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仕事にやり甲斐を感じられず、夫婦仲までぎくしゃく

以前は、パチンコ店で働いていたこともありますが、けっこう長く雑誌や広告のデザイン事務所にいたんです。でも出版不況じゃないですか。担当していた仕事がひとつ減り、ふたつ減り、人もどんどん減っていって、気がついたら社長と２人でした。

仕事の全体量が見えるぐらいになると、会社の売上も分かっちゃうぐらいになりました。これじゃ私の給料なんて出ないってことがわかるぐらいまで落ち込んだところで、自分から退職した感じです。

その後は知人の紹介で出版関係の物量倉庫で働いていました。一日中、誰とも喋らずに終わることもあったりして、お給料も全然上がらなかったし、やり甲斐も感じない仕事でした。

それでも４～５年ぐらいは勤めたかな。気がついたら40歳を回っていました。結婚していて子供はいませんでしたが猫を飼っていて、夫婦2人と1匹の生活。僕自身このままでいいのかなっていう不安を抱えていたこともあって、あの頃の夫婦仲はあまりよくなかったかもしれません。やっぱり態度や顔に出ちゃってたんだと思います。

ドライバーさんの佇まいに憧れて「ここで働きたい！」と家内を説得

初めて吉原で遊んだとき、送迎のクルマのドライバーさんが、ものすごく丁寧でサービスが上手だったことを覚えています。車内での会話も、クルマを降りてからの案内もスマート。ルックスも男前だし、とにかくその佇まいがカッコよかった。

まるでどこかのラグジュアリーホテルに来たような、すばらしい接客を受けて、こんなにカッコいい仕事があるんだと感心したときに、自分でもやってみたいと思ったんです。

数ある吉原のお店の中から『ハピネスグループ』を選んだ決め手は“WEB”ですね。最初は待遇面を中心に、いろいろなお店を比較検討したのですが、なかなか良いと思うお店に巡り合えなくて……。

1か月後ぐらいですかね、ここに電話をしていました。ホームページや広告媒体で、社長自ら顔を出し、仕事に対する考え方をしっかりと語っているのを見て、信頼が持てそうだと思えたんです。

家内にもきちんと話しましたよ。こういうところで働きたいって。

最初は反対されましたが、給料が上がれば家内にも楽をさせてあげられることを説明しました。それと、会社のWEBサイトを見せて、真面目な会社であることだとか、社長の理念だとかをきちんと理解してもらったら、最終的に納得してくれました。「もう決めているのね。それならいいよ、やりたい仕事をしなさい」と言ってくれました。

実際に面接にきたときの対応もとても丁寧でした。職務履歴などを用紙に記入するため待合室に通された際も、案内してくれたスタッフが「ごゆっくりどうぞ！」って、お客様と同じ対応をされたんです。居酒屋かテーマパークの面接に来たみたいでした（笑）。

でもその様子を見て自分が、ここで働くイメージができましたし、やっぱりここで働きたいという思いも強くなったんです。

それから今日まで1年8ヶ月。早番なので夕方には仕事が終わります。家内も仕事をしているので、時間が合う時は待ち合わせして、一緒に買い物したり、ご飯を食べて帰ることも。以前より給料が倍になったことで生活にも余裕ができたし、欲しい物を買うこともできるようになりました。

経済的に潤ったことで、夫婦仲も以前より潤ったように思います。

失敗した自分を怒鳴りつけるのではなく対策を提言してくれた

初めは池袋勤務。吉原は半年前に異動してきました。異動したことで、仕事の視野が広がりましたね。池袋店はスタッフが元気でカジュアルに遊びやすい雰囲気なのですが、吉原は少し大人っぽいムードがあります。お店の個性を大切にしてファンを増やすことを学びました。

失敗したこともありますよ。3名グループのお客様からお電話でご予約いただいて、送迎の配車手配をしたのですが、時間になって「クルマの乗り場がわからない」とクレームのお電話が。案内時に、お客様から「たぶん分かる」と言われて、こちらも安心してしまい、説明が足りなかったのだと思います。結局キャンセルとなってしまい、ドライバーさんにもキャストさんにも迷惑を掛けてしまいましたが、怒られることはなかったですね。

水道管を踏み壊してしまったときも大変でした。お客様がいらしたのに、シャワーもお風呂もトイレも使えなくなってしまったんです。近くの姉妹店へお客様とキャストさんを順繰りに誘導する間に、溢れる水をせき止めたり排水作業したり。ほんとパニックでした。

本部から専門部署のスタッフが飛んできてくれて、不在だった店長もすぐに戻って対応してくれました。お客様へのお詫びも、僕の代わりに深々と頭を下げているのを見た時は、この後怒鳴りつけられてクビになるのを覚悟したのですが「以後、気をつけるように」と言われただけ。そのときも、怒鳴られるようなことはなかったです。

失敗は誰にでもあるけれど、怒っても何も解決しませんよね。それよりも、過ちを2度繰り返さないためにどうするかの対策をきちんと提示してくれました。そういう仕事の仕方を、この会社で学びました。

サステナブル（持続可能）な働き方を提供してくれる会社

上司には怒鳴ったり、イラついたりしない人が多いように思います。みんな精神的に安定している。私は忙しくなるとテンパってしまうことがあるので、そういうところは直していかないといけないと思っています。

失敗したときも、ただ怒られるだけだったら、今ここに自分はいなかったかもしれません。次は失敗しないだろうと、本部や上司が信用してくれたからこそ、ぼくも会社を信用できるんです。

人を信用しないと、自分自身も信用されないんですよね。

お給料をいっぱい貰えても、勤務時間が長かったり、疲弊してしまったら長続きしないように、働いている人間同士に信頼がなかったら仕事が続かないでしょう。それじゃ、サステナブル（持続可能）じゃない。そういうところ、ちゃんと考えてくれてる会社なんだなって思えるんです。

週休2日を選べたり、有給休暇を使って3連休も取れますし、人によっては５連休とる方もいます。夏休み、冬休みもあるし、残業代だって全額出る。家族手当や社会保険もちゃんとしている。福利厚生がきちんと整備されていますし、会社のイベント行事に家族で参加されている方もいます。

社員旅行もあるんですよ。以前は札幌へ行きました。グループ店があるので、挨拶に行ったら、仕事終わりに向こうのスタッフに、地元の方しか行かないような安くて美味い店へ連れてってもらったり、人もいいんだけど、みんなが働きやすい環境が用意されているんです。

いつかは社長の右腕に。本気で思える尊敬できるトップ

マニュアルも研修もちゃんとしているので、業界未経験でも、40歳過ぎてからの転職だって大丈夫。「元気」と「まじめ」さえあれば、誰にでも務まります。僕は早番ですが、一度も遅刻してないです。

社長の人柄なのかもしれません。とても気さくな方で頭の回転も早いし、お話も理路整然としている真面目な方です。情報共有が徹底しているのもハピネスグループの特徴なのですが、全店のことを把握されています。そういうところ、尊敬できる方なんです。

いつかは社長の右腕になれる社員になりたいって、いまは本気で思っています。

（インタビュー：藤原リョウコ）

取材後記

執筆者

池田 かずゆき

仕事を続けていくためには、いくつかの条件が必要です。給与面はもちろん、福利厚生など労働環境も重要。なかでも人間関係は最重要項目ではないでしょうか。誰にでも失敗することはありますが、怒りに任せて理不尽に怒るだけの上司では仕事は続かないですよね。適切に導いていくれる上司がいるのは幸せな環境だと思います。それと家族の理解も。「奥様のために都内にマンションを買いたい」という須藤さんの夢、ぜひ叶えてほしいですね。