでなりました。下の子達を盛り上げて、チームで動いて売上目標を達成してというのがすごく楽しくて。

ただやっぱりまだ飲食というか、その組織自体に古いところがあったんだと思います。女性の店長はめずらしくて、浸透していなかったんですね。数年過ごすうちに、「あ、たぶんこれより上にはどうやってもいけない」というのが見えてしまって。

するとどうしても働く張り合いも減っちゃうんですね。5年育ててもらった恩義も感じつつ、最終的には退職しました。

「体制が古いことをなげくぐらいなら、独立してしまえばいい」

そんな気持ちだったんです。自分で飲食店を経営してしまおうと……。

開業資金を稼ぐためにキャストを始めたのが、風俗、そして『グローアップ』との出会いでした。

とにかく“おもてなし”   居酒屋時代の経験は、しっかり活きた

キャスト時代に苦労したこと？……どうなんだろう。私苦労したのかな（笑）。

これは私に限らず、女の子がいきなりポンとこの仕事を始めて、よっぽどちやほされてきたかわいい子だったら別でしょうけど、自信は基本ないんですよ。

私だって当時24歳とか25歳ですから。ルックス的に若さに自信を持てるのかと言えば微妙だし、逆に精神的にどんと構えられるほど世の中を悟れているのかと言えば、まだ全然でした。それは今だってそうなんです（笑）。

ただ私には、飲食のキツい環境で店長までやった経験はありました。

酔っ払いのクレームってヒドいものはほんとにヒドい。それを先頭に立って捌いて、同時に客商売ですから相手の表情を読み取って、お店で気持ち良く過ごしてもらう。「またここに来たい」と思っていただく店づくりを、5年続けていたわけです。

幸いそれは、キャストという仕事にしっかり活きました。とにかく“おもてなし”。居酒屋さんの1時間と、私1人と向き合う1時間。単価の高さだって段違いなわけじゃないですか。

それだけでも私は「ありがたい」の気持ちでお客様に向き合えたし、だからこそ“プロ意識”も持てました。「満足させないで帰さないぞ」と（笑）。

「全員を稼がせる！」という姿勢が、肌で伝わるお店づくり

そして何より『グローアップ』という企業の風土です。ここでは「お客様とキャストさん、双方に喜んでいただく」という運営がされていたんですね。

スタッフの総意として私達への気遣い心遣いが徹底されていたし……何と言うのかな、「出勤してくれた全員を稼がせる！」という姿勢が、肌で伝わるお店づくりがされていたんです。

なので繰り返しになりますけど、3年半のキャスト時代、私苦労なんてしてません（笑）。気持ち良く働かせていただきました。

社会保険に産休・育休。“セカンドキャリア”には最適だった

「筒井さん、スタッフやってみませんか」

こう声を掛けられた時に「良いかもしれない」と思えたのも、だからですよね。この企業とこのスタッフ。私で役立つならキャストさんとお店のサポートを頑張りたいと、素直に思えました。

またキャスト後の“セカンドキャリア”という点で考えた時にも、『グローアップ』は社会保険にしたって労働時間にしたって、一般の企業と遜色ありません。それどころか育休・産休も取れて、ここが大事ですが“空気的”に、

「子育てが落ち着いたらいつでも戻って来て！　みんな待ってる！」

という社風なんですね。現に今、2名の女性が産休・育休からの職場復帰を果たしていて……。

ここなら結婚したって母親になったって、続けられると思えました。こういう言い方はあれですけど、あのまま飲食にいたら、ゼッタイにできない働き方です。

泣きじゃくるキャストさんに、スタッフの私がしたアドバイス

とは言え最初は戸惑いました。自分がキャストをするのと、人にキャストをしてもらうのって、やはり違います。

例えばいつも泣いて相談に来るキャストさんがいたんです。その度に「私向いていないのかも」って。ツラいですよ。自分がトイレやお風呂で泣いている方が、よっぽどラクでした（笑）。

気持ちもわかっちゃうんですよね。さっき言ったじゃないですか。この仕事を始める女の子って、最初は基本自信なんてありません。

でも一方で、泣くということは悔しいんです。「こんなはずじゃない」と思っているし、もっとできるはずと向上心があるからこそ涙を止められない。その意味で、アドバイスしやすいと言えばしやすい子でした。

「おもてなしをこうしてみて」と言うと共に、私が伝えていたのは、これはなかなか言葉にするのが難しいんですが、「内面を磨いて」ということでした。

私達だって人間だし女性ですから、イヤな異性だっているじゃないですか。「生理的に受け付けない」とか「気持ちが悪い」とか。でもそれがつい顔に出ちゃったら、それは接客ではないんですね。

イラッとしそうになる。心がザワつきそうになる。その時にそれを表には見せずに、どんなお客様だって1人のお相手として、笑顔。それだけで全然違うよと。

半信半疑で私の言葉を実践してくれて、その子どうなったと思います？　わずか1年でウチのNo.1の稼ぎ頭ですよ。誰だって頑張ればそうできるんです。もう私が泣いちゃいそうなぐらいでした（笑）。

風俗店であり、一般と遜色ない企業。だからこそ私のできること

1年前に梅田店の店長に抜擢されてからも、スタンスと環境は変わりません。キャストさんにはとにかく“おもてなし”で行こうと伝え、お店と企業の側は、そんな私とスタッフ、キャストさんをバックアップしてくれています。

女だから、なんてないですよ。たぶん私が望み、努力すれば、どこまでだって上に行けます。個々の実力を評価してくれる職場です。

毎日の盛り上がりもすごい（笑）。目標の売上を達成すれば、もうキャストさんとスタッフさんの垣根なく「やったー！」って握手握手という感じです。……まあその先頭に立っているのが私なんですが（笑）。

社会人としての経験も、キャストの経験も、2つながら活かせる。風俗店であるのと同時に、一般と遜色ない企業だからこそ叶うんだと思うんです。その意味で、この世界で初めて出会ったのが『グローアップ』で良かった。私の正直な実感です。

（インタビュー：新海亨）

取材後記

執筆者

松坂 治良

筒井さんのお話を聞いて「一般の企業よりよっぽどここの方が進んでいる」と感じた方も多いのではないでしょうか。自分の人柄、思い、仕事ぶりを“純粋に”評価される企業風土が、羨ましい取材でした。