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20歳で整備士に。初めての正社員、期待も大きかったが……

社会人になった年、ですか。それだと16歳になるのかな？　建設現場での日雇いなので、社会人と言えるかどうか、微妙ですけど（笑）。

当時勉強が嫌いで、高校を中退しちゃってたんですね。遊びたい盛りですから、その現場仕事も続かなくて。

その後は大手のホテルで、清掃やルームサービスのアルバイトをしました。時間は10時～遅くても20時ぐらい。時給は930円と安いですが、正直ラクだったんですよね（笑）。おかげで通信制の学校に通うことができて、無事高卒資格を取ることもできたんです。

やがて20歳で自動車整備士になりました。僕としては初めての正社員、車好きだったこともあって、働くことへの期待も大きかったですね。とは言え、結局2年ほどで退職してしまったんですが……。

やってみると退屈で単調だったんですね。いつも好きな車に触れるわけでもないし。

給与が低かったのも大きいです。年収300万円がやっとという感じでしたから。僕の技術ではそれが妥当なのもわかってはいたんですが、どうせならもっと欲しいな、と。思い切って転職することにしたんです。

いきなりの社長面接。「稼ぎたい」という動機に、「いいね！」

それでなぜこの業界に、というのは、実は退職後にお金を使い果してしまって（笑）。「週払い・日払いのあるところならどこでも」と思っていたのが本音です。また単純に「どんな世界だろう？」という興味もありました。

中でもウチにお世話になることを決めたのは、まずレスポンスの早さですね。幾つか応募した中で、いち早く丁寧な折り返し電話をくれたのが『G4』だったんです。

オフィスに伺うと、いきなり社長面接だったのにも驚きました。印象的だったのは、これまでの仕事については問われても、学歴は一切聞かれなかったことですね。それだけで、“人本位”の社風だと伝わって。

何より志望動機の「稼ぎたいからです」に、「いいね」と返してくれたんです。「正直だね。そういう人の方が伸びるよ」と。

「ラクしては稼げません。でもちゃんとやれば、きっちり収入で見返りのある事業です。頑張ってみますか？」

電話応対にもパソコン業務にも、丁寧で手厚いサポートがあった

実際に入社してからは、多くの先輩に支えられました。とにかく皆さん優しくて。

例えば接客業は未経験ですから、当然最初は電話に出ても言葉に詰まってしまいます。でもその間ずっと横に誰かが付いてくれていて、やりとりを耳にしつつ、次に言うべき言葉をささやき続けてくれるんです（笑）。

それでもわからない時は、「少々お待ちください」と断って、保留ボタンを押します。

「こう聞かれちゃったんですが……」
「あ、それはまだ難しいね。代わるから、横で聞いてて」

「そんなこともわからないの？」とかないですよ。というか、怒られたことさえ一度もありません。

パソコン業務も当初苦手で。ローマ字入力は理解できていたんですが、人差し指2本で文字を打って、という有様でした。そしたら、「そっか。じゃあタイピングソフトで練習しよう」と。

『寿司打』というWebタイピングゲームがあるんです。もう空き時間にはひたすらそれでキーボードを叩いてという毎日でした。ありえないですよね（笑）。「家でやってこい」じゃなくて、業務時間内に学ばせてくれるなんて。

ところが不思議なもので、だからこそ「これじゃ仕事とは言えない。早く覚えなきゃ」となるんですね。文字入力は2週間でマスターできましたし、電話応対含め、3か月もすると、一通りの業務はできるようになりました。

責める怒るも、「やれ」も論外。どうすれば人は動いてくれるか

おかげさまでこの2年半、充実した日々を送らせていただいています。去年の11月には主任に、今年の6月には早くも店長になることができて。

9月からは『五反田人妻城』を見ているんですが、今更ながら社長の「決してラクではない」を痛感しています。キャストさん、スタッフ、この立場になると“いかに人に動いてもらうか”がカギになってきますから。

ただ、基本は僕が先輩にしてもらったことと、同じだとは思っているんです。怒ったり責めたりではなく、「電話代わるよ」と言われれば、「申し訳ない。この人の業務もあるのに」となるじゃないですか。だから自分から、「学ぼう」となるんですよね。先輩達が僕を動かしてくれた……。

僕がキャストさんに頑張ってもらう時だって、一緒です。

営業ツールとして“キテネ”ボタンや『写メ日記』がある。でも「やれ」で能動的になる人なんていません。効果を説明し、コツコツ更新してくれれば感謝を伝え、ご予約という形で成果が出れば、一緒になって喜ぶ。こうあってこそ、人は動いてくれるんです。

収入で見返りは本当。年収700万、800万の先輩に追いつきたい

幸いこれも面接で伝えられた通り、“きっちり収入で見返りがある”ので、やりがいは最高です。整備士時代は年収300万円でくすぶっていた自分が、今や500万円以上頂いていますから。

もちろんこんなところで満足はしていません。先輩の店長の中には、年収700万、800万という方はざらにいます。その意味では、店長としての僕はまだ5か月のペーペー（笑）。伸びしろしかないので、自分に大いに期待しているんです。

（インタビュー：松坂治良）

取材後記

執筆者

藤野 りさ

25歳のお若い店長さん。まさに“これから”ですね。またこの事実こそが、学歴、年齢、社歴、すべて関係なく本人の成果次第という社風を物語っていると感じます。その意味では業界未経験の方だけではなく、キャリアを重ねたベテランの方も、大いに実力を発揮できる職場かもしれません。