【一般職(内勤・スタッフ)】藤久保寿幸さんのインタビュー記事

2017年入社
藤久保寿幸 (39歳)
一般職(内勤・スタッフ)
前職:塾講師⇒施工管理
2018.8.20
「東京に行きなさい」子供たちに語り、いつしか自分も東京に。感謝の気持ちを忘れず、最高の40代にしてみせる
この記事のポイント!
- アルバイトで入ったこの業界。“見返り”がやっぱりおもしろい
- 正社員になる条件。「アルバイトの子にも、インセンティブを」
- “何が大事なのか”を忘れないで。最後に勝てばいい
塾の生徒たちに語っていた東京。自分はここにいていいのか?
鹿児島でずっと育ちました。20歳の学生時代から、地元の大手の塾で仕事をしていたんです。33歳まで勤めたのかな? 13年。わりに長いですよね(笑)。
教室長的な役割で結果を出せていたし、25、6歳のときにはけっこうな役職に就いていました。自分に自信もあって、今思うとそれが仇になっていたような気もします。最後は上に疎まれるような形になって、嫌気がさして辞めてしまいました。
そのときに“上京”という言葉が頭を過ぎったんです。子供たちに日ごろから言っていたんですね。「夢があるなら東京行けよ」って。それは結局地元の大学に行った自分の夢を、子供たちに託していたのかもしれません。
「それでいいのかな。このまま東京に行きたい気持ちを燻ぶらせたままで、地元にいていいのかな」
そう思ったときには、もう東京行きの飛行機に乗っていた気がします。
アルバイトで入ったこの業界。“見返り”がやっぱりおもしろい
上京後、職はいくつか変わりました。接客や営業という面では自信がありましたから、いつも良いところまで行くんですけど、なかなか自分にピッタリ来なくて。
ここに来る直前には、工事の施工管理の仕事をしていたんです。そう、数字が関係ない世界(笑)。僕にしてはめずらしいことですけど、あえて数字を意識しない仕事に就いてみたんです。
ところがこれが全然おもしろくない(笑)。僕は目標や数字がないと、がんばれない人間なんですね。あらためてそれを再認識しました。
それで、昨年の11月かな。ここをアルバイトで受けてみたんですよ。施工管理をしながら、Wワークで働けないか、聞いてみたんです。
僕の経歴も見てくださったのか、「かまわないよ」というお返事でした。僕も驚いたんですけど、すごく柔軟性のある会社で。
それからはまあ、なかなかハードなスケジュールですよ(笑)。工事は夜が多いので、施工管理の仕事を朝まで行って、そのまま徹夜でここに来てオペレーターをなんていうこともありました。
やっているうちに、やっぱり楽しいんですよね。がんばったらがんばった分だけ数字に結びついて、評価もいただけるという部分が。それにアルバイトの身でも、この“見返り”という部分で、業界の仕事が他より抜きん出ているのは、肌で感じ取れました。
楽しそうに仕事をしているのって、たぶん他にも伝わるんでしょうね(笑)。社長から「正社員にならないか」って声を掛けていただいたんです。ほんとうは願ったりかなったりだったんですけど、なんと僕、1つだけ条件を出してしまったんです。
正社員になる条件。「アルバイトの子にも、インセンティブを」
条件は「アルバイトにもインセンティブを付けてあげてください」ということでした。この7月まで、インセンティブは社員だけだったんですけど、“やる気”という面で「バイトにもインセンティブがあったら良いのにな」って、ずっと思っていたんですね。
確かに僕は社員になっちゃうんで、関係ないと言えばないんです。そうですね、「自分が社員になる条件が不利になるかも」って、ゼッタイそんな提案はしないっていう人もいるんでしょう。
でも僕は11月~7月まで働くなかで、僕より年下のこの先輩たちが、一生懸命働くのを見てきました。なかなか優秀ですし、何よりマジメな子ばかりなんです。
親切に教えてくれたこともすごく感謝していたし、「社員みたいにインセンティブが付いたら、もっとがんばってくれるんじゃないかな」と思ったんです。なかには僕みたいに「社員になってがんばろう」という子も、出てきてくれるかもしれない。
そうなんですよ。塾で教室長をやった僕だからってわけじゃないんですけど、きっと会社全体の利益に繋がると思ったんです。だから、思い切って提案してみました。
会社の答えですか? あっさり「良いね!」でした。ほんとうはドキドキしていたんですけど(笑)、社長はじめ、皆さんがわかってくれました。今はここまで言った手前、彼らを引っぱって行くぐらいの気持ちでいますよ。自分追い込むのも好きなんです。がんばれるじゃないですか。
40歳~50歳までの10年を、今まででいちばん稼げる10年に
今の役割は、お客様の受付をするオペレーターを、取りまとめるような感じですかね。ウチは組織がすごく効率的にできていて、適材適所なんですよ。まず僕のできるところからはじめて、スペシャリストに育て上げようとしてくれています。
もちろんこれから僕は、全体を見れるようになって、店長になって、できるならもっと先まで上っていくつもりでいます。来年40歳になるんですけど、正社員になると決めたときに、40歳~50歳までの10年間を、これまででいちばん稼ぐ10年間にするって決めたんです。インセンティブだってガンガン取っていきますよ(笑)。
“何が大事なのか”を忘れないで。最後に勝てばいい
今僕は、感謝っていう言葉を大切にしています。
僕ぐらいで新しい職にチャレンジするのって、確かに勇気はいりますよ。でも、それでも僕のようにチャレンジする方がいたら、腐らず前を向いてほしいんです。
そりゃ自分より10も20も若い子に指示だしされることもあります。上司なんだから頭を下げなきゃいけないこともありますよ。だからって、そのときにふて腐れた態度取ったり、カッとなったり、つまらないことでウジウジしたら、何にも実にならないで終わりますよ。
そこで例えば「年下のくせに」って言って、何になりますか。そこで勝ってどうします? インセンティブでも付きますか?
もっと大きなところで勝ちましょうよ。自信があるんだったら、そこで腐ることないんです。コツコツがんばれば、必ず報われます。これだけ見返りの大きい仕事ないんだから。
そしてそのときにね、きっと感謝が見えてくるんです。ありがたいっていう気持ちが。その年下の子は、もしかしたら、あえてあなたに強く言ってくれたのかもしれません。“おじさん扱い”しないで、できると信じて言ってくれたのかもしれないでしょう。
何ごともね、受け取り方一つなんですよ。この歳になって、やっと僕にもそれがわかったのかもしれない。どんな歳の子に対しても、誰にに対しても、どんな出来事にも感謝の気持ちを忘れずに……。
そうすれば、この東京できっと夢を掴める。僕はそれを信じているんです。
取材後記
「若いころは自信が仇になった」と語る藤久保さん。出るところと引くところを覚えた今、仕事ぶりをきちんと評価してくれる会社に巡り合えて、やる気に満ち溢れているという感じでした。きっと、ステキな店長さんになってくださいね。
プロフィール

藤久保寿幸
一般職(内勤・スタッフ)
(前職:塾講師⇒施工管理)