「新生FuuTube、プロモーションやります!」(前編)

2019年12月20日

by赤星 アキラ赤星 アキラ編集者

――2018年秋、惜しまれながらその歴史を閉じた体験動画サイト『FuuTube』。しかし、「必ず帰ってきます」とのコメント通り、FuuTubeは2019年、装いを新たに帰ってきました!(NEWオフィシャルサイトはコチラ

手掛けるのは“プロモーション”。でも、そもそもプロモーションってどんなことなのだろう。気になった編集部・赤星は急遽、代表のアキバマサトさん(Twitterアカウントはコチラ)に突撃取材を敢行しました。

(本当はただアキバさんにお会いしたかったw)

なぜ今、FuuTube・アキバマサトは、プロモーションをやるのか。そこには、いつもながら冷静に業界を分析しつつ、深い業界愛に溢れたアキバさんの想いがあったのです。

今回のインタビューは、もっと広告で効果を出したい、逆に広告頼みを脱却したい店舗の方に、超参考になる内容にもなっております。是非、全2回の連載、お付き合いください。

動画は手段。ファンを作るという目的から考える

アキバさん、お久しぶりです! 遂にFuuTubeが帰ってきましたね!
ありがとうございます。
新生FuuTubeは、プロモーションをやるということなんですが、そもそもプロモーションって言葉、ちょっと抽象的で難しいですよね……。
そうですね。プロモーションという言葉の定義ですけど、こういう感じです。

店のファンを作るために、どんなターゲットに、どんなメッセージを、どんなクリエイティブで、どうやって届けるのかをコーディネートする一連の施策。

な、なるほど……。
後編で事例を基に説明するので大丈夫ですよ。

FuuTubeといえば、動画というクリエイティブのイメージだと思うんですけど、大事なのはいかにファンを作るかという目的なんですね。ブランディングという言葉と近似だと思いますけど。

そのために、お店の強みを見つけるところからお手伝いをして、動画やページを作ったり、導線の設計をしたりします。

そのために最近、実績のあるWebマーケティング会社と組んだりもしているんですよ。

そうなんですね。でも、アキバさん。なんで今、プロモーションが大事なんでしょうか。

業界歴20年だから見えた! 今プロモーションが求められる理由とは

これ、大きく二つ理由があると思っているんですよ。

一つは、僕が風俗業界に入った20年以上前と比べると、風俗に時間とおカネが消費されなくなってきているからです。

もう完全にスマホの影響ですけど、「暇つぶし」というか、娯楽の選択肢がメチャメチャ増えていますよね。

『ドラクエウォーク』みたいなゲームもそうだし、『NETFLIX』みたいな動画もそうだし、FXとか仮想通貨もそうですよね。

完全に時間の奪い合いですよ。

昔は娯楽の選択肢が少なかったですよね。中高時代の私は、CD聞くのがメチャメチャ楽しみの一つでした。X JAPANとか(笑)。

でも今は、あの時みたいに大事に音楽を聴くっていうことを、気付いたらしなくなっていますよね。アキバさんが仰るとおり、スマホ触ってますよね。

そうです(笑)。

だから、風俗がいかにそこに入っていけるかが大事なんです。そのために、もっと風俗のプロモーションをやりたいって思っているんですよ。

深いですね! 少しずつ分かってきました。
もう一つですが、風俗の市場が飽和しているなか、風俗店の数が増え過ぎてしまっているというのもあります。

警察庁の統計を見ると、2018年の店舗数は2007年比で1.7倍にまで増えているんですよ。こうなるともう、パイの奪い合いですよね。

だから、いかに目立ってお店のファンを作っていけるかが大事ですし、そのためにプロモーションをやるのが大事になってくるんです。
業界のソトを考えても、ウチを考えても、2020年はめちゃめちゃプロモーションが大事になりそうですね!
フフフ(笑)。

店単体ではなくパッケージで売り出せ!

アキバさんの業界分析、ものすごく分かりやすかったです!

少し脱線するんですけど、業界なりお店なりがもっと盛り上がっていくためのヒントって、何かあったりするんでしょうか。

最近注目しているのは、お店単体ではなくパッケージとしてお店を売っていっているお店の存在ですね。

例えば、新宿にある『ロボットデリヘル』さん。キャストさんがマンガを描いていて、出版を目指していたりするんですよ。これって、一つのパッケージですよね。


▲ユニークなコンセプトの『ロボットデリヘル』さん

それから、『贅沢なひと時』さん。浅野代表が顔出しをして、自ら広告塔になっていますよね。「みんなで女装して歌舞伎町を清掃しよう」ってイベントもやっていたり。


▲高価格帯で人気を誇る『贅沢なひと時』さん


▲自ら広告塔になって発信する浅野さんのTwitterアカウントはコチラ

Twitterの存在が大きいと思うんですけど、やっぱり自分たちで企画を作って発信をしている店舗の動きというのは、参考になると思います。

11月に僕がMCをやらせてもらった『月刊フーゾク経営アカデミー』のイベントも、登壇して頂いたお二人からしたら、プロモーションだと思うんですよ。

▲イベントの詳細はコチラ

確かにそうですね。お店のコンセプトメイキングの話とか、すごく興味深かったです。

そういえば最近、お店同士の交流という動きも、出てきていますよね。まさにこの間の『月刊フーゾク経営アカデミー』も、そうした交流から生まれているんですよね。

こうした動きは昔もあったんですか。

20年前には全く考えられなかったですよ!

もしかしたらですけど、風俗が盛り上がっていかないと自分たちも盛り上がっていかないので、自然発生的に、“One Team”になりつつあるのかも知れません。
アキバさんはいつも、風俗業界という視点で捉えていらっしゃいますね。
これは旧FuuTubeでもやっていたことなんですけど、風俗の楽しさを世の中に発信したいというのはずっとありますね。

新しいFuuTubeはお店のプロモーションをやるんですけども、でも業界のプロモーションというか、業界の広報的な仕事をしたいっていうのは、ホントすごくありますね。

いま若者の風俗離れってあるじゃないですか。実は、“世の中の風俗先輩”みたいなイベントを考えていたりするんですよ。

風俗に興味はあるけど、まだ行ったことない若い子たちに、この日、ここに集まって、「よし、一緒にいこう」「一緒に選ぼう」「お前、どんな子が好きなんだ」「じゃあ、予約取ってみよう」みたいな(笑)。

全然まだ具体的に考えられていないんですけど、これも風俗のプロモーションですよね。

めっちゃ楽しそうですね! 私も参加したい(笑)。
赤星さんはもう20代じゃないですから、自分で行ってくださいよ。
はい……(苦笑)。

続きの後編を読む>>

■アキバマサトさんの過去連載はコチラ
『風俗業界一年目の教科書』
#1「風俗業界で生きていくために必要なこと」

『アキバマサトの仕事論』
#1「制約のあるなかで、いかに可能性を見い出せるか」

『アキバマサトの想い』
#1「裏側に行ってしまった風俗を再び表側にするのが俺の使命!」

アキバマサト

1973年、横浜市出身。高校卒業後、ミュージシャンを経て風俗業界入りし、20年以上のキャリアを持つ。体験男優としての顔は一部に過ぎず、実は大手グループの代表経験もある敏腕ビジネスパーソン。仕事観、人間観、人生観の有無を大事にする。尊敬する人は、やはり実業家だった父とX JAPANのYOSHIKI。非常に繊細なO型。
FuuTube:公式サイト、Twitter:公式アカウント

執筆者プロフィール

赤星 アキラ

赤星 アキラ編集者記事一覧

元証券マン。リーマンショックを経て、ハタラクとジンセイをひたすら考え続ける。2015年春、縁あって風俗業界に転じ、FENIXプロジェクトを企画。Fenixzineを風俗でハタラク男性のプラットフォームにしていきたい。好きな音楽はV2。福岡市出身。

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